みんなの笑顔を守る歌
海とサーフィンを愛するグループの頭脳AKと、日夜ボクシングの練習に励む心優しきシンガーOKI、そしてシルキーな歌声で聴き手の心にそっと寄り添う美しきヴォーカリストSophia。ハワイでの思いがけないCDデビューを機にスタートしたSafariiの音楽の旅も2年目を迎え、Sfariiらしさも少しずつ進化を見せ始めたようだ。今回は切ないラヴソング2連発の両A面シングル「ウソツキ/もしあの日に別れなければ」の話をメインに、彼らの近況をインタビュー。「聴いてくれる人たちの笑顔を守りたいんです」と語る3人のピースフルであったかなハートに触れてみて。
-- 前作の「この恋にさよなら」も切ない曲でしたが、新曲の「ウソツキ」はその上をいってますよね。いわゆる“二股”の恋愛もようが、ものすごく赤裸々に描かれていて。心当たりのある人にはかなり痛そうですね。
Sophia:男性側の本音も聞けますしね(苦笑)。
-- そうそう。
AK:「この恋にさよなら」で、詞の大切さっていうのに改めて気づかされたんです。もちろん音遊びをしてるうちに…という作り方もするんですけど、特に伝えたいことがあるときは詞から書いたり、まず最初にきっちりとテーマを決めて、そこからブレないように作っていくのが大切だなと思うようになったんですよね。
-- 「ウソツキ」はどんなふうにできたんですか?
AK:これはもともとあった曲を書き換えたんです。原曲は2年くらい前に書いたものだったんですけど、「この恋にさよなら」に対して(リスナーから)「救われました」という感想がいっぱい返ってきて、もっと言葉に責任を持たなきゃいけないと思い始めたんですね。自己表現のために始めた音楽が、誰かのためになるんだなということを知って、人のために書きたいっていう気持ちも大きくなってきて。それを踏まえて書き換えたのが「ウソツキ」なんですよね。
-- この詞になったのは?
AK:まわりに(二股の恋をしている人が)多かったのと、僕らに届くリスナーからのメッセージに、こういう内容が多かったのもあって。いつもどおりみんなで詰めながら書きました。
Sophia:3人とも同じ意見でしたね。冬ってクリスマスとか幸せなイベントもありますけど、そういう時期だからこそ寂しくなる人もいて……たとえば自分に恋人がいなかったら余計に寂しいと思うんですね。だから今の時期にあえてこういう曲を書くのもいいんじゃないかって。自分の気持ちに正直になって、受けとめて、その上で前に進んでいける。そんなふうに聴いてもらえたらいいなあと思ってます。
-- 応援歌でありつつも、安易に励ますのではなく、まずは共感重視。
AK:そうですね。切ない曲だけど、聴いた後にはどこかポジティヴなものを感じてもらえると嬉しいですね。
-- 詞のポジティヴさという点では、もう1曲の「もしあの日に別れなければ」のほうが光が見えますよね。それでもけっこう切なさたっぷりですが。
Sophia:別れたときは苦しんだり悲しい思いをすることも多いと思うんですけど、いつかその人にバッタリ出会ったときに、この人がいたから今の自分がいるんだって思える人生を送りたい、いつかそう思えたら…という願いを込めて書いたんですね。この曲も「ウソツキ」も、本気で人を好きになったときの気持ちっていうのを描いたんですけど、そういう気持ちって、たとえ自分が傷ついたとしても、人生の宝物だと思うので。
-- こういう恋愛の詞を書くときって、3人で恋愛談義をするんですか?
Sophia:します。もう、すっごいマジメに(笑)。
-- わかってないなあ~、みたいなことになったりは?
OKI:あるよねぇ。
AK:ズレますね(苦笑)。
Sophia:ここ(男性2人とSophia)がズレることは普通に…。でも、ここ(男性同士)がズレることも結構ありますね。
AK:OKIと僕は性格が真逆なので。
OKI:陰と陽な感じですね。
Sophia:どっちが陰なの?
OKI:あははは(笑)。
AK:趣味は合うし、サウンドとかに関してはズレないんですけどね。たぶんどっちも陰です。暗いっす(笑)。
-- あはは。ところで「サウンドに関してはズレない」という言葉が出ましたけど、Safariiのサウンドといえば、AKさんがハワイで聴いてノックアウトされたジャワイアンが源泉でしたよね。OKIさんもSophiaさんもジャワイアンの魅力にハマって、ハワイでのCDリリースにまで至ったわけですが、今回の「ウソツキ」には、そのカラーは出ていないですね。
AK:ジャワイアンが自分にとって大切なものに変わりはないんですけど、やっぱり日本には四季があるし、四季がもたらす切なさっていうのもすごく大事にしたいと思ってるんですよね。だから今はそこまでジャワイアンに傾倒する気はなくて。
-- なるほど。
AK:サウンド面でテーマにしてるのは「自然とクラブ・ミュージックの融合」なんですね。なので、太さとナマの大切さっていうのはハズせないですね。力強さがないと歌詞も入ってこないと思ってるので、キックとベースに関しては太くしてるし。
OKI:あと、温もりを大切にしているので、アコースティック・ギターなどのナマ楽器的な音もハズせないですね。
-- ライヴはどんな感じでやってるんですか?
AK:トラックをかけて…っていうのと、アコースティックのパートもありますよ。ゲストにギターを弾いてもらったり。
OKI:それとやっぱりライヴも気持ちが大切ですね。上手く歌うことも大事だと思うんですけど、そこに思いが乗っかってなかったら意味がない。僕たちの人間性が伝わるものっていうのを一番大切にしてます。
-- 「伝わってるなあ」という実感は、どんなときに感じますか?
AK:まずは自分が入り込めたとき。で、入り込んだ後に少し冷静になることですかね。入り込みすぎちゃうと自己満足で終わっちゃうんですけど、少し冷静になってパッと周りを見渡したときに、空気がひとつになってる。たまにしかないんですけど、その頻度を増やしていくのが僕らの仕事かなと思いますね。
-- Sophiaさんはいかがですか? ライヴの醍醐味って、どんなときに感じます?
Sophia:AKが「空気がひとつになる」って言いましたけど、ホントに“気”が見えるときがあるんですよ。自分たちが発信したものをオーディエンスが受け取って、みんなが発するものが今度は私たちに伝わる……。空気が混ざるというか、場の空気が変わって、そういうときは本当に気持ちいいんですよね。まさにプライスレスというか。だから、どこで歌ってもそういう空気にしなきゃいけないとは、いつも思っていて。
-- そんなライヴの魅力も含めて、Safariiが音楽を通じて叶えたいもの、目指しているのはどんなものでしょうか。
OKI:やっぱり聴いてくれる人の笑顔を守りたいです。1人でもいいから、Safariiの曲で救える心があれば……。そういう音楽をずっと追い求めてきたし、これからも聴く人の笑顔を守っていきたいですね。
-- OKIさんはSafariiの前にもAKさんと音楽をやっていたわけですが、その思いは、Safariiを始めてから膨らんできたものですか?
OKI:Safarii以前から徐々にですけど、Safariiを始めてからという部分が大きいですね。僕もSophiaもAKも、まわりに愛があふれていたと思うんですよ。たくさんの人に今まで支えてもらってきたから、今こうして笑っていられる。だから今度は僕たちが恩返しをしたいというか。たとえば僕の親戚に車椅子の方が多いんですけど、みんなライヴが観たいって言うんですよ。でも車椅子だと会場などの問題で、なかなか観られないんですね。そういうところも変えていけたらなあと思いますね。
-- AKさんは?
AK:夢はいっぱいあります。売れたいとか武道館でライヴとか、そういうのもあるんですけど、それよりもやっぱりOKIが言ったように、まわりの人が笑ってくれるのが一番幸せだなあと思って。たとえばスタッフさんって僕たちのためにすごい動いてくれてるわけですけど、その人たちが笑顔でいてくれたら最高だなと思うし、そういうところからお客さんに繋がっていくわけじゃないですか。
-- こうやって伺っていると、Safariiってめちゃめちゃピースフルなグループですね。
AK:いえいえ(笑)。でも、まわりの人が笑顔でいられるために頑張っていたいし、それでみんなで成功して、みんなでハワイに行きたいですね!(笑)
-- いつか日本とハワイを股にかけて活躍してほしいです。
AK:またいつかハワイでもリリースしたいですね。日本で頑張ったご褒美に、じゃあ今度はみんなでハワイで何かやろうよ、みたいなことができたら最高だなあと思ってます。
<インタビュー/文: 河野アミ>




