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特集 ビーチ・ボーイズと黒沢健一
掲載日:2006.07.14
■インタビュー/文:ウチタカヒデ
Page1 Page2 Page3 Page4 プレイリスト/プロフィール ■デザイン:SQIP
 
 弱冠19歳で作家デビューして20年近くにもなるという経歴の持ち主で知られる、黒沢健一氏。91年に自ら結成したL⇔Rではその巧みなソングライティングで音楽マニアを唸らせたばかりか、ヒットチャートにも多くの曲を送り込みシーンを盛り上げた功績は計り知れない。97年にソロ活動に転じ3枚のアルバムをリリースした後もcurve509、MOTORWORKS、Science Ministryと複数のバンド及びユニットに参加し活動の幅を広げている。
ここでは現在ソロ制作にとりかかっている多忙な黒沢氏に、最も影響を受けたアーティストとして知られる、ブライアン・ウィルソン率いるビーチ・ボーイズにまつわる話から、そのカバー・ユニットである健'zの活動について聞いてみた。
出会いは小学校一年の頃。自然と聴ける環境にあった。でも情報が全くなくて苦労をした。
-- 先ずは黒沢さんとビーチ・ボーイズの出会いについてなのですが、初めて耳にされたのはいつ頃でしたか? またそのきっかけというのはどの様な状況だったんでしょうか?
 ちょっと曖昧なんですけど、小学校一年の頃だったと思うんです。うちの従兄弟が二人いまして、一人がアメリカン・ロックを相当好きで、もう一人はブリティッシュ系が好きだったんですね。当時はよく二人に遊んでもらっていたんですが、初めて連れて行かれた映画がビートルズの『A Hard Day's Night』だったり(笑)、意識して聴いていたというより、その二人といると自然と聴ける環境にいた訳です。それでどちらかは忘れたんですが、ビーチ・ボーイズの『Spirit of the America』(75年)を持っていまして、「イギリスではビートルズが人気なんだけど、アメリカではこういうグループが人気あるんだぞ」って言われて、そのアルバムをもらったんです。それがはじまりですね。
-- なる程、ベスト盤の『Spirit of the America』によって第2次ビーチ・ボーイズ・ブームが起こる頃ですね。ビートルズの赤盤、青盤みたいな役割ですよね。
因みに当時も彼らは現役でしたが既にシーンの主役ではなかった訳ですよね。その従兄弟の方や周りでもそのブームによって、再評価されていたとかの動きはありましたか?
黒沢健一 いやいや全くそういう事はなくて(笑)、当時従兄弟達は大学生だったから、彼らもリアルタイムというより、『Endless Summer』(74年・ベスト盤)が1位になったから聴いてみようという事になったと思うんです。文化的には70年代初めに『POPEYE』などの雑誌で、ファッションやサーフィンの情報が大量に入ってきていて、従兄弟達はアメリカン・カルチャーにかなりやられていたんです。丁度アメリカ建国200年という時期でもありますし。その流れの一つでビーチ・ボーイズ再評価だったと思うんです。だから本当に一部の人達だけじゃないかな。
僕も小学生でしたから、ビーチ・ボーイズは現役といっても意識していた訳ではなかったんですけど、『Spirit of the America』を聴いて20曲全曲がいい曲だなって思ったんですよ。それでこれは凄いかもって、このバンドの事をもっと聴きたいってなったんでしょうね。
-- その後も年齢を重ねて聴き続かれると思うんですが、やはり周りでビーチ・ボーイズを聴く人ってほぼいない訳ですよね?(笑) よりメジャーなビートルズにしてもクラスの1割程ですから、情報交換って事でも苦労されたと思いますが。
 僕が小学校、中学校の頃ってビーチ・ボーイズのレコードがあまり店頭になかったから情報がないんですよ。『偉大なる15年』(『15 BIG ONES』・76年)ってアルバムが小学校3年だったと思うんですが、『Endless Summer』で盛り上がって『偉大なる15年』で、多分うちの従兄弟の世代にはビーチ・ボーイズが復活した感じがあったんですよね。だけど僕は、『Endless Summer』のジャケットは絵だし、『偉大なる15年』を見ても髭生やしてみんな同じ顔しているから(笑)。あとそれと「Roller Skating Child」(77年『LOVE YOU』収録)というシングル盤をやはり従兄弟から貰っていたんですけど、僕が持っていた情報はレコードでしか手に入らないから、ライナーを読んでも「ブライアン・ウィルソンって人が途中でバンドを離れて辞めた」とか、どうなったとか凄く曖昧な書き方をされていたんです。代わりにグレン・キャンベルが入ったとかね。ですからメンバーすらも分からないし、バンドの状態もどうだかって(笑)。結局『Spirit of the America』と「Roller Skating Child」の2枚でしか情報がなかったんですけど、ただ曲はいいっていう認識でしたね。
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