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世界の楽屋から vol.21 GO-BANG'Sの楽屋から

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賢崇:「ライヴのリハはこれからですか? まあ歌は、カラオケボックス行けばGO-BANG'Sいっぱい入ってるもんね」

森若:「そうそう」

白井:「お金かかっちゃうね。印税は自分に入ってきたりして(笑)。どっちが儲かってんだかよくわかんない」

賢崇:「友達とカラオケとか行くと「GO-BANG'S歌ってー」って言われません?」

森若:「すごい言われる。ああ、いいよーって歌っちゃいますよ。親戚とかにも全部OKですって。どこでも歌います」

白井:「大事大事」

森若:「それで~、思ったんですけど、震災があったとき、私も被災地でイベントとかのお話をいただいたり、ソロも10何年やってきたから弾き語りとかするんですけど、誰も知らなくて。だけど、GO-BANG'Sの曲ですってカラオケで「あいにきて I ・NEED・YOU!」とかやると、みんな「知ってるー!」って。どこへ行ってもパッてわかるGO-BANG'Sのその力に感謝して、これからはやっていこうって。で、今年こういう話があって形になっていったから」

賢崇:「誰にでもわかるヒット曲を持っているというのは財産ですから。公共財みたいなもんだからね」

白井:「それは大きいですよ」

森若:「GO-BANG'Sとか知らない人にも、「あっ、あの曲!」とか言って喜んでもらえたりするじゃないですか。そこに向かっていこうみたいな。自分の世界を守りたい、じゃなくて、GO-BANG'Sを使って、超明るい、元気になるとか、わかりやすいことをできると、残りの人生いいんじゃないかって(笑)」

白井:「まだまだありますよ! アイゴンも長生きだし(笑)」

森若:「ねえ、これからもお二人にもお付き合いいただければ」

賢崇:「でも、新しく女の子を集めてやるのもいいですよ!(笑)」

白井:「最近、またガールズバンドも流行ってるからね」

森若:「だけど、私は自分中心に考えるから、若い子に合わせようとかいう気持ちはさらさらなくて(笑)。ドリフターズに荒井注がいたの知らないのー?みたいな。音楽に関しても自分たちの時代に育まれたものをやっていこうと。若い子が「KISS観てきた」とか話してると、「KISSは私たちの世代のものでしょ! 若い子は新しいの聴けばいいじゃん」とか思っちゃうんですよ(笑)」

賢崇:「身体も硬いがアタマも硬い! このゴーマンさがあればね」

森若:「自分たちの時代が最高!って思っちゃう……」

白井:「今の若い子はどうかね? 今の時代が最高って思ってる?」

賢崇:「今はネット社会だから、みんな情報に強いので」

白井:「広いよね」

賢崇:「昔の音楽も全部すぐ調べられるから、古いのもすんなり入っていけるんじゃないですか」

森若:「親の聴いてたものとか聴いてるから、素直に親に影響受けてる世代じゃないないですか。あたしたちは親に教えられてない」

賢崇:「親に反発した世代ですけど! でも今回のライブは親子二代で来てくださるかもよ」

森若:「そうですね~。「チキチキバンバン」とか子供向けの曲もね、歌っていかないと」

白井:「あれは老若男女誰でも知ってる曲だからね。今回のベスト盤にも入ってるんだっけ?」

森若:「入ってます。あれ良明さんのアレンジで」

會田:「あれは僕が最初にギターで呼ばれた曲で。だから一番コピーしました(笑)。こないだライブで共演したときに、あのフレーズも直々に教えていただきました」

森若:「ジキジキバンバン!(笑)。あれ、元は映画の曲なのよね」

賢崇:「映画自体はリバイバルしなくなったから、曲はみんな知ってても映画知らないかもね」

森若:「あたしは子供の頃からレコード持ってて好きだったから」

賢崇:「映画では空飛ぶ車とか出てくるけど、ステージであれを再現するとか」

白井:「予算がすごくかかりますよ(笑)。イントロの「チキチキバンバ~ン」って声、香織ちゃんやってよ」

森若:「良明さんやってくださいよ」

白井:「おれはダメだよ、声高すぎるから。アキラだもん(笑)」

森若:「小林旭って「自動車ショー歌」とか歌ってましたよね」

白井:「陣内孝則くんもカバーしてたよね。あれ、オレがギター弾いてんだよ」

賢崇:「へえ! ロッカーズ解散してソロになった最初ですよね。そしてロッカーズにいた谷さんは後にGO-BANG'Sに参加するとか~、いろんな縁ですね」

森若:「GO-BANG'Sってバンド名もロッカーズが出てた映画から取ったんですよ。「爆裂都市」って言う」

賢崇:「バーストシティ!」

森若:「そう、映画の中に「バチラスボンブ」って曲があって、その歌詞から取ったんですけど」

賢崇:「アメリカのガールズバンド、ゴーゴーズから来てるのかと、みんなは思ってるよね」

森若:「そうなんです。ゴーゴーズとかバングルスとか、あまりにも言われるから、途中から「ハイそうです~」とか適当に言ってた(笑)。普通の人たちは意外に「爆裂都市」とか知らなかったんです(笑)。メジャーになるってことはサブカルチャーみたいなのが広がっていくことかと思ったら、違ったの」

賢崇:「そういうの、一回切らないといけなかったんだよね。今ならマイナーなものでもすぐネットで調べられるから、今のほうがいいのかなあ。そう、今回のベスト盤、ジャケは昔と同じ、「PATi PATi」でもおなじみのこの書体ですね」

森若:「「PATi PATi」もなくなったんですよね~」

賢崇:「この字を見ただけで、あの時代も甦りますね」

白井:「なんて方でしたっけ?」

森若:「染谷淳一さん。染谷さんもしばらくデザインから離れてた時期があったようなんですけど、今回ジャケをやっていただいて20年ぶりにお会いして、ちょうど「PATi PATi」もなくなるってことで染谷さんも再び注目されて、「IDEA」って雑誌で特集が組まれたりとか。一緒に復活した感じなんですよw」

白井:「時代を作った書体だよね~」

賢崇:「いいですね! 森若さんが動くことで周りにいろんな動きが」

森若:「森若って言うよりGO-BANG'Sですよね~。みんなが振り向いてくれる要素が」

賢崇:「名前にブランド力があるんだね~」

森若:「あたしも管理人として(笑)」

白井:「(ジャケをぺらぺらめくりながら)ホントいろんな人が参加してるんだね~。アイゴンは……あっ、あった。「ダイナマイト・ガイ」って曲やってんじゃん」

賢崇:「アキラだ! 最初からアキラだったんだ(笑)」(※日活アクションスター時代の小林旭のニックネームが「マイトガイ」だった)

白井:「ラッキョウじゃなくてアキラじゃないすか(笑)」

會田:「ま、今日、香織さんの話聞いててよかったと思ったことあって」

森若:「言って言って~」

會田:「覚えてるのは……バンドブームだったじゃないですか。それまでGO-BANG'Sでちゃんとギター弾いたことなかったのに、新宿コマ劇場で年越しライブがあるからやってよって言われて、ついに大ステージで出るんだって。ユニコーンやジュンスカやブームとか出てて、年越しのタイミングがちょうどGO-BANG'Sだったんですよ。セッションみたいなので出演者全員がステージにいたんだけど。ぼくが『チキチキバンバン』のギターソロで前に出て行ったら、カメラが一瞬来たんだけど、アベBさんのほうに行っちゃった(笑)。アベさんは小道具でバズーカ砲みたいなの持って出てきてて」

賢崇:「まあ、でも初仕事が大スターたちと!って感じですよね~」

會田:「だけど、ぼくは当時からちょっとへそ曲がりなとこがあって、バンド・ブームていうのが、なんかダセぇみたいに思って、香織さんの言うユニット感みたいなのはカッコよくて、GO-BANG'Sとは一緒にやるのは胸を張ってできる仕事って感じしましたね。あとは、香織さんていう人が、ヒット曲を封印してて、突然やったらボサノヴァ・アレンジになっててひっくり返っちゃうとか(笑)、そういう感覚がない人っていうのがすごく安心できる」

森若:「ねっ。ボサノヴァ・ヴァージョンやだよね(笑)」

會田:「カラオケかけて「あいにきて I ・NEED・YOU!」やっちゃうっていう、そういうスピード感とかサブカル感がいいなって思って。そういう感覚に従って自分もやってきたところがあるんだなあ、と。GO-BANG'Sの、バンドのようでバンドじゃないみたいな感じがぼくの原点というか、カッコよく言うと美意識みたいなのになってるんじゃないかな」

賢崇:「ちょっとアイゴンさんの最近の他の活動について教えてくださいよ」

白井:「髭、とかやってたよね?」

會田:「髭も年内に勇退ということで」

森若:「顧問にでもなるの?(笑)」

賢崇:「今のFOEはずっと続いてるんですよね。EL-MALOはやめたことになってるんですか?」

會田:「はい、ちゃんとやめたっていうか。活動休止っていうのでもないし」

森若:「でもEL-MALOやってる時期も他にいろんなことやってたしね」

賢崇:「プロデュース業もますますお忙しいと思いますが、そのへんは」

會田:「はい、若いバンドにちょこちょこ参加させてもらっています。最近では、忘れらんねえよっていうバンドをやりましたが」

森若:「知ってるー! 熱い人たちだよね。あれアイゴンがやってるの?」

白井:「忘れらんねえよ……ってバンド名なの?(笑)」

會田:「そうなんです。最初、「なぜ、僕たちはアイゴンさんにプロデュースを頼みたいか」みたいなのが便箋5枚くらいに書かれたものをもらって(笑)。「とにかくアイゴンさんが必要なんです」て、めちゃくちゃに熱かったんです」

賢崇:「熱烈なオファーがあったんですねえ」

會田:「今の若いバンドとかって、“上に行く”とかって感覚、すごく持ってるじゃないですか。来年のフェスではあそこのステージ行くんだ、とか。上に行くためにアイゴンさんが必要なんです、て言われても、オレ、晩ご飯決めるくらいしかできないし(笑)。でも、会ってみたらズッコケるとこはズッコケられる、直進だけな人たちじゃなかったんで、一緒にできるかな、と」

森若:「あたしも偶然映像見たことあるけど、泣きながら歌うような熱い人たちですよね」

賢崇:「良明さんも、そんな熱烈なオファーありましたか?」

白井:「いろいろありましたよ。トモロヲくんなんかもそうじゃない? 熱かったのはROLLYですよ、やっぱり。楽屋まで入ってきて「私をプロデュースするのは、あなたしかいない!」って(笑)」

會田:「高校の時にやってたバンドでヤマハの「EastWest」ってコンテスト出たんですよ。そのとき、「君たちがデビューするとしたら白井良明さんにプロデュースしてもらうといいよ」とか言われてたんですけど、それから良明さんってどんな方なんだろうって」

賢崇:「へえ、今にして思えば、プロデュースが実現していたらね~」

白井:「あの頃はそういうのあったよね。この人に頼めば何とかなる、みたいな」

賢崇:「この人に売ってもらおう、てことですよね」

白井:「プロデューサーが自分で何でもやる、独占みたいな時代もあったもんね。まあ、おれはアキラなんだけど(笑)」

賢崇:「そんな熱烈なオファーをいっぱい受けるような人々を、ちょっとした縁で「来てください」て頼める森若さんも、なかなか大物ですよね!」

森若:「管理人ですから(笑)。まあ、偉くなった人でも偉くなくても、必要だと思えば頼みたい人には頼みますよ」

白井:「たまには実家に帰って来いって(笑)。オレの実家は違うとこにもにあるんだけどね(笑)」

賢崇:「「帰って来い!」て野を駆け山を駆け、首に縄つけて」

白井:「里見八犬伝みたいだね(笑)」

賢崇:「え~、良明さんの最近の他の活動も教えてくださいよ」

白井:「さっき言ってた「大!天才てれびくん」の曲ね(森若作詞の「Wonderful Charm」は番組内オンエア、今後リリース予定)。長谷川ニイナちゃんって女の子が歌ってるんだけど、彼女は発声がすごく良かったね。太く長くしっかりしてる。いい素養を持ってるから、いずれデビューしたらいいかな」

森若:「すごいシンプル曲なんですけど厚みがあるというか、深みがあるっていうか」

白井:「だけど最近思うけど、僕は、作曲はまだまだだなあって思って」

森若:「じゃ、みんなはどうすればいいんですか(笑)」

白井:「いや、みんなもまだまだなんじゃない? 突き詰めれば突き詰めるほどシンプルになっていくのは大事ですね。この年でほんとそう思いますよ」

森若:「私も良明さんの最近のソロとか聴かせていただいて、40年音楽やるとこういう音になるんだなっていう、複雑さとシンプルさの整理整頓ぷりが素晴らしいんですよね。たくさん音があるのにキチンと家の中にインテリアとしてあるみたいな」

賢崇:「40年はすごいって言っても、25年音楽やってるのも相当長いですよ、すでに(笑)」

白井:「年月が経つにしたがって、やることが見えるじゃない。どんどん整理されていくっていう」

森若:「シンプルって言っても、三回りくらいしてシンプルになった感じ? スリーコードしかできないんじゃなくて、全部わかった上で、ここに戻ったって感じの。やっぱりウチのご飯が一番だなって(笑)」

白井:「そう思うよ。最近ナポリタンとか好きになっちゃって(笑)」

森若:「そう、ナポリタンしか知らないときじゃなくて、いろいろ食べて」

賢崇:「イタリアンを食べ尽くした後での、ナポリタン」

森若:「全然違うじゃないですか、音楽もそうですよ」

白井:「だから音楽もどんどん削ぎ落としてさ、ギター一本でもいいと思ってる。究極的にはギター無しでも」

森若:「うん、なんか言ってることわかる。そうじゃないけど、そういうことなんですよね」

白井:「声だけでも、十分とかね」

賢崇:「最後はジョン・ケージになって。音のない世界」

白井:「あれも困っちゃうよね!」

賢崇:「最近の活動といえば、武川雅寛さんとのガカンとリョウメイもありますね」

白井:「ウチのフィドルとね、アルバム出しました」

賢崇:「雅寛さんをガカンて呼ぶのは昔からなんですか?」

白井:「いや、ここ15年くらいかな?」

賢崇:「学生時代からってワケじゃないんだ?」

白井:「そう。リョウメイは学生時代からだけどね」

賢崇:「本名はヨシアキなんですね」

白井:「そう。学生時代に岡田(徹)くんがリョウメイ、リョウメイって。それが18のときだから、もう40何年」

賢崇:「そうか。じゃあ、病院とかでは「ヨシアキさ~ん」とか呼び出される?」

白井:「思いっきり呼ばれますね(笑)」

賢崇:「自分の中でも違和感あるでしょう?」

白井:「一瞬わかんないですね。自分じゃないみたい。同じ名字の人?とか(笑)」

森若:「また病院に戻っちゃった(笑)」

賢崇:「ガカンとリョウメイは続くんですか?」

白井:「これは一段落したんで、次は還暦記念アルバムを、それと一人パフォーマンスというのをもう少し極めたいな、ていうのがあって」

賢崇:「ギターも要らなくなるまで(笑)」

森若:「心のギターを弾きます(笑)」

白井:「まあ、今見えてるものを紡いで紡いで紡いで還暦アルバムに移したいなって。それが来年、まだ一年猶予がありますからね(笑)」

森若:「私もね、例えば自分で好きなように、さっき言ったような年下の子を集めてなんかやるとしたら、「これでいいや」って思っちゃう部分あると思うんですよ。でも、良明さんとやる限りは歌もどんどん上手になっていかないと、ついていけない」

賢崇:「極めてる人とやるには向上心も上げていかないと。アイゴンも成長して帰ってきましたからね!」

森若:「私も歌がもともとそんなに上手じゃないので、もっといろんな歌も歌えるようにシンガーとしての意識が」

會田:「ボサノヴァはやんなくていいですから(笑)」

賢崇:「そっちは上手にならなくても。歳取るとアコースティックしかやらない人とかいますからね」

白井:「でもギンギンの気分でやるんだけど、その年齢なりの匂いは出ると思うね」

賢崇:「隠しきれない自分が(笑)」

白井:「それは享受しようよ。こっちだって変わってきてるから、新たな音が出るよ」

賢崇:「森若さんの歌手としての成長も楽しみですね!」

森若:「歌を歌うって何か、ずっとやってるとわかってくるじゃないですか。歌って、やっぱり言葉を伝える。歌を歌う役割っていうのが、管理人的にわかってきた、いま(笑)」

白井:「さらに研ぎ澄まされたなぎなたを出していただいて(笑)」

賢崇:「その“歌を伝えたい”というライブで、この2人がギンギンのギターで歌も聴こえないくらいに(笑)」

白井:「大事なとこでグギャーン!って(笑)」

森若:「結局、ボサノヴァじゃなきゃムリだったって(笑)」

賢崇:「歌を伝えるにはやっぱりボサノヴァだろうね(笑)」

さあ、12月4日のGO-BANG'S「スペシャル・ゴーバンズ・ショー」は果たしてどうなるんだろう? ボサノヴァは聴けるんでしょうか? いや、たぶん最初から最後までギンギンのテンションで突っ走ってくれると思うよ!

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スペシャルGO-BANG'Sショー

12/4(水)
渋谷・duo MUSIC EXCHANGE
open 18:30 / start 19:30
自由席 ¥5,500(ドリンク別)
立見 ¥5,000(ドリンク別)

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