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大野ケイスケ 音楽と土地 特集 SPARKS GOGO 20th アフター倶知安
~JUNK!JUNK!JUNK! ∞ 2010 現地レポート&インタビュー~

■インタビュー/文:大野ケイスケ ■製作:Astrograph 掲載日:2010.11.8

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  結成20周年を迎えるスパークスゴーゴーが、生まれ育った町、北海道倶知安で開催したイベント「ジャンクジャンクジャンク」。僕は3人にインタビューをして、倶知安にどうしても行きたくなった。音楽と土地の関係を考える上で、スパゴーの倶知安をどうしても見たくなった。スパゴーと親しいアーティストに初倶知安の若手バンドを引き連れて、たくさんのお客さんを前に、彼らは何を思うのか。故郷に錦を飾るとか、観光大使として…そういう感じにはしたくない、とにかく倶知安の空気の中で音楽を楽しんでほしい、3人はあくまで自然体で、それがどんなイベントになるのか、その現場を見ないわけにはいかないと考えた。

  イベント前日に北海道入り、冷たい雨が降っていたが、当日の朝には見事に空は晴れ渡り、羊蹄山もそのきれいな姿を見せていた。会場の旭が丘スキー場は、晴れたことも手伝って、開演前からどんどんお客さんが集まりはじめていた、気温もぐんぐん上昇し、すでに盛り上がりは出来上がっていた。

  そして開演。北海道選抜っていう粋な計らいのTHE THANKSがオープニングアクトを務め(大注目!堂々たるステージだった!)、町長さんのあったかい挨拶あっての、そこから寸分の隙もない圧巻のステージング。それぞれ全力でこのお祭りを楽しみながら、轟音を連なる山々に響かせて、会場を駆け巡る。detroit7、チャットモンチー、ユニコーン、OKAMOTO'S、PUFFY、真心ブラザーズ、そしてトリのSPARKS GO GOと、間にMATT MACKEREL、倶知安乃風、MSGといったユニットをはさみながらの一瞬も見逃せない5時間半。倶知安の大自然に抱かれて、あまりに幸福な風に包まれて、素晴らしい音の数々が押し寄せて、不思議な高揚感でいっぱいだった。終演時には日も暮れて、羊蹄山の横にはキレイな月が光っていた。美しかった。

  こうなったら、「アフター倶知安」ということで、スパゴーの3人にインタビューしないわけにはいかなかった。終演後にも話したけど、大打ち上げが盛り上がりすぎて、興奮さめやらぬアタマと身体が気づいたことを整理できなくて、あらためて東京で3人のもとへ。

※八熊 慎一(Vo./Ba.)→八熊 / 橘あつや(Gt.)→兄 / たちばな哲也(Dr.)→弟

大野ケイスケ:どうしても「アフター倶知安」という事でインタビューをしたくて、マネージャーさんに無理を言ってスケジュールをいただきました。(注:倶知安後の9月28日に渋谷タワーレコードで行なわれたインストアライブの終演後)

八熊:確かに早いほうがいいよね。忘れていくから。

大野:現地でもちょこちょこお話をさせて頂いたんですけど、あまりに楽しくて(笑)、聞きたいことをしっかり聞いてないんです。僕は当日の朝10時から会場に入っていて、ずっとウロウロしていたんです。

八熊:あらまあ。

大野:一番最初に会場入りしたのが弟さんで、僕は楽屋口で出迎えて、その時すでに何百人もお客さんが周囲でウロウロしていて、あ、僕は前日からニセコに泊まって、バスで来たんですけど、「倶知安十字路」っていう停留所で降りたんですよ。そこから旭が丘スキー場まで歩いたんです。

八熊:あー、あるね、十字路。そこから歩いてきたんだ。

大野:そうなんです。

八熊:それは満喫してるね!

大野:時間はたっぷりあったんで、倶知安十字路から駅前とかも行って、とにかくウロウロして。前のインタビューで皆さんから倶知安の話をたくさん聞いたので、アタマの中で思っていた倶知安がリアルに、まさに百聞は一見にしかずな感じで、「これが倶知安か!」という感動に浸っていたんです。3人はここで生まれ育って青春を過ごしたんだな、いろいろなドラマがあったんだろうなあって思いながら歩いて、最初の印象が「喫茶店と床屋さんと美容院が多いな」と。

八熊:それ、会場でやけに言ってたよね(笑)。ツイッターでも言ったらしいね。

兄:でも民生さんに言ったら、「そうか?」って否定されました(笑)。

大野:でも民生さんに言ったら、「そうか?」って否定されました(笑)。

八熊:だけど実際、多いと思うんだよね。倶知安の自衛隊が今よりもっと規模が大きかった時ね、隊員の皆さんの憩いの場としてあったんですよ、喫茶店と床屋さんと美容院。ま、出会いの場みたいな感じかもね。

兄:たしかに多いかもね。

大野:で、十字路からテクテク歩いて、坂をグルッと上がっていって、スキー場に着いたんですけど、まず気になったのが、八熊さんのお父さんと僕の到着がほぼ同時だったということです。

八熊:(苦笑)。それは気にならないでいいですよ。

大野:メロンをお持ちになっていらっしゃっていたんですけど、メロンの箱の蓋に直筆のメッセージを書かれていて…

兄、弟:あー、あったね。

大野:あれ、僕、読むのを忘れちゃったんです。

八熊:直筆メッセージね、あの蓋は気付いたら軽く捨てられてましたね(笑)。だから僕も読んでない。

一同:(笑)

八熊:いやー、いろいろ大変だったんですよ。だって3日前くらいだったかな。親父に「何がいいんだ?」って聞かれて「メロンでいいんじゃない」って言ったら、親父が次の日メロンを買いに行ったんだけど、メロンの時期って終わってるんですよ。あの時はどれも旬な時期ではなくて、芋は早いし、とうきびは終わってるし、なのでギリギリいいメロンを探すのに親父は何度も「違う!違う!これじゃない」って探していたらしく、それをいちいちお袋からこっちに報告が来て「おとうさん今日も行ったんだけど<なんか違う!>って言って帰ってきたんだよ」って(笑)

一同:(笑)

大野:メロン、美味しかったですよ! その美味しいメロンを見つけるまでの苦労話が書かれていたのかもしれないですね。

八熊:今となってはわからないね(笑)。

大野:そして大型バスで、八熊さんとお兄さんとPuffyだ民生さんだ真心だってオール出演者がグワーッと入ってきて、その時にはかなりの数のお客さんが集まってきていて、すでにすごい盛り上がりだったんです。とにかく何よりも前夜まで雨が降っていたので、まず晴れたことがすごいというか良かったですよね。なんか会場全体にお客さんとスタッフの「晴れたー!」みたいな喜びと驚きとやる気が満ちあふれていたというか。開演前からもうテンションがどんどん上がっていくのを感じたんですよ。気温の上昇とともに。皆さんは、どんな感じで会場入りされたんですか

八熊:オレどうだったっけ? あ、detroit7が最初にあったからテッチだけ最初に会場入りしてたんだよね。でもそんなことすっかり忘れてて、俺たちのバスが走り出して「あれ?テッチいないよ」って驚いちゃって(笑)。

大野:お兄さんは当日の朝はどんな感じでしたか?

兄:テッチがいないって。

一同:(笑)

大野:そんな弟さんは早く入ったわけですよね。

弟:僕は前の日に川西くんとかが入ってきて、歓迎の気持ちもあってちょっと呑みすぎて、とにかく酒が抜けなくて苦しんでいたんです(笑)。で、detroit7のリハがまだ全然酔っ払ってて叩けなくって、こりゃいかんと思って、ちょっと走ったりとかして酒抜いて、わりとボーっとしてたんですよ(笑)。

大野:旭ヶ丘スキー場って子どもの頃よく行ったところなんですよね?

八熊:そう、小学校の時、スキーの授業は町営のあのスキー場でやるんですよ。一番街中から歩いていけるスキー場で、当時は朝8時半にスキー担いで集まってね。

兄:小学生には酷だったなあ。週に2回くらいあったよね。

八熊:なんやかんやいって4、50分かかるんだよ、スキー担いでさ。で、午前中4時間滑って、また担いで学校まで帰って、給食食って、午後から授業みたいな。キツかった。

大野:スキー場だから、とんでもなく上のほうで見ているお客さんもいましたよね。

八熊:そう、ジャンプ台あるからね、ジャンプ台の途中とかにいましたね。うちによく遊びに来る若いバンドのやつが、普通にひとりで電車で観に来て「ぼくジャンプ台から客込みで観ていてすごく良かったっす!」って言ってくれて(笑)。

大野:スキー場から見る羊蹄山がとても美しくて、晴れてくるにしたがって姿がくっきり現れてきて、「この会場、スゲーなあ」って感動してました。さっきも言いましたけど、前日の雨がウソのように晴れたのは奇跡っていうか、もう「伝説決定!」みたいな、そんな興奮と熱気が全体に濃厚に漂ってましたよね。

兄:起きたときはまだちょっと雨が降っていたんですけど、空の向こうが晴れていたから今日は大丈夫だなと。それからバスに乗ってボーっとしていて、会場に着いたとたんグワー!!って色んなことがまくしたてられて、晴れて良かったとか思う間もなく。

八熊:そうそう。入った瞬間にグワーッ!クルクルクル!みたいなね(笑)。もう一気に。

弟:天気は気になっていましたけど、僕も降らないなって感覚はありましたね。

八熊:オレの話ですけど前の日まではすごくテンションが上がっているんですよ、すごくね。で、前の日は大雨だったけど、でもね、雨に当たるというのはまるで僕は考えなくて、この20年雨に当たったことがないんですよ。夏のイベントとかだって前のバンドまで降ってて、若い頃だったんで<どうせ濡れるんだから短パンで上半身裸でよし!出るぞー>って出たら、ガンガンに晴れちゃったりとか(笑)。だから雨はないなって気がしてたんで、天気の心配はなかったっすね。で、あれだけ前の日までテンションが上がっていたのに当日になると意外に普通になるんだよね。なんかわかんないけど。

大野:朝からどんどんお客さんが入ってきて、最終的な動員が4500人。…倶知安で4500人っていうと、ほんと凄い人数ですよね。警察の方が交通整理のためにメガホンで声張り上げていましたからね。

八熊:こっちはクルクルクル〜!だったから、そんなことになってたんだ…。

大野:SPARKS GO GO号に車内中吊り広告を特別に作ったり…あれって、マネージャーさんがこのミュージックシェルフを運営してる金羊社(大野注:世界に羽ばたくCDジャケットなどの印刷会社)に急遽発注して、刷り上がったものをギリギリ手持ちで飛行機に乗って運んだって聞いて、すごい気合いだなと(笑)。会場にはANA(航空会社)のスパゴー顔出しパネルとかもあったりして、とにかくここまで徹底してやるんだと思って(笑)、倶知安町のブースとか地元のお店の出張なんかもあったりして、開演前から会場内も外もいい感じに大盛り上がりでしたね。

八熊:半分観光じゃないですか。だからそんな気分になってくれたら嬉しいなって。

大野:中学生や小学生の子どもたちも会場に来ましたよね。地元の子たちは無料ってことで。どうでしたか?

八熊:うちの甥っ子も観に来ていて「観てたか?」って聞いたら「観てた!ノリノリで観てた!ユニコーン良かったよ!」って(笑)。「おれは?」って(笑)。

大野:小学生たちがみんなで何か作ってきてくれたんですよね。それってあまりにあたたかすぎるエピソード!(笑)

八熊:そうそう、じゃがいものシュークリームね。<クラスで作ってきました。感想を書いてください>って書かれていて、色紙が入っていて、たまたまラサール石井さんが観に来て下さっていて、ラサールさんも色紙に書いてくれてね。

大野:僕は前日に、担当している「クイズ!ヘキサゴン」の収録があって、ラサールさんはフジテレビにいらっしゃってたんですよ。だから会場でお見かけしたんですけど、まさかなと。似てる人もいるもんだなあって(笑)。スパゴーとの接点も知らなかったし。そしたらツイッターで「ラサールさんがいる」ってファンのひとが書いていて、それでわかったんです。終演後にお話したら実は2枚目のアルバムに参加されているんですよね。ラサールさん、一人で来られて帰りは電車使って東京まで帰ったというアクティブぶり(笑)。

八熊:当時のマネージャーが石井さんとゴルフ仲間だったというのもあって、当時レコーディングしていた2枚目のアルバムでラサールさんに語りの部分をやっていただいたというのがはじまりで、わざわざ来ていただいたんですね。僕らもびっくりしましたよ。

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<出演収録アーティスト>
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