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Believe in music vol.95: TOYONO 「私の好きな『トム・ジョビン』10選」

掲載日:2007.8.21

NEW RELEASE
New Single 『pelicano heaven』
pelicano heaven
01. pelicano heaven
02. A sombra da lua
03. brinda! brinda!!
04. paineira
05. daishimanebossa
06. duna areia
07. funk cavaquinho
08. afrissima
09. memorias
10. tres-marias
11. ginga mais,mais
<ボーナストラック>
ライブレコーディング at Studio
TERRA 3rd studio 2006.4.25
「TOYONO acustico ao vivo」
12. berimbau ao vivo
13. アフリッシマ ao vivo
   -日本語ver.-

Produced: TOYONO/片岡大志
Sound Produce: 竹中俊二
Supervisor: マルコス・スザーノ
2007.8.23 in stores
ディアヴォーチェ・レコーズ MRPD-1003 / ¥3,000 (tax in.)
Amazon HMV
 
PROFILE
TOYONO
シンガーソングライター&ヴォーカリスト。
3歳からオルガンを習い絶対音感を身に付ける。OL時代に耳にしたブラジル音楽のポルトガル言葉の響きに 直感的に自分の声質との相性の良さを感じ、歌いたい、とシンプルに思ったのがきっかけで、 ボサノヴァやMPB、ショーロなどのブラジル音楽を熱心に聴くようになる。

96年単身ブラジルに渡りマルコス・スザーノに師事。

帰国後99年Espirito(エスピリト)でオノ・セイゲンプロデュースアルバム「serafim」(SAIDERA RECORDS)が、TOWER RECORDSが選ぶ99年名盤100選にも選ばれる。その後01年「Litoral」でソロデビュー、ブラジルディスク大賞入賞、04年「ginga mais」発表(ともにFILE RECORDS)。ポルトガル語と日本語で歌う、ブラジル音楽への深い愛情と傾倒から生まれた大胆なオリジナルサウンド を展開している。

またハッピーオーラ溢れるキュートな歌声に内外から熱いラブコールを受け、須永辰緒、池田正典、伊藤陽一郎などの話題DJ作品他、フェルナンド・モウラ、高内春彦、gira mundo、「everybody knows songs」(童謡コンピレーション)などの作品にゲストヴォーカリストとして幅広く参加。またチェリスト柏木広樹に楽曲提供、椎名林檎、hiro(元speed)などへのポルトガル語発音指導も手掛ける。

07年8月矢井田瞳等を手掛けた片岡大志を総合プロデューサーに、斬新な発想と手腕で人気の ギタリスト竹中俊二をサウンドプロデューサーに迎え、リオ・デ・ジャネイロよりマルコス・スザーノ、 ゼー・ルイス・マイア、ルイ・コインブラ、東京より塩谷哲、沼澤尚、中西俊博、saigenji、竹中俊二、八尋洋一、岡部洋一(ROVO)、コモブチキイチロウ、渡辺剛、など多彩な顔ぶれがボーダレスに参加する待望の 3rdアルバム『pelicano heavenペリカーノ・ヘヴン』(diavoce/Myriad Production)をリリースする。
 
公式サイト
「TOYONO MODERNO(トヨノ・モデルノ)」
http://www.toyonomoderno.jp/

TOYONOnoブログ
『from TOYONO』
http://fromtoyono.toyonomoderno.pinoko.jp/
ライブ情報
TOYONO Live
『pelicano heaven especial』


ランサメントday special live
★2007年8月23日(木)
青山 プラッサオンゼ
竹中俊二 (g) &マルコス・スザーノ (perc)
guest: 中西俊博 (vln)、宮川剛 (ds&perc)、片岡大志 (vocal) ほか
open 19:00 start 20:00

★2007年9月8日(土)
原宿 bar dAZE
竹中俊二 (g)

★2007年9月23日(日)
青山 プラッサオンゼ

ライブ・ランサメント2007
★2007年10月13日(土)
横浜 Motion Blue YOKOHAMA
special guest: saigenji
お問合せ: 045-226-1919

★2007年10月20日(土)
大阪 ROYAL HORSE
お問合せ: 06-6312-8958

スケジュール、出演ミュージシャンについては追加・変更される場合があります。
詳しいライブ情報はこちら
 
TOYONO's PLAYLIST
ばらに降る雨 / エリス・レジーナ&アントニオ・カルロス・ジョビン Wave / Joyce Amor Em Paz 平和な愛 / Rosa Passos Song of the Jet (Samba Do Aviao) / Eliane Elias Piano Na Mangueira / Chico Buarque Estrada Do Sol / Beth Carvalho ルイーザ / プリズマチカ Lamento No Morro / Quarteto Maogani Por Causa de Voce / Nana Caymmi 三月の水 / ジョアン・ジルベルト ...more
TOYONO select:
私の好きな「トム・ジョビン」10選
ブラジル人達は、ボサ・ノヴァの父「アントニオ・カルロス・ジョビン」の事を愛情をこめて「トム(「トン」に近い発音。)」と呼びます。今年はアントニオ・カルロス・ジョビン生誕80周年ということで、彼の功績を称える様々な企画が目白押しです。ブラジリアン・ポップスを歌うワタシですが、ブラジル音楽との出会いはやはりボサ・ノヴァで、初期の頃のジョビンナンバーには特に好きな曲がたくさんあります。「ボサ・ノヴァが誕生したころの、静かな水から生命が生まれるような神聖な気持ち。」あまりコマーシャリズムにのせずに、そっと自分の胸の中で慈しみたい、そういうボサ・ノヴァの楽しみ方もいいな。好きな曲と、好きな演奏を10タイトル集めてみました。
→このプレイリストを見る
 
Artist Interview
インタビュー/文:ウチタカヒデ
--サード・アルバムの完成、おめでとうございます。まずはポピュラーミュージック・ファンの方々に、TOYONOさんのことをどんなスタイルのアーティストとご紹介すればよろしいでしょうか?
 自分ではよく南米大陸系シンガーソングライター、またはブラジル系シンガーソングライターという風に言っています。場合によっては、アンド・ヴォーカリストと付け加えることもあります。ブラジルでは〈歌手〉を表すのに、〈アルチスタ〉と〈カントーラ〉という二種類の言葉があるんですが、〈アルチスタ〉はアーティストという意味で、シンガーソングライターなど自分でクリエイトして歌う人のことなんです。もうひとつの〈カントーラ〉は、まさにシンガーという感じで、全然位置づけが違うんですね。
自分のアルバムに関しては〈アルチスタ〉的なところを打ち出したいですし、DJの方とのコラボレーションでは〈カントーラ〉と〈アルチスタ〉の部分を半々に出して、ゲスト・ヴォーカリストとして参加する場合は完全に〈カントーラ〉というように立場を柔軟に使い分けています。
--『pelicano heaven(ペリカーノ・ヘヴン)』は、初の全オリジナル曲によるアルバムということですが、前2作との違いはなんでしょうか? セルフカヴァー曲以外は、すべてポルトガル語の歌詞ですね。
 今回のアルバムでは、〈アルチスタ〉のTOYONOというものを大きく打ち出そうと思っていました。本作のプロデューサーであり、シンガーソングライターとしても大先輩の片岡大志さんから、自分で書いた詩・曲を歌うという方向にサジェストしていただいたのですが、やはり東京で“ブラジル音楽”をクリエイトするにあたって、全曲がオリジナルであることが、より自分の個性が表現できるのではないかと思ったんです。
ファースト・アルバム『Litoral(リトラウ)』を出した2001年って、ちょうど日本ではカフェ・ブームが浸透した頃で、多くの方がブラジル音楽を聴き出すようになっていたんです。そんな中で、日本語の歌詞で伝えてゆくことが重要なポイントだと思っていたんですが、その後6年が経って、ポルトガル語で発信する事もTOYONOらしさではないか、と思えてきたんです。
ポルトガル語の作詞依頼も増えてきたこともありましたし、日本でブラジル音楽を聴く土壌が広がってきたというのも大きな違いですね。
--タイトル曲の「pelicano heaven」はブラジリアン・フュージョン的な曲調でTOYONOさんの新境地ではないかと思います。サウンド・プロデューサーであり、この曲の作曲者でもある竹中俊二氏が今回のアルバムに持ち込んだ要素は結構大きかったのでは?
 正しくその通りだと思います(笑)。竹中さんとは2004年からセッションを始めていて、ちょうど前作『ginga mais (ジンガ マイス)』のレコーディング時期でもあったので1曲参加して頂こうと思っていたんです。でも、その時点では彼の音楽性を完全に把握しきれていなくて、どう活かせるかが分からなかったんです。それから3年ほどセッションを続けてきて、満を持して今回のアルバムのサウンド・プロデューサーとして参加してもらいました。
やはり彼の音楽性って幅広いんですが、その中で特にアコースティック・ギターを強い音で奏でる中にテンション・ノートが入ってくるという部分が、私の中ではブラジル音楽とすごくリンクするって感じたんです。また、日本でレコーディングするという上では大事なコミュニケーションが取れて、クリエイターであり、プロデューサーであり、バンドマスターでもある、そしてマルコス・スザーノともお互い尊重し合えるギタリストであるってことで竹中さんが適任だったんです。
--なるほど。今回参加している国内外のミュージシャンとのコラボレーションで特に得られたものは何だったでしょうか?
 非常に豪華なラインナップになっているんですが、今回のアルバムで重要な参加ミュージシャンであるマルコス・スザーノと実際に出会ったのは1996年で、それからリオと東京を行き来する間に自分のセンサーに反応したミュージシャンの方々にお願いして、とても贅沢なコラボレートをさせていただきました。
ブラジル・レコーディングですべてをマルコス・スザーノに委ねるというのではなく、東京で彼とレコーディングするということが、結果的に等身大の自分の良い作品作りが出来たと思っています。地に足の着いたTOYONOという姿が出せた感じです。
--では最後に、東京でブラジリアン・ミュージックをクリエイトしていくためのモチベーションを聞かせてください。
 改めて聞かれると何だろうと思いますけど(笑)。自分がブラジル音楽を歌うきっかけとして、初めてそのサウンドを聴いた時に自分の中で何か感じるものがあって、ポルトガル語を勉強して自分も歌いたい!とすごく思ったんです。その初期衝動を自分の中で信じているということがとても大きいですね。
それと、ブラジルという国が好きだということもあります。世界的に見てもミクスチャー・カルチャーがすごく進んでいて、音楽やサッカー以外にもファッションや建築、デザインの分野も面白くて、自分でも関わっていくうちにどんどん引き込まれていったんです。逆に、ブラジルの方にとっても東京という街はとても魅力的で注目されているんですよ。そんな中、ここ(東京)にいて何かを創っていきたいというのが、使命感とは違うんですが、自分の気持ちなんですね。なによりブラジルという文化に何か恩返しをしたいという想いがあって、やはりそれは真似をすることではなくて、自分自身で消化した“ブラジル音楽”を東京で打ち出していきたいんです。