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ケンジ&ユウコのDJ's PARADISE!!!: ダンスミュージックのフロントラインから! - DJ YOGURT
DJ YOGURT
ぼくがDJ YOGURTと知り合ったのは、お互い渋谷でレコードショップのバイヤーをやっていた頃だ。彼は宇田川町のレコードショップCISCO TECHNO SHOPのバイヤーをしていた。その時から既に10数年の歳月が流れてるワケだけど、お互いことあるごとに会っては、情報を交換したりしてきた仲だ。現在、CLICK/MINIMAL~TECH HOUSEを軸にジャンルレスな選曲でコアなダンスミュージック・シーンから引く手数多の人気DJとして活躍していて、以前に本コーナーにおいて紹介した“FUTURE TERROR”を主宰するDJ NOBUや高円寺“grass roots”を拠点に活動するBLASTHEADのDJ HIKARUとの親交も深い。ぼくとは2007年の今年、恵比寿のLIQUID LOFTで開催したパーティー“ARMCHAIR TRAVELS”で一緒にレジデントDJとして参加してもらい、そのDJプレイの絶妙さに唸らされた。DJ YOGURTは07年現在、京都に本店を置く人気レコードショップ“JET SET”の下北沢店でバイヤーも務めていて、時流を汲んだ絶妙なセレクションはそこからもゲットできるのだ。
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インタビュー/文:長谷川賢司
デザイン:SQIP Inc.
掲載日:2007.11.26
2007年のBEST DISC TOP10
WAATI / DONSO
WAATI / DONSO
このシングルはA面も風変わりなグルーヴのナイスな曲なんですが、今後何十年も聴き続けられるクオリティーが感じられるのはB面収録の“WAATI”。民族音楽と電子音楽を見事に融合させて、アンビエントの極地にたどり着いています。個人的にそれほど興味のないフレンチエレクトロレーベルED BANGERのKRAZY BALDHEADの別名義ということですが、あまりにもKRAZY BALDHEADの作風と違いすぎ!L?K?Oさんが「最高!」と言いながらJET SET下北沢店で購入していきました。
WHITE DIAMOND / HATCHBACK
WHITE DIAMOND / HATCHBACK
07年のレコード屋では緩いリズムの曲になんでもかんでも“バレアリック”という形容詞がつけられる傾向が強く、自分はそんな風潮に食傷気味でしたが、このシングルこそはまさに“バレアリック”!美しいメロディー、繊細な音の響きで包み込まれた楽曲、たぶん未来のクラシック決定。B面のPRINS THOMASのREMIXは07年のPRINS THOMAS仕事の中で最高の一つではないでしょうか?
LET'S BOOGIE / RAY MUNNINGS
LET'S BOOGIE / RAY MUNNINGS
この“DEEP DISCO CULTURE”シリーズの再発音源を聴くと、70年代の音源の中にまだまだ知られざるアンダーグラウンドなディスコが眠っていることを思い知らせられます。“DISCO DUB”が流行っていようが、流行っていまいが、新しかろうが古かろうが、いい曲はいいし、ヤバイ曲にぶっ飛ばされるのは変わりありません。このシングルのB-2に収録のRAY MUNNINGS “LET'S BOOGIE”は、CREEDENCE CREARWATER REVIVALがブラジルに渡って“DOWN ON THE CORNER”を再録したような・・・そんな名曲!
DEDICATION / RADIO SLAVE
DEDICATION / RADIO SLAVE
ハービーハンコックが1974年7月29日新宿厚生年金ホールでのコンサートのリハの時間に、シンセのシーケンスを走らせて一人で録音したアヴァンギャルド電子音JAZZの最高傑作“NOBU”を4つ打ちテックハウスに載せた「だけ」の反則な一枚。反則だけど、やっぱり“NOBU”は最高の曲なんで、DJで使わせて頂きます!“NOBU”収録のアルバム“DEDICATION”は日本盤のみのリリースということで世界中の面白音楽好きが探している逸品。
YELLOW BRICK / YELLOW BRICK
YELLOW BRICK / NOISIA
07年にヒットしたZZT “LOWER STATE OF CONSCIOUSNESS”と同傾向のエグイ電子音使いの曲。ディストーション等のエフェクトを過剰に、しかしセンス良く使っていて脳に突き刺さりました。猛烈に狂っているPARTYのピークタイム用の曲です。
 
DJ YOGURT's PLAYLIST: 2007年のBEST DISC TOP10
Overview
DJ YOGURTがセレクトしてくれた『2007年のBEST DISC TOP 10』。DJとレコ屋勤務という、まさしくダンスミュージックのフロントラインに立ち活躍するDJ YOGURTだが、そんな彼のチョイスするこの10枚に刻まれた音楽は、今年のベストということ以外にも様々な要素を含んでいる。今後のダンスミュージック・シーンを展望する意味でも非常に示唆の多いセレクションだと言うことができるだろう。ダンスミュージックの古今東西を知り、なおかつ現場の最前線で活動を続ける彼のプレイリストは非常にありがたいものの気がする。そして、そんなDJ YOGURTから、今年2007年のダンスミュージック・シーンの動向の総括ともいうべき貴重なテキストが送られてきたので、ここに紹介したい。
DJ YOGURT's COMMENT
07年はDEFECTEDやFREERANGE、2020VISION等のUKで長年活動しているレーベルが良質な作品を続々とリリースした印象が強く残りました。これらのレーベルが90年代にリリースしていた作品との大きな違いは、使用ソフトの差ではないかと思っています。特にソフトシンセとソフトのエフェクトの音質の向上/変化が、00年代の作品に新鮮な響きを与えているのではないかと思っています。JAZZYなDEEP HOUSEを90年代に製作していた人達が、PROGRESSIVE HOUSEやTECHNO、CLICK系からの影響を取り込んだ“HOUSE”を多くリリースした年と言えるかもしれません。そんなベテラン達のハウス指向とは違う流れですが、JUSTICEに代表されるフレンチエレクトロ勢の躍進も目立ちました。UKで話題のNU RAVE系の流れともリンクして20代の音楽ファンの心を掴んでいたのではないでしょうか?「US・ボルチモア・ブレイクスシーンの代表格DIPLOがUKでも注目を集め、ここ数年騒がれているブラジルのバイレファンキシーンからBONDE DO ROLEが同じくUKでブレイク、極めつけはM.I.A.の2NDアルバム“KARA”がUKだけでなく日本でも一般層から注目を集めるほどヒットする等、「4つ打ちじゃないダンスミュージック」にも注目が集まった年とも言えそうです。ドイツからは00年代に盛り上がり続けている“CLICK”シーンから今年も良質な作品がリリースされ、R.ヴィラロボスやLUCIANO、ベルリンに引っ越したリッチーホウティンらの人気は高まる一方だったように感じました。ここで取り上げた出来事以外にも、侮れないリリースが続くダブステップや、今年も盛んだったMUSH UP/RE-EDIT系の音についても触れたいところですが、キリが無いのでこのあたりで・・・。

07年はアナログの売れ行きが下がってきた印象があります。今後はアナログに馴染みの無い10代~20代の音楽ファンを中心にダウンロードで楽曲を購入する流れが加速していきそうな予感がしています。長年日本のダンスミュージックシーンを支えてきたお店の一つMANHATTAN RECORDのハウス店や、CISCOが東京に一店舗のみ残して他のお店を閉店する等、アナログ文化を愛している人達にとって悲しい出来事が続きました。08年がどんな年になるかわかりませんが、まだ激動は続きそうです。

インターネットの発達で様々な功罪が発生していますが、「功」の部分は地方の音楽ファンと大都市の音楽ファンの情報格差が少なくなってきて、地方で興味深いPARTYが開催される数が増えてきているところではないでしょうか。今年自分が呼んで貰った、久留米“SOUL SONIC BAR”、小倉“MEGAHELTZ”、滋賀“SHEHERAZARD”、名古屋“DOMINA(EX DAUGHTER)”、江ノ島“OPPA-LA”、仙台“PANGUEA”、山形“SANDINISTA”等の箱で開催されたPARTYはどこも盛況でした。都内でもDJ光がレジデントDJを務める東高円寺の小箱“GRASSROOTS”が10周年、千葉のモンスターPARTY “FUTURE TERROR”が6周年を迎える等、心の底から音楽を愛する人達が集まる箱やPARTYは健在だったと思える07年でした。
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