ARTISAN de la MUSIQUE

ARTISAN de la MUSIQUE 2009年2月号 - P.04



「君のこと / 6cm」<br />meg rock--で、発表順で追えば、次が自身のシングル「君のこと」(08年10月)ですね。

その時点で次のシングル「笑顔の理由」(09年1月)までリリースが決まっていたんです。このシングルではここ最近しばらく遠ざかってた「踊れる感じのmeg rock」をやってみようと思ってやりました。アルバムのなかではそういった傾向の曲もあるんですけど、シングルではこれまでやってなかったなと思って。

--昨年の秋は、学園祭やインストアライヴ、ワンマンライヴという流れがとても良かったですよね。

ほんとに秋以降の学園祭、インストア、ワンマンは大きかったですね。

--さて、「君のこと」のカップリング曲「6cm」はいかがですか。

最後の最後までタイトル曲を「君のこと」にするか「6cm」にするか悩んだ位、もしかしたらタイトル曲よりもタイトル曲っぽいかもしれない、カップリングです。

--このシングル発売のタイミングで、一橋大学の学園祭ライヴがありました。

あの時を境にやっとライヴの本当の楽しさが判った気がしました。いや、それまでやったライヴももちろんいつもすごく楽しかったんですよ。だけど、いつもめったにライヴをしないということもあって毎回緊張もあるし、実際、前のライヴから時間が空いてしまうとまた振り出しに戻ってしまう感じがあって、全く余裕がなくて。あの学園祭も同様に手探りでいっぱいいっぱいではあったのですが、ひとたびステージに出てしまったらそんなことも全て忘れてしまうくらいにとにかく楽しかったんですよ。あの日はほぼ徹夜明けで、そのままライヴに臨んだんです。学園祭のための曲(「笑顔の理由」カップリング曲「滑走路」)もその日の朝に書き上げて、テンションも高かったんですね。それにお祭り独特の雰囲気や呼んでくださった学生の皆さんやいらしてくださった皆さんが本当にあたたかくて感激しました。そのままの勢いでのインストア、ワンマンもやっぱりすごく楽しくって。
だからこの感覚を忘れないうちに今年はもっとライヴをやりたいですね。規模が小さくても、イベントのワンパートでもいいので、間を空けないようにコンスタントにステージに立つ機会を作っていきたいです。それと対バンとかで輪も広げてみたいですね。


『MAGIC TIME』中川翔子 --その前後でしょうか、筒美京平さんとの楽曲制作(中川翔子『MAGIC TIME』収録「シャーベット色の時間」)の話が進行したのは。お話を受けての気持ちはいかがでしたか。

最初にそのお話をいただいた時は、とにかくびっくりしました。この時も残念ながら直接ご本人にお会いできる機会はなかったのですが、まずいただいた譜面に"筒美京平"と書かれてあって、その時点で既にうわぁ!って(笑)。でも、とにかく緊張しちゃいました。それこそデビュー当時から、本間(昭光)さんやそのほか先輩ミュージシャンの方々から筒美さんのお話は伺っていて、そんな憧れの筒美さんということでプレッシャーもありました。嬉しさ半分、不安半分といった感じで、「歴史あるその作品群に、私のせいで黒歴史を残してしまわないように」どうしよう! とかすごく色々考えすぎてしまって。
普段はそんなこと考えて作業したことないんですよ。割と無心の状態で取り組んでいるんですけど、この時はそういった迷いを含め邪念でいっぱいで、かなり動揺してました(笑)。
そうそう、私この時、歌詞の書き方すら忘れてしまったんですよ。「あれ? いつもどういうふうに歌詞書いてたっけなぁ...」って、生まれて初めて歌詞を書くような気持ちでした。ものすごいプレッシャーのあまり我を忘れてましたね。

--そもそも中川翔子さんへの楽曲提供については、どういった気持ちで臨まれているんですか。

なんかもう、今はチームの一員としてどっぷり組んでやらせていただいていて。だから、提供曲なんだけど、どこか自分のための楽曲を作る感覚に近いというか。自分の作品を考えるように、自分なりに翔子ちゃんの次の展開を想像していますね。これほどまで長い間ひとりの方に書かせていただいたことはほかにないので。プライベートでも仲良くさせていただいてるし、そういった意味ですごく特別な存在ですね。

「笑顔の理由 / 滑走路」meg rock --では、最新シングル「笑顔の理由」(テレビアニメ『明日のよいち!』主題歌)について。

自分のリリースでは久々の番組主題歌で、原作はとてもコミカルな話なんですけど、判りやすい展開のなかに、要所要所で登場人物がさりげなく肝心なことをフッと言っていたり、見逃せないところがいっぱいあったんですね。そういうシリアスなところや、登場人物達の心の揺らぎとか、ちょっとしたところに共感できることがたくさんあって、最初にいただいていた原作の、一巻を読み終わる前には既にお受けすると決めていました。
日常会話のなかでも大切なことってそんな大袈裟じゃなかったりしますよね。だからそのリアルな感覚に共感できて。ですから作品に寄るというよりは、むしろmeg rockの王道というか、ずっと書き続けているテーマで、おのずと主題歌としてハマるんじゃないかと思って、素直に作って素直な作品ができたという感じです。

--では、最後に今後の目標で締めて頂きましょうか。

はい。今年はライヴもリリースもコンスタントに続けたいですね。それにバランスを含めた環境作りが一番のテーマだと思っています。

(2009年2月17日 ミュージックシェルフ編集部にて取材)






【音楽職人トピックス】



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2012年3月17日(土)18:30~20:30
『生誕80周年記念集中講座:
ミシェル・ルグランその活動の軌跡[2]』

第2回は「シェルブールの雨傘」を中心に貴重なデモや関連楽曲を映像と共に紹介。

池袋コミュニティ・カレッジ
(豊島区南池袋 1-28-1
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●受講お申し込みに関する詳細は、 池袋コミュニティ・カレッジHPをご覧ください。
また、お電話でのお問い合わせは、03-5949-5486まで。
濱田高志(ハマダ タカユキ)
音楽ライター兼アンソロジスト。これまで国内外で企画・監修したCDは300タイトルを数える。現在は「イージーリスニング・ステーション」(USEN)の選曲や「エキスポ・ジェネレーション」、「濱田高志のトレジャー・ミュージック」(STAR digio)のパーソナリティを担当。ミシェル・ルグランからの信頼も厚く、世界初の公認本「ミシェル・ルグラン風のささやき」(音楽之友社)を執筆したほか、「コカ・コーラCMソング データブック」(ジェネオン)「Love Sounds Style読本」など編・著作多数。2007年、ロジャー・ニコルス&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ『フル・サークル』をコーディネイト。

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濱田高志ロングインタビュー
(2007年2月掲載)

濱田高志 監修・選曲・解説
「TV AGE」シリーズ公式HP


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