MUSICSHELFトップ>特集・連載>原田知世 インタビュー
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| ■インタビュー/文:村尾泰郎 掲載日:2007.11.21
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今年でデビュー25周年を迎える原田知世。かつての〈歌う女優〉というイメージを覆して、いまではミュージシャンとしても高い評価を得ている彼女が、新作『music & me』を発表した。プロデュースに伊藤ゴロー(MOOSE HILL)を迎え、キセル、高木正勝、オニキユウジといった新世代ミュージシャンから、鈴木慶一、高橋幸宏といったベテランも参加した本作は、彼女の〈これまで〉と〈これから〉が出会ったアニヴァーサリーな仕上がりだ。・あの曲・のセルフ・カヴァーも収録されて、現在の等身大の原田知世の歌がここに。
--久しぶりの新作になりますが、今回プロデューサーに伊藤ゴローさん(MOOSE HILL)を選んだ理由は?
音楽に取り組む姿勢がとてもリラックスしていて、生活と音楽が近い人だなって思ったんです。カフェとかでライヴやる時も、一緒にお茶を飲んでたと思ったら、いきなりギターをもって〈始めますか〉っていうような感じの気負いのなさ。それがいいなあ、って思って。
--実際、ゴローさんとのレコーディングはどんな感じだったんですか?
いちばん最初に、普通の家のベッドルームを改造したスタジオで、ゴローさんと二人で音合わせをしたんです。その時はまだ新曲はできてなくて、〈とりあえずカヴァー曲だけ、リハやりますか〉って、ゴローさんがギターを弾いて、私がマイクを立てて歌ったりして。〈ちょっとコーラス重ねる?〉とか、やってるうちにだんだん夢中になってきちゃって、〈私たちなんだか、これからオーディションを受ける若いミュージシャンみたいですよね〉って(笑)。ほんと、楽しかったです。仕事なんだけど仕事じゃないみたいな。音楽遊びをしてるみたいで。
--新曲「きみとぼく」は作詞が原田さんで、作曲がゴローさんですね。この曲はどういったイメージで書かれたんですか?
今回デビュー25周年で、自分のこれまでを振り返ったりすることが多かったんですね。そんななかで、これまで出会った人たちや自分が大切に思っている人たちとは、生まれ変わったとしても、きっとまたいつか巡り会えるんじゃないかなって思えてきて。ラヴソングのようにもとれる歌ですけど、そういった想いを込めて、いろんな人に向けた歌なんです。
--今回のアルバムはゲストが多くて、なかでも高木正勝、キセル、オニキユウジといった、原田さんより下の世代のアーティストの参加が印象的です。例えばアルバムの初回限定盤にPVが収録された、キセル作「くちなしの丘」も素敵な曲ですね。
私より全然歳下なのに、私が懐かしいと思うメロディー・ラインを書く人たちで、どんな音楽を聴いて育ってきたんだろうって思ってたんですよね。二人の歌声も浮遊感があって好きで。とてもとても素晴らしい曲を書いてくれて感謝してます。
--原田さんとはお付き合いの長い鈴木慶一さんも、新曲「菩提樹の家」を書き下ろしてます。原田さんにとって、慶一さんはどういった存在ですか?
音楽って楽しいんだよ、ってことを教えてくれた人で、いつも意見を聞きたくなる人ですね。ライヴには必ず来て頂いてて、客席の後ろの方に白い頭が見えるんです。それを意識しながら、うん? 眼、閉じて聴いてる? 寝てない? いや、あれは目を閉じて聴いてるんだ。あれ、眼、開いてる?(笑) なんて思ったり。この前のMOOSE HILLのライヴの時も慶一さん来てくれてて。〈打ち上げきてくださいよ〉ってお誘いして、ゴローさんに引き合わせたりしながら一緒に飲みました。
--新曲に加えてカヴァー曲もいろいろやられてます。大貫妙子さんの「色彩都市」をカヴァーされていますが、大貫さんともお付き合いが長いですね。
その時々の私の年頃にあった曲を書いて頂いて。その年頃だから歌える歌詞とか、出せる声を考えて曲を作ってくださるんです。たとえば「彼と彼女のソネット」っていう曲があって。それはもともとフランスの曲なんですけど、日本語でカヴァーすることが決まった時、あまりにも綺麗なメロディーだったので、これは大貫さんしかいないと思って、〈ぜひ歌詞を書いてください〉ってお願いしたんです。ほんとに大好きな歌詞で、日本語をのせることで新しい曲になった。すごいなあ、って思いました。
--新作でもバート・バカラックやビートルズの洋楽のカヴァーを披露されていますが、カヴァーする楽しみって、どんなところにありますか?
まず、他の国の言葉で歌うことによって、自分のクセとかが、ふと忘れられるというか。日本語だと出せないニュアンスが出せたり、新しいアプローチができるような気がするんです。あとアレンジでどう変えるかというところで、みんなで相談しながらやっていく楽しみもありますね。
--歌い方に結構、影響を与えているみたいですね。
そうですね。洋楽の歌だと言葉の置き方に吐息の部分が多かったり。声の響かせ方、息と声の間の……うーん、言葉に出して言えないけど、音があるとすると最後の切れ具合ですね。これが息に変わって、すうっと出せるようになるというか、この部分にすごく大事なものがある。
--微妙なニュアンスですよね、声と息の。
そう、ニュアンス。それで全部解決させちゃおうかな(笑)。
--ではひとまず解決して(笑)。いつかやってみたいな、って心に秘めてる曲があったりします?
少しはありますけど、今言えるものは……いや、ちょっと恥ずかしいです(笑)。〈え? この曲ですか?〉って言われたら恥ずかしいじゃないですか。あるのはあるんですけど、プロデューサーの方とか、一緒にやって頂くミュージシャンの方との組み合わせもあるので。
--そういえば今回、セルフ・カヴァーとして「時をかける少女」を歌われてますが、久しぶりに歌われてみていかがでした?
ゴローさんが〈絶対入れた方がいい〉って勧めてくれたんですけど、ゴローさん自身も、やるとなるととても悩み始めて。後半で歌入れしたんですが、最終的にはいちばんシンプルなボサノヴァ・スタイルで、ゴローさんのギターと私の歌のみでやってみることになったんです。それでゴローさんのギターの響きを聴いていたら、ふと声が出てきて....ああ歌おう、こう歌おうと思う前に歌い始めていて、新しい自分の声で歌えたと思いました。
--「時をかける少女」はファンにとっても想い出深い曲ですが、デビューされて25年経った今、女優とミュージシャンを自然に両立されていますよね。とても良いバランスで。
最初は女優さんが音楽をやってる、っていうイメージが強かったと思います。でも慶一さんやトーレ(・ヨハンソン)さんとお仕事をしていくうちに、音楽を通じて私のことを知ってくれる新しいファンの方も出てきて、音楽は音楽として、わかってもらえるようになってきたので、とても心地良い環境ですね。
--その心地良さが新作にも反映されているような気がします。
今、ゴローさんたちみたいに、自由なかたちで少人数で作ったりする音楽や映画が増えてきて、それをちゃんと聴いてくれたり、観てくれたりするお客さんも増えてきましたよね。ライヴもカフェでやってる人もいるし、本屋さんでやってたりもする。自由になってきたというか、気楽に音楽をやれる場所ができてきた。そういうのっていいな、って思いますね。
--では最後に。12月22日に予定されているライヴ『Premium meets Premium』 は、どんな内容になりそうですか?
もともとクラシックの会場なので、ゆっくりと歌を聴いてもらえるライヴにしようかなと思ってます。ツアーは来年2月に予定していて、こっちはバンドでやろうかと。基本的にはレコーディングに参加して下さったミュージシャンの方に参加して頂くつもりです。会場に合わせてアレンジを変えて、メンバーも増えたり減ったり交代したりしながらやろうかなって。でも、ほんとはまだ全然決まってないんですけどね(笑)。
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原田知世、
デビュー25周年記念アルバム! ![]() 『music & me』
In The Garden XNHL-13001/B / ¥3,150 (tax in.) ※初回盤のみDVD付き2枚組仕様
収録曲
01. Cruel Park 02. 色彩都市 03. きみとぼく 04. Are You There ? 05. I Will 06. Wondefull Life 07. 菩提樹の家 08. シンシア 09. Aie 10. ノスタルジア 11. くちなしの丘 12. 時をかける少女 Produced by 伊藤ゴロー
原田知世は今年デビュー25周年を迎えます。本作は、プロデューサーにMOOSE HILL/naomi & goroとしても活躍中の伊藤ゴローさんを迎え、参加アーティストには、鈴木慶一さん、高橋幸宏さん、大貫妙子さん(選曲のみ)といった、これまでの活動の中でゆかりのある方々や、キセルさん、オニキユウジさん、高木正勝さんなど新しく出会った方々を迎え制作されました。ミュージシャンとしての軌跡《これまで》を振り返りつつ、《これから》を紡いでいくようなアルバムに仕上がりました。
全曲試聴は、こちらから。
原田知世 live tour『music & me』
『music & me』リリース記念
インストアライブ 2008年1月12日(土)
TOWER RECORDS 梅田NU茶屋町店6F イベントスペース 15:00スタート [問合せ] TOWER RECORDS梅田NU茶屋町店 TEL:06-6373-2951 2008年1月13日(日)
名古屋パルコ西館9F 名古屋クレストンホテル シルバールーム 18:00スタート [問合せ] エイベックス・マーケティング株式会社 名古屋営業所 TEL:052-238-6311 詳しい最新情報は、こちらにて。
![]() 原田知世
Tomoyo Harada 1967年11月28日生まれ。長崎市出身。
1983年、映画『時をかける少女』で映画主演デビュー。近年は『紙屋悦子の青春』『となり町戦争』など数々の話題作に出演。シンガーとしても、デビュー当時からコンスタントにアルバムを発表。90年代以降は鈴木慶一とのコラボレーションによる数々のアルバムを制作。邦楽のミュージシャンとしては初となるスウェーデンのプロデューサー、トーレ・ヨハンソンを迎えてのアルバム制作、それに伴うオール・スウェディシュ・メンバーとの国内ツアーなどで多くの新しいリスナーを獲得。独自の足跡を残してきた。昨年はMOOSE HILLのアルバム『DESERT HOUSE』に2曲ゲストボーカルとして参加。他にナレーションやCMなどの活動も積極的に行っている。 原田知世 公式サイト:
http://haradatomoyo.com/ 原田知世 MySpace:
http://jp.myspace.com /haradatomoyo |
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