UNCHAIN 4th Album Interview

UNCHAIN 4th Album Interview

約1年ぶり4枚目のオリジナルアルバム『SUNDODS』を完成させたUNCHAIN。 
前作『Hello, Young Souls!!』のリリース以降、精力的なツアー、ライブで着実に動員数を増やしている。その中で今年(2011年)4月に行われた渋谷WWWでのワンマンライブ2daysは連日超満員でステージと客席が完全に一体となった記憶に残る素晴らしいライブだった。そこで次のアルバムの新曲が2曲初披露されたが、そのうちの1曲は今までの彼らの曲にはないタイプのナンバーで、思いっきり心を揺さぶられたのは僕だけじゃなかったはず。直後、手元に届いた新作の音を聴いて更にビックリしたのと同時に彼らがまた一歩先へと進んだ事を確信した。レコード会社も移籍し、心機一転、これからの活動が実に楽しみなUNCHAINの4人に話を訊いた。


-- この1年のUNCHAINのライブを観て、特に印象的なのは10代から20代前半位のファンがすごく増えて、お客さんの幅が広くなってきているのに、ステージとお客さんの一体感がこれまで以上にあるんですよ

谷川 正憲(Vo./G.) : 徐々にですけど「UNCIANのライブはワーワーと手を挙げてのるようなもんじゃないでしょ」とか「いや、モッシュしてこそUNCHAINでしょ」って前はお客さんが二分化していたのをステージの上からでも感じていたんです。それがハロヤン(=『Hello, Young Souls!!』)を出してから、二分化がなくなっていったように感じます。

-- 『Hello, Young Souls!!』を出した事でみなさんの中で何が変わっていったのでしょうか

谷 浩彰(B./Cho.) : メンバー全員が今までより若返ったなって思うんですよ。気持ちの部分がすごく大きいと思うんスけど、音作りにしてもライブにしても余裕ができて、やっぱ気持ちって一番大事な部分ですし、そこが成長できたかなって。

谷川 : 演奏や曲の作り方自体はいまもむかしも変わっていないんですけど、心の余裕が出来て、責任感も生まれて、自分の事とバンドの事をちょっと遠いところから見られるようになりましたね。

佐藤 将文(G./Cho.) : 今まではどこか背伸びしていた感じだったんですけど、ハロヤンを作りはじめて、どんどん気持ちが開放されて、出来上がったときには自分たちに掛かっていたリミッターが外れたんです。そしてツアーに出て、自分らが目指しているところというのがハッキリ見えてきたタイミングだったと思います。

-- 最近のUNCHAINのライブを観ていると、先ずみなさんが思いっきり楽しんでいるなって感じていて、そういうバンドの一体感やファンキーなグルーヴをお客さんも感じとって<じっくりと音を聴こう>から<身体で感じよう>に変わってきている気がしているんですよ

谷川 : 楽しませる方向に4人の気持ちが向いてきたというのは確かにありますね。

佐藤 : ライブで魅せるステージになってきたんで、今までよりもお客さんの前にグッと出る意識が強くなってきましたね。


-- プレイヤーとしての変化はなにかありましたか

吉田 昇吾(Dr.) : 僕自身はハロヤンを出す以前から、どうやったら良い音が出せるのかといつも考えていて、たくさん壁にぶち当たったんですけど。やっぱり力を抜くって大事なことなんだなって気付きました。いろんなところにも意識が行くし、視野も広がりました。

谷 : 僕も以前は上手く弾こう上手く弾こうって必死で、周りが見えなかったんですけど、今は気持ちよさを求めるようになりましたね。リズムでもそうですし、音の使い方でもそうですし、なんかこう、気持ちのいい所を探すことによってバンドの波というかグルーヴにのれるようになった気がしますね。


-- そんな感じで一見順調に来たように思えましたが、突然、自分たちのレーベルを持つという新たなスタートを切りましたね

谷川 : これまで以上に自分たちでどんどん追求してやりたいという気持ちが強くなっていったんですね。たくさんの人に協力してもらって今の環境が作れました。


-- そして新たな環境で出来上がった新作『SUNDOGS』の話に移りましょう。前作とはガラッと雰囲気の違う作品となっていて正直驚きました

谷川 : ハロヤンの頃から、演奏面でも考え方や魅せ方の面でも、もっと力を抜いた方がより僕ららしさを見せられるんだと気付き始めたんです。そう思いはじめたら、もっとその先に行きたいって思って、同時に移籍というタイミングもあって、思いっきりこれまでの空気を変えたかったんですね。それでどうやったら僕たちの個性をもっと出せるのかなって考えて、それでまず全曲日本語の歌詞にしようと思ったんです。

-- これまでも日本語詞の曲はありましたよね

谷川 : これまでは英語でも歌えるような曲に歌詞をのせて洋楽っぽいアプローチで作っていたんですが、歌を届けることの大切さに最近気付いて、今回は今までとは違って ”1語に1音” というかたちで何を歌っているのかがわかるような曲の作り方をしたんです。歌っている人間やその歌自体を伝えることで、<もう1回聴いてみよう>とか、<ライブにも行って聴いてみよう>って思って欲しいと思ったんです。そういうことで今回は全て日本語の歌詞にしたんですが、歌詞の内容は全部、僕、谷川正憲の全てをさらけだして書くことにしたんです。

谷 : 歌詞を見て、「(谷川が)振り切ったなー!」って思いました。それがみんなにどう受け入れられるのかそうでないのかはわかんないですけど、バンドとしてはすごい勝負をかけたつもりなんでね。
まあ、どっちに転ぶか楽しみですよ(フッフッフ)。

一同 : (笑)

佐藤 : どっちに転ぶかって、めっちゃ第三者やないですか

谷川 : どんな立場やねん(笑)

吉田 : でも、今までになかった感じというか、日本語って本当に難しいんだなってあらためて感じましたね。日本語にすると、より責任がのっかってくるんですよね。なんて言ったらいいのかなあ。

佐藤 : 確かに今回出来上がってきた歌詞をみて、僕たちもめちゃくちゃビックリしたんですよ。周りのスタッフも「おーっ!」ってなりましたし、谷川が「愛してます」じゃなくて「愛してるぜー!」なヤツだったなんて(笑)

谷川 : えっ??(笑)

佐藤 : ちょっと大げさかもしれませんけど、彼の書いてきた歌詞の言い回しだとか詞の世界観とかあらためて驚きましたね。

谷川 : 今までは自分はどんな人間なんだろうとか自分を掘り下げて掘り下げて、すごく苦しいという歌詞を書いていたんですけど、<変わろう>と思ったときに人から見て<変わったな>って思われるためには、<ちょっと変わろう>位だと変わった感じが見えないと思ったんですね。なので僕はいっそのこと<ふざける位な感じで思いっきり変わろう!>って。で、力を抜いてふざけるということを頭の中で、いろいろと想像しながら書くと、パーンッ!てすごくリミッターが外れた感じになって、どんどん想像が膨らんでいったんです。

佐藤 : ただ、アルバムが出来上がっていく中で、今までの等身大のUNCHAINというところから外れるようなことではなくて、ハロヤンの延長線上にある作品だと僕たちは思っていますよ。

-- 曲作りの面では変化はありましたか

谷川 : 今回も曲を先に作って、それに歌詞をつけていったのでそこは今までと変わらないんですけど、詞を書いて曲にのせた印象をスタッフが「デモ段階の雰囲気と歌詞をつけて仕上げた雰囲気がまるで違って聴こえる」って言ってくれたんですね。それを聞いて、曲の中に個性がしっかりと存在して、曲と歌詞が一つにつながったと確信したんです。なので今回はとても良いチャレンジができて、僕たちの納得のいく作品に仕上がりました。

--今回はそれぞれ違った個性を持った9曲が収められていますね。すごく絞った感じがしたんですけど

谷川 : 実際は全部で30曲位候補にあったのですが、新しいUNCHAINを見てもらうためにあえて絞込みました。

-- 『SUNDOGS』 というタイトルはどういった意味があるのでしょうか

谷川 : SUNDOGS(=幻日(げんじつ))は太陽から離れた位置に光が見える現象のことで、その光がまるで犬が太陽の周りを駈け回っているかのように見えることから名付けられたらしいのです。で、今回僕らは最初に太陽そのものをテーマに曲を作っていったんですけど、やり初めて僕らは太陽そのものじゃなくて、太陽の周りで光って寄り添っているものたちの1つだと気付いたんですね。僕にとっての太陽は、スティービー・ワンダーやジャミロクワイであって、僕たちはその太陽に近付きたいんですけど太陽そのものではなく、その周りに輝く光、唯一無二のものを目指しているんだという意味でタイトルをつけました。

-- あらためて今回のアルバム『SONDOGS』はみなさんにとってどんな意味を持つ作品となったのでしょう

吉田 : 確実に今までで一番変わったなって、みんなが思う作品に仕上がったと思うんです。けれど僕らはここまで振り切れたということがきっとこれからの良い方向へとつながっていくんじゃないかなって気がしています。

谷 : すごい面白い作品になったと思ってますけど、ライブでこの曲をどう表現するのかというのが今後の課題ですね。その辺も考えつつ、これからやっていきたいです。

谷川 : 今までのUNCHAINとは変わったと思う人が多いかもしれませんが、何を言われようとも、どっしりと構えられる作品が出来たと思っています。そうやって自信を持って突き進んでいくことこそが、聴いてくれる人にもちゃんと向き合えるんじゃないかなって。理想はまだまだ先にあるんですけど、まずは自分たちの自分たちらしい作品というのが出来たんじゃないのかなと思っています。

佐藤 : アルバムを出す度に新しい自分たちをかたちにしていく挑戦をずっとやってきて、また新しいかたちが出来たという実感はありますね。確かに今までよりも少し角度のあるアルバムだなと思うんで、これを本当に自分たちの中で消化しつつ、これがUNCHAINだっていうところも、これからライブで魅せていきたいですね。


次項ではメンバーが語る『SUNDOGS』の楽しみ方、アルバムに収録されている全9曲のコメントを紹介。

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< インタビュー・文 / MUSICSHELF編集部 ふくしま剛 >

4th New Album
『SUNDOGS』
2011.6.29 ON SALE!
STYLE_MISSLE records
YZSM-20001 / ¥2,500(tax in.)


<収録曲>
1.Aurora
2.スタイル・ミサイル
3.太陽とイーリス
4.I AM THE SUN
5.My Bicycle
6.アザラシ
7.Another Vision
8.The Game Of Life
9.少女ジレンマ

Produced by UNCHAIN
& 名村武 except Track 06
Track 06 Produced by UNCHAIN

UNCHAIN 4th Album Release One-Man Tour " SUNDOGS
~太陽に寄り添う者たち~ "


09/10(土) @名古屋 池下CLUB UP SET
09/13(火) @大阪 心斎橋CLUB QUATTRO
09/16(金) @福岡 BEAT STATION
09/17(土) @広島 Cave-Be
09/21(水) @仙台 Live House enn 2nd
09/23(金) @札幌 KRAPS HALL
10/01(土) @東京 渋谷CLUB QUATTRO

詳しくはオフィシャルHPで

UNCHAIN(アンチェイン)

1996 年、中学の同級生だった谷川正憲(Vo&Gt)、谷浩彰(B&Cho)、吉田昇吾(Dr)の3 人で結成され、後に1年後輩の佐藤将文(Gt&Cho)が加入し現在の編成となる。ブラック・ミュージックのエッセンスを絶妙にブレンドした、グルーヴィーなロックを鳴らす京都府出身の4 ピース・バンド。特にVo 谷川は聞く者を圧倒する歌唱力を持つ。
2005年インディーズデビュー。『the space of the sence』、『THE MUSIC HUMANIZED IS HERE』の2枚のミニアルバムをリリース。1万枚を超えるセールスを記録。2007年:ミニアルバム『departure』でメジャーデビュー。同年ミニアルバム『rejoice』をリリース。各方面で絶賛の嵐。2011年4月 Shibuya WWW にて、バンド自身初となるワンマン・ライヴ 2days ”ROCK FLAVOR SHOW”、”SOUL FLAVOR SHOW” を結構。両日共にSOLD OUT!! 絶賛を浴びる。同時に4年在籍したavex から独立し、新たなレーベルSTYLE_MISSLE records を立ち上げ新境地へと向かう。


NEWオフィシャルHP
http://starlinemusic.jp/unchain/

好評連載中!!
UNCHAINの大試聴!!
CDビフォーアフター Season III


【MUSICSHELF これまでのインタビュー】

2010.7.5掲載
「UNCHAIN 3rd ALBUM interview」



2010.1.19掲載
「The World Is Yours」



2009.1.23掲載
『Music is the key』