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世界の楽屋から vol.21

GO-BANG'Sの楽屋から

■インタビュー/文:加藤賢崇 ■コーディング:Astrograph 掲載日:2013.11.25

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ぼくたちオヤジ世代の永遠の妖精! キュートなおてんば娘の森若香織ちゃんが、あのGO-BANG'Sとして帰って来たよ! メジャー・デビュー25周年のベスト・アルバムも出たし! 12月4日には再始動ライブ「スペシャル・ゴーバンズ・ショー」も行われる! でも、他のオリジナル・メンバー2人(谷島美砂と斉藤光子)は「う~ん、別に……」って感じらしいんだが~。その代わりに強力な協力助っ人が現れてくれた! ムーンライダーズの白井良明、アイゴンこと會田茂一という2人の大物ギタリストだ。しかも、お二方ともGO-BANG'Sとは深~い因縁があったらしい……ということでお話を訊いてきましたよ。

白井:「こないださ、指の間が痛くて病院行ったら、先生が“なんでもない”て言いやがるからカイロプラクティック行ったの。したら“頚椎ですね”って。まあ、運動したら治ったんだけど」

賢崇:「頚椎から手まで来る?」

白井:「そう、繋がってんの。右足の踵も痛かったんだけど、それは腰痛から来てた」

森若:「いろんな危険と背中合わせに生きてますねえ」

賢崇:「ギタリストは若いうちから手とか痛くなるんじゃないすか?」

會田:「まあ、痛いって気にしないうちが若かったのかな?……って感じ(笑)」

白井:「こないだもすごい16ビートを生ギターで弾いてたら、本番中に手がつっちゃってさ(笑)」

賢崇:「ギタリストなりの指のストレッチとかあるんじゃないですか?」

會田:「やる人はやってますよね。一緒にやってるベースの佐藤研二さんもライブ中に壁に手を押しつけてたりするから(笑)。手がつるからって」

賢崇:「ポケットにクルミ入れて回したりとか?」

白井:「花山大吉じゃないんだから(笑)。でも、ストレッチは大事だね」

森若:「身体柔らかいですか?」

白井:「まあまあ多少、かな?」

森若:「アイゴンめっちゃ柔らかいですよ。ぐにゃぐにゃ」

會田:「僕は柔らかいですよ。こういう……(足を頭の上まで上げようとする)」

白井:「すげえ~(驚)。あのねえ、身体柔らかい人はね、長生きするんですよ。私の研究では」

森若:「マジですか? 私めっちゃ硬いんですよ」

白井:「アイゴンは家系的に長生きでしょ?」

會田:「そういえばウチのおばあちゃん、今年亡くなりましたけど、100歳でした」

白井:「やっぱそうでしょ」

會田:「もうね、顔が完全にチャック・ベリーになってたんですよ(笑)。誰かに似てるな、て思ってたんだけど、性別を超越したというか」

白井:「あのね、ロバート・フリップはね、坪内逍遥に似てるんですよ(笑)」

賢崇:「じゃ、そろそろ本題に(笑)。え~、良明さんは昨年の今頃、小川美潮さんのチャクラ復活ライブに関わっていて、チャクラのメンバーでもなかったのにギターで参加して、チャクラの曲を10何曲覚えなきゃいけなかったですが」

白井:「いや~、チャクラの曲は複雑で、難しいんだよ。4分の3、8分の6とか、汗タラ~って感じで一所懸命やってたけど」

賢崇:「しかし、結果的に今年もまた同じようなハメに(笑)」

白井:「そうそう(笑)」

森若:「あっ、あたしのことね?」

賢崇:「プロデュースしただけでメンバーだったわけじゃないのに、またGO-BANG'Sの曲を全部覚えないといけないんでしょ?」

白井:「そうそう。もうたくさんあるみたいだから譜面見ながらやらないと。覚えてやるのは自律神経に悪いから(笑)」

賢崇:「どういう意味ですか(笑)」

白井:「ほら、覚えなきゃ覚えなきゃって焦って、自律神経が冒されて、うつになったりして」

森若:「また病気の話に戻ってるじゃないですか!」

白井:「ま、香織さんは大丈夫だよね。日本一明るい人だから」

賢崇:「ねえ。いつまでもお美しくて」

森若:「ま、あたしはね、基本的に鈍いんですよ」

白井:「香織さんはね、心になぎなたを内蔵してる人だから(笑)。なぎなたで当時の日本も切り裂いてきた(笑)」

森若:「GO-BANG'Sのイメージは、なぎなたを持って北海道から海を越えてやってきたって(笑)」

賢崇:「オホーツク海を越えて!」

白井:「そういうシャープなものがあったね」

森若:「ピストルじゃなく、なぎなた(笑)」

賢崇:「それはもう、身体が硬くても長生きできるタイプですね」

森若:「いや~、今までずっとやってきて、なんか体力もあるなあって。精神力、気力もあるほうだと思いますけど」

賢崇:「しかし良明さんは今までご自分でプロデュースされたアーティストでも、バックでギターを弾くことはめったにやらなかったのに、なんで今回引き受けてしまったんでしょうね?」

白井:「プロデューサーもいろんな人がいるじゃない? 根岸くん(孝旨。Dr.StrangeLove)とかはさ、ライブも一緒にやっていくって姿勢があるんですよ。僕の場合、ライブに関してはどうぞご自由にやってくださいってスタンスだったんだけど、あるとき、そういう人を見ていて、ああ、やっぱりダチになってレコードもライブも一緒にやっていくっていうのは美しいことなんじゃないかな、と思い始めて。それでやるようになりましたね」

賢崇:「アイゴンさんと共演されたことは?」

會田:「つい何か月前か、初めて」

賢崇:「あ、それが初めて?」

白井:「前から噂は聞いてたけどね」

會田:「いや、僕は昔、GO-BANG'Sのオーディション受けたときに、良明さんのギターを必死でコピーしましたから(笑)。こないだライブで初めて一緒にギター弾かせていただきましたけど」

森若:「もうね、今回、良明さんにお願いしたのも、良明さんとアイゴンが一緒にやるのも、全部偶然なんですよ。昔のGO-BANG'Sの担当やってたレコード会社の方から「ベスト盤出しませんか?」みたいなお話をいただいて、その頃ちょうど良明さんとラジオで再会して、そしたらアイゴンがFOEで札幌行くんだけど一緒にGO-BANG'Sやりませんかって声をかけてくれて、そしたら札幌のライブで美砂とかも来てくれて、その後、良明さんとアイゴンが一緒にやってたりとか」

白井:「僕はね、気になってて一度セッションしたいなってのはあったんだけど、アイゴンがGO-BANG'Sやってるのは知らなかったの。香織ちゃんとは、去年僕が40周年のアルバムを出した時に(世界の楽屋からVOL.20参照)香織ちゃんのラジオ番組呼んでもらったんだよね。そっからずっと繋がってて」

森若:「そういうのってまとまっていくもんだな~て」

賢崇:「縁がある人はどっかで会うものなんですよ!」

森若:「こういうタイミングに逆らってはいけないなと思って、このメンツでやることに」

賢崇:「しかし、ベスト盤がリリースされたのは5月ですよねえ。そっから今回の発売記念ライブまで半年はあったんだから、偶然に導かれてとかファンタジーなことを言ってるけど……騙されませんよ! ホントはこっそり戦略を練ってたんでしょ! あの人とあの人に会っといて……とか」

森若:「あたしが? そこまで頭良くないですよ! それができたら、もうちょっとうまくいってますよぉ(笑)」

白井:「ま、きっかけがあって、そっから戦略というかアイデアが出てきたんだよね」

賢崇:「しかし、GO-BANG'Sを復活するにも、例えば新しい若い女の子を集めたガールズバンドとして、というやり方とかもありますよね。なぜ、この顔見知りのオッサンばかりと……」

森若:「いや顔見知りのオッサンのほうが今のGO-BANG'Sにはいいかな?と(笑)」

賢崇:「今のGO-BANG'Sには(笑)」

白井:「たぶん機動力があるんだね? だから戦略だよね」

森若:「自分もだんだんオッサン化してるしね(笑)」

賢崇:「まあ周りがオッサンだと、娘扱いしてもらえるんじゃないですか?」

森若:「いや、してくれないけど!」

白井:「もっとします(笑)」

森若:「しなくていいですけど(笑)。やっぱりGO-BANG'Sに携わってくれた方たちとあの頃を懐かしむというより、現役でバリバリやってらっしゃる方と新しいセッションみたいな形になればいいな、と。なんかもう最近、いろんな人と出会って、いろんな人とコラボして、いろんな人と友達になってとか、あんまり興味なくて」

賢崇:「あれ?」

森若:「今まで出会った人とか、今大切な人とか、そこをより深く。葬式で本気で泣いてくれる人だけ集まってくれればいいみたいな(笑)。最後に親戚みたいな人たちと付き合っていけたら、いい人生かな、と」

賢崇:「なこと言ってたら、もう今度のライブで最後マイク持ったまま、固まって真っ白になってるんじゃ……」

森若:「それもアリですよ(笑)。みんな長く音楽やってるじゃないですか。なんか、時々会うんですよ、約束してなくても。そこに注目してやってくと、イイものができそうな」

賢崇:「まあガンズ・アンド・ローゼズとか、最初からのメンバーはアクセル・ローズしか残ってないけど、今もソロじゃなくてガンズを名乗ってますから、森若ちゃんひとりGO-BANG'Sでずっとやってもいいわけだよね」

森若:「GO-BANG'Sももともと3人だったけど、ギターがいないとかキーボードがいないとか、最初っから誰かに助けられてたんですよね」

賢崇:「ギターは友森(昭一)くんとかでしたっけ。キーボードも朝本(浩文)さんがずっとやってて。ガールズバンドとはいえ偽りあり(笑)。プリプリとは違ったよね」

白井:「3人ユニットって、ウォーカー・ブラザースとかそうだったわけじゃない。バックは違う人が演奏して、ベースもドラムもいないしさ。なんでバンドなんだろ?って子供心に思ったりして。それなんじゃない?」

森若:「それなんですね! バンドじゃないんですよ。この期に及んで言うけど(笑)」

白井:「他の2人はなんて言ってんの? 会った?」

森若:「ああ、会いましたよ」

白井:「このライブに関して」

森若:「ああ、特に……まかせる~♡みたいな(笑)」

白井:「軽いんだね、スタンスが」

森若:「札幌でFOEと一緒にやったとき、美砂が観に来ててダメ出しとかしてたよね」

會田:「毎回、言われてますよ、美砂さんに「あそこ間違えたでしょ」とか(笑)。香織さんも「一緒に撮った写真、ブログとかに載せたら殴るよ」とか言われてましたね(笑)」

森若:「まあGO-BANG'Sは、もともといろんな人が出入りしてるから。美砂も「今度1曲くらいだったらやってもいいよー」とか。1曲? ゲストかよ!……みたいな(笑)」

賢崇:「GO-BANG'Sというブランドに対する愛着はまあ、それぞれあるわけですね」

森若:「光子もコメントとか書いてくれたし。あたしがGO-BANG'Sという場所をひとつ守っておくと、みんなが出入りできるみたいな。アイゴンや良明さんとか、みんなの実家っぽい感じになってればいいかと。GO-BANG'Sを名乗らないと、それは難しいかもね」

賢崇:「ポール・マッカートニーみたいにソロでたくさん作品出しても、ライブに行くとビートルズ時代の曲ばっかりってやり方もあるから、森若香織ソロでGO-BANG'Sの曲ばかりのライブでもいいかもしれないけど、GO-BANG'Sを名乗る必然性、というのがあるわけだね」

森若:「そうね。でも、なしくずしにソロの曲もやってこうかな、と今思った(笑)。基本ゆるいんですよ。チャラくてユルいので、〈NAONのYAON〉にも呼ばれなかった(笑)。そこだと思います」

白井:「バンドとしてのルールはなくなっていくからね。ムーンライダーズも今は活動休止中だけど、ひとりいなくなっても、3人いなくなっても、またやると思うし」

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スペシャルGO-BANG'Sショー

12/4(水)
渋谷・duo MUSIC EXCHANGE
open 18:30 / start 19:30
自由席 ¥5,500(ドリンク別)
立見 ¥5,000(ドリンク別)

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