齊藤ジョニー Special Interview

齊藤ジョニー Special Interview Part. 1

マスクは甘いが、骨がある。謙虚な語り口調だが、自信に満ちている。探究心が旺盛で、まだ24歳だがルーツ・ミュージックの造詣が深く、それを血肉としながら自らのシンガー・ソングライター表現を追求する齊藤ジョニー、いよいよデビュー。楽しく踊れる曲と内省的なバラードからなる色彩豊かな1stアルバム『I am Johnny』で大きく羽ばたこうとしている彼に聞いた。

-- デビューに向けてどんな心境ですか?  いよいよって感じ?

あんまりそういう気負いはないですね。通過点だと思ってるので。もう先のことを考えてます。はい。

-- 今、ファン層ってどんな感じなんですか?  アルバムを聴かせていただいて、けっこう40代くらいの人とかにも受け入れられそうな気がしたんだけど。

だと嬉しいですけどね。まぁ基本的には若い人が聴いても大丈夫なように作ってあるんですけど、それくらいの年代の方にも聴いていただけるんなら、それは幸せなことだと思います。そういう年代の方々と、音楽の志向がわりと似通ってるので(笑)

-- 逆に、やっぱり同年代の人にアピールしたいという気持ちもあります?

いや、そのへんは自然に。なるべく自然体で自分のやりたいことをやるっていうようにしているので。とりあえず自分のやり方をまず押し出して、そのあとの舵とりはほかの人にお願いするっていうほうがいいんだろうなと思ってます。まぁ、アルバム作ってくなかでいろいろ衝突もありましたけど、それによっていいものができるなら。はい。

-- 男女比で言うと、どっちのファンが多い?

どうなんでしょう……。どっちかが多いって印象はまだなくて。ギター少年がけっこう観に来てくれたりしてますけど。

-- そういうの、嬉しいですよね。

そうですね。それは嬉しいです。

-- 女の子にキャーキャー言われてばかりってのもねぇ。

あ、でも、それはそれで嬉しいです(笑)

-- よく言われることだと思うけど、その若さでルーツ音楽を背景に持っていて、しかもそれをメジャーのポップ・フィールドで展開するのって珍しいと思うんですよ。今まで日本じゃあまり例がなかったし。でも、そういう意味での気負いはなさそうですよね。

そうですね。ブルーグラスを背負ってやるとか、そういうことはまったく考えてないので。ブルーグラスをやりたいとか、カントリーをやりたいとか、そういうところは出発点にしてないんです。

-- ただ好きなものとして自分の血になっているという。

そうですね。自分の面白いと思ったことをやってくなかで、それがいい感じに滲み出ればいいなぁ、ぐらいの感じで。それで豊かなサウンドが作れれば。

-- 豊かで、温かい音。

温かくもあるし、攻撃的でもあるし。

-- 攻撃的?

やっぱり自分はもともとロックのフィールドを通ってきてるので、わかりやすく言うなら、ロック精神みたいなものも入れたつもりではあります。

-- 温かいけど、ぬるくはないぞ、と。

あははは。まぁそう言ってしまいたいんですけど。

-- 言っときましょう。

はい(笑)

-- では、いかにして齊藤ジョニーというミュージシャンができあがったかを訊いていきますが。まずリスナーとしての出発点から。

はい。始めはビートルズだったんですよ。小学校入る前くらいから親父がよく車でかけてて、それに反応して。小学生のときはビートルズしか聴いてなかったですね。で、中学に入ってから友達に(レッド・)ツェッペリンを教えてもらって、そっからツェッペリンにハマっちゃって。ちょうどギターを始めてたんで、ツェッペリンでギターを学ぶという感じでした。で、高校もツェッペリン聴きつつ、あとはプログレとかも。

-- プログレ?!

ツェッペリンの4枚目とかからちょっと不思議な世界観の面白さに気付き、その結果、プログレに行っちゃって。ELPとかYESとか、すごい聴いてましたね。

-- そこからよくここまで来たね~(笑)

はい(笑) 。でもYESはスティーヴ・ハウがラグタイムとかけっこうやってたから。ツェッペリンもアコースティックの曲が大好きで、マンドリンとかバンジョーとか使ってるのに反応してたんですよ。高1の頃にツェッペリンのDVDを観て、そのアコースティック・セットの映像でマンドリンという楽器を初めて観て、「このキレイな音のするちっちゃな楽器はなんだろう?」と。そうやって意識してると、けっこういろんなとこでそういう楽器が使われてて、YESもスティーヴ・ハウがいろんな楽器を使ってて。そういうところに反応してたんですよね。で、高校はクラシック・ロックばっか聴いてたんですけど、大学入ったらブルーグラス同好会というのがありまして。そこに行ったら実際にフラットマンドリンが目の前にあって、「これだー!!」ってなって。すぐ加入しました。

-- その段階でもうブルーグラスを聴いたりしていたんですか?

いや、初めは知らなかったんですよね。初めて聴かせてもらったときはディキシーランド・ジャズに近いなと思ってたくらいで。ああいう音楽があるっていうのは、流れてるのを聴いて知ってたんですけど、それをブルーグラスと認識したのはそれが初めてで。ただ当時はまだ軽音のバンドのほうも掛け持ちしてやってて、そこでギター&ヴォーカルもやってたから、マンドリンとかそういう面白い楽器も自分の曲に使えたらいいな…くらいにしか思ってなかったんですけど。軽音でやってたバンドを解散して宙ぶらりんになったときにブルーグラスのミュージシャンと接していくようになって、そっちの意識が芽生えていって。

-- どんなふうに接していたの?

ブルーグラスの仲間内でやってるちっちゃなブルーグラス・フェスみたいなのがあって、そういうとこに行ったりとか。あと関西のほうがブルーグラスって盛んなんですけど、関西の大学のOBの人がたまたま仙台に来てて、すごく熱心な人で、いろいろ教えてもらったりとか。なんか、ひとつのことを探求してる人にはやっぱり敵わないなって思って。自分もそういう芯を持ってなきゃって思って、で、ブルーグラスをやってみよう! と。そっから一気にガ~っと。それが大学3年のときです。

-- ツェッペリンやELPを聴いててもそういう楽器の音に反応してたってことは、もともとそっちに行く素養があったってことですね。

そうなんですかね。うん。もともとアメリカのルーツ音楽は好きみたいで、カントリー・ロックとか好きだったんですよ。バーズも好きだったし。ブリティッシュのフォークも好きだったんですけど、アメリカの音楽のほうがビートがあって、基本的に楽しいというか。

-- 楽しい感じがいい、と。

はい。親父もそっちが好きだったんですよね。だから楽しいのが基本的に好きなんだと思います。たまにブリティッシュ・フォークを聴いて瞑想に耽ったりするのもいいんですけど(笑)

-- その頃は、楽器は何をメインで?

大学3年でブルーグラスのほうにガッと行ってからはギター以外の楽器をちゃんとやろうって思ってて、バンジョーをずっとやってたんですよ。で、たまにマンドリンも弾いたり。いろいろ楽器は手を出してました。でも途中からやっぱりギターになっちゃって。

-- 今はギターが一番?

そうですね。ギターがメインです。で、たまにバンジョーとマンドリンと。あと、ベースとドラムも一応。

-- ミュージシャン体質ですなぁ。でもそういうタイプって普通はバンドマンを志向すると思うんだけど、そうではなく、シンガー・ソングライターとして活動しようというふうになったのは、なんでなの?

それはですね……大学に入ってから、くるりを聴くようになりまして、自分も歌詞を書いて曲作って歌いたいなと思ったんですよね。だから、単なる楽器奏者でいようって感じではなくて。

-- オレには言いたいことがあるんだ、と。

そっすね。まぁ、初めはくるりの真似ごとみたいなのをやってたんですけど、いろいろ聴いてくうちに変わっていって、戦前のブルース・シンガーのCDとか聴いたりして、その人の人間性が出てるような歌がやっぱりいいな~と思って。それから自分にしか書けない歌を意識するようになって。

 


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I am Johnny
『I am Johnny』
2011.10.26 ON SALE!
UNIVERSAL
UICV-1017 / ¥2,000(tax in.)


収録曲
1.ハックルベリー・フィン
2.Goin’ Home
3.アルマジロ
4.Eureka
5.線路際のワイルド
6.さらば美しき女よ
7.グランファ
8.東京の女の子

bonus track
9.ラジオスターの悲劇

『JOHNNY'S ROOM Room No.004 "I am Johnny"Release Party!!!』
10/26(水)原宿eLmerscafé 2F

『JOHNNY'S ROOM -Room No.005- Birthday Party!!!』
10/27(木)原宿eLmerscafé 2F

SPARKS GO GO presents SHIBUYA JUNCTION 2011 “また倶知安じゃないジャン!”
10/28(金)SHIBUYA-AX

「I am Johnny」リリース記念!ライブ&サイン会
10/30(日)タワーレコード新宿店
11/5(土)タワーレコード仙台パルコ店

その他イベントにも多数出演!
詳しくはオフィシャルHPで

齊藤ジョニー(サイトウジョニー)

1987年、新潟県上越市生まれ。
2002年、父の影響でギターを弾き始める。高校時代はLed Zepplinなどのコピーに励み、 同じ学年の音楽仲間とたまにバンドを組んで遊んでいた。
2006年、仙台の大学に入学。入学式翌日にはなぜかマンドリンサウンドに心惹かれてブルーグラス同好会へ入る。また軽音楽部にも入部し、いくつかのバンドを経験。ギター、ベース、ドラムとマルチぶりを発揮する。
以後本格的に音楽に打ち込み始め、ブルーグラスで独特なリズム感を学び、バンジョーやマンドリンなど手にする事も。ブルーグラスバンド「雑貨屋フレイヴァー」メンバーとしてあちこちのイベント出演。仙台のライブハウス「BIRDLAND」など通い詰め、パンクの聖地にてハードコア?なDIY精神を学ぶ。
2009年、組んでいたバンドが解散したのをきっかけに、ソロでの活動をスタート。また「雑貨屋フレイヴァー」として箱根ブルーグラスフェスティバル出場。ブルーグラス人気バンド投票1位に選ばれる。
2010年、NHK仙台放送主催の東北地方のバンドコンテスト、「伊達物音楽闘技場」に出場。みごと優勝を果たす。大学を卒業し、音楽的野心のため、東京進出。
2011年1月には伊達物音楽闘技場優勝のご褒美として全国放送のNHK“MUSIC JAPAN”に出演し、弾き語りで堂々たるステージを披露する。2月、なんと「TAYLOR SWIFT SPEAK NOW TOUR」のオープニングアクトとして大阪城ホール、日本武道館2days、香港Asia World Arenaの4公演を務め、アコギ1本の弾き語りで会場を沸かせる。そして10月26日、アルバム『I am Johnny』でメジャーデビューを果たす。

オフィシャルHP
http://saitojohnny.com/