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Believe in music vol.115: MASS OF THE FERMENTING DREGS 「一生聴くであろうアルバムたち」

掲載日:2008.1.31

NEW RELEASE
1st Album 「MASS OF THE FERMENTING DREGS」
1. delusionalism
2. ハイライト
3. Skabetty
4. エンドロール
5. I F A SURFER
6. ベアーズ
2008.1.16 in stores
AVOCADO Records ACRE-0001 / ¥1,700 (tax in.)
Amazon HMV
MASS OF THE FERMENTING DREGS
MASS OF THE FERMENTING DREGS / マス・オブ・ザ・ファーメンティング・ドレッグス
宮本奈津子(Vo/B)・石本智恵美(G)
2002年、兵庫県神戸市にて結成の女性3ピースバンド。通称「マスドレ」。耳をつんざくような轟音に加え、女性にしか出せないであろう繊細さやセンチメンタリティが同居した世界観は唯一無二。2007年、EMIミュージックジャパン主催の「Road to Tarbox Audition」で見事最優秀アーティストに選ばれ、Flaming LipsやClap Your Hands Say Yeah、日本ではNUMBER GIRL等を手がけ世界的に有名なDave Fridmanプロデュースの元、彼が所有するNYのプライベートスタジオにてレコーディングを敢行。また、正式なリリースが何ひとつない状況で「FUJI ROCK FESTIVAL '07 (ROOKIE A GO-GO)」へ異例の出演を果たし、そのステージでは確かな演奏力と激しいパフォーマンスで集まったオーディエンスを沸かせた。女性バンドでありながらも、今後日本を代表するライブバンドになることは間違いない。
オフィシャルサイト
http://www.motfd.com/

MySpace
http://myspace.com/motfd
MASS OF THE FERMENTING DREGS ライブ情報
1st Album Release tour 「cotton and knife」
2/3(日)神戸HELLUVALOUNGE
2/7(木)千葉LOOK
2/8(金)下北沢Shelter
2/11(月/祝)名古屋CLUB ROCK'N'ROLL
2/13(水)十三FANDANGO

DIENOJI ROCK FESTIVAL VOLUME3
2/10(日)川崎クラブチッタ

PIPE69 ANNIVERSARY EVENT
2/14(木)PIPE69

詳しくはオフィシャルホームページへ!
 
MASS OF THE FERMENTING DREGS プレイリストの詳しいレビューとCDや楽曲購入
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MASS OF THE FERMENTING DREGS select:
一生聴くであろうアルバムたち
悩みに悩んで、一生聴くであろうアルバムたちを選び、その中から悩みに悩んで一曲ずつ選びました。挙げてみて気づいたんですけど、温かい感じの曲が好きなんやなって。(石本)
普段から聴く回数の多い曲、オールタイム・フェイヴァリットって言うんですかね。たぶん一生聴くやろうなって思う音楽を選んでみました。(宮本)
→このプレイリストを見る
 
Artist Interview
インタビュー/文:久保田泰平
劇的に鳴り響く轟音ギター・サウンドとセンチメンタリズムを孕んだメロディーを掛け合わせ、独特のサウンドスケープを描くガールズ・ロック・バンド、MASS OF THE FERMENTING DREGS。通称、マスドレ。ここ最近、全国リリース作品がなかったにも関わらずライヴハウス・シーンをざわつかせていた彼女たちだが、このたびいよいよファースト・アルバムをリリース。6曲中2曲で、フレーミング・リップス、ウィーザー、ナンバーガールを手掛けたことで知られるデイヴ・フリッドマンをエンジニアに迎えたという、かなり強烈な一枚だ。
--昨年春の〈Road to Tarbox Audition〉(※注)で最優秀アーティストに選ばれ、夏にはフジロックの新人ステージ〈ROOKIE A GO-GO〉に出演したりと、この一年ぐらいでバンドを取り巻く状況が一変したんじゃない?
 宮本菜津子(ヴォーカル/ベース):ホントにね。一年しか経ってへんのかな?っていう感じです。いろんなことがありすぎたね。
 石本知恵美(ギター):うん、濃かったね。
--マスドレの音楽を聴いてすごく思うのは、音のかっこよさもあるんだけど、女の子らしいチャーミングさが曲のなかにあるなって。
 宮本:チャーミングですか(笑)。
--宮本さんが書く曲や歌いっぷりもそうなんだけど、石本さんが弾くギターも、すごく情緒的だし。
 石本:それ、めっちゃうれしいですわあ。
--マスドレっていうバンドをものすごく簡潔に説明するときに、スマパン meets 松田聖子なんていうのもアリかなと。
 宮本:ああ~、松田聖子がオルタナやったらこうなったみたいな(笑)。その例えってすごくうれしいですね。聖子ちゃんはすごい。
 石本:時代を作った人やからなあ。
 宮本:たしかに、ウチらの音は〈日本の音楽〉っていう気はすごくする。初めて買ったCDはSMAPやしなあ(笑)。
--ところで、そもそも楽器を手をし始めたきっかけは?
 宮本:私は、hideさんがきっかけで。亡くなってから聴き始めたんですけど。亡くなった時にやっていたTVの特番で〈ピンクスパイダー〉を聴いて、うぉーっ!と思って。それからhideさんの作品を聴き漁っていって、なんとなくギターを弾いてみたいなあと思うようになって、中古のエレキを買って、家でガチャガチャやってましたね。
 石本:私も中学ぐらいに、友達からhideさんの〈ROCKET DIVE〉のシングルを借りて、それから楽器に対する憧れみたいなものが芽生え始めて。それで、高校受験の時に、公立に受かったらギターを買ってくれって親に言って。でも、猛勉強した末に落ちて(笑)、自分で小遣い貯めて、アンプ一式付いてる格安のギターを通販で買いました。
--マスドレが最初のバンド?
 宮本:オリジナルを演奏したのはマスドレが最初ですね。もともと、ドラムの玲ちゃん(2007年秋に脱退)とコピー・バンドをやってたんですけど、そのうち自分らで曲を書きたいなあって思い始めて、ふたりだけでスタジオに入っては自己満足の世界に浸ってましたね(笑)。ええなあ、これ、みたいな(笑)。とにかくコードをあまり知らなくて、パワー・コードとCとDとGぐらいしか知らなかったから、それで適当に鳴らしてた感じで。ちゃんと曲になったのもありました(笑)。知恵美ちゃんが入って、マスドレとして演奏してた曲もその時にありましたから。
--石本さんはどういうきっかけで一緒に?
 宮本:ドラムとふたりでスタジオに入ってた時、私はギターを弾いてたんですけど、もともとベースをやってたから、やっぱりベースがやりたくて。そういえば、同級生でおもしろそうな子がおるわって思い出して、誘ってみたんです。知恵美ちゃんとは同じ高校やったんですけど、友達の友達とかで、とくに仲が良いってわけでもなく、面識はあるっていう程度で。で、卒業したすぐあとに、ドラムと一緒に録ったデモを聴かせて、いっしょにやらへん?って。
 石本:私はその前まで、コピバンやってたんですけど、ちゃんと立って弾けへんかったんですよ(笑)。で、バンドもぐずぐずやったんで、やーめたって感じになってたんですね。で、PAの勉強をしたいなと思って専門学校に行こうかって悩んで、結局行かずにポカーンとしてる時になっちゃんから連絡もらって。どうしよう、できるんかなあ?って思ったけど、一度楽器持って音出したりしてた人は、裏方に回ってもまたステージに立ちたいと思うでっていうことを言われて(笑)。
 宮本:言ったらしいです(笑)。よっぽど口説きたかったんでしょうね。
 石本:それから立ってめっちゃ練習しました。
 宮本:そうやったんやあ。誘った時は立って弾けへんって知らなかったですからね。ニルヴァーナが好きな子っていうことだけで大丈夫!と思って誘ったんで。
--今の弾きっぷりからは想像できない話で。で、いよいよマスドレとして動き始めるわけだね。
 宮本:最初の頃は、ホント、なんとなくでやってましたね。目指してるものもとくになくて。hideさんみたくなりたいっていうのはありましたけど、なんか、ライヴとかし始めたら、いや、そういうのじゃないなって思い始めて。とにかく、やっていけることが大事やわって。でも、だからこそ、このままどこへ向かったらええんやろか?という時期もあって。で、そんな時期を乗り越えた2006年にやっと「今年は何かを残そう」というので『kirametal』を作ったんですよね。そこから、いろんな人に聴いてもらいたいよね、とか、どんな反応があるんやろう、とかいうのでネットに上げたりして、そしたらこういうふうになった、な?
 石本:うん。
 宮本:具体的な目的は、いまだにないんですよね。とにかく、いい音楽をしたいっていうだけで、その都度、なにかをクリアしていったら次を考えるっていう。
--ところで、ファースト・アルバム『MASS OF THE FERMENTING DREGS』は、デイヴ・フリッドマンがエンジニアをやってる(2曲)っていうのも大きな話題なんだけど。
 宮本:みんながすごいすごいって言うてて、けど、正直そこまですごい人っていうのはわかってなくて。モグワイとかナンバーガールを録った人っていうことでは知ってたし、CDも持ってたんですけど。
--グラミー賞を獲ってる人なのにね。
 宮本:ホントですか? (レーベル・スタッフが作った自分たちの資料を見て)あっ、ホンマや。ここに書いてある!(笑)……でも、あまり知らなくてよかったなって思うところもあるんですよ。すごい人ってわかってると、レコーディングの時に構えてしまったと思うんですけど、なんか、いちエンジニアの人みたいな感じでやりとりできたから、物怖じしないで作業ができた。でもまあ、タルボックス・ロード・スタジオっていう場所はすごい場所やなあって思いましたね。音の鳴りとかがハンパなくて、そりゃあここで録りたいってなるわあって。そういうテンションってすごく大事じゃないですか。レコーディングってわりと閉鎖的な場所でやることが多いと思うんですけど、タルボックスはリハをやってるような感覚。バーン!と音出して、いい気分のまま録れる。また行きたいなあ。
 石本:行ったけど、今でも行ったのが信じられへんしなあ。
 宮本:そやな、行ったよなあ?みたいな感じやな(笑)。
--アルバムが出来上がった今、次に見えてきたものはある?
 宮本:今ですか……とりあえず正式なドラマーがいないので、なんとかしたい。曲を書くうえで肝になる楽器だし、そこが決まらないと先をイメージできないっていうのは正直あって。モノをいっしょに作っていく、活動していくうえで、まずは体勢を整えたいですね。ドラマーがどんな人になるかでも変わってくるし、こんなんやりたいです!ってことを言いたいところなんですけど、ね。
(※注)Road to Tarbox Audition
EMIミュージック・ジャパン主催で、2006年末~2007年4月まで開催されたオーディション。最優秀アーティストには、デイヴ・フリッドマンのエンジニア/プロデュースで、ニューヨーク郊外にある彼のスタジオ、タルボックス・ロード・スタジオでレコーディングができるという特典付き。