LIVE REPORT

MERRY 10周年を締め括るZeppワンマン

10th Anniversary FINAL @ Zepp Tokyo
~Beautiful Freaks A GO GO~

 

 

4月30日、MERRYがワンマンでは初となるZepp Tokyoのステージに立った。
アニバーサリーイヤーの締め括りとなる本ライヴは豪華二部構成。第1部はアルバム『Beautiful Freaks』完結編、そして第2部はファンからの投票を元にセットリストが組まれたリクエストライブ。昨年の夏に行われた「Beautiful Freaks TOUR」と、11月に行われたMERRY 10th Anniversary NEW LEGEND OF HIGH COLOR「6DAYS」のファイナルともいえるボリュームたっぷりな内容だ。

暗転と同時にフロアから立ち上るファンの熱気と、まだメンバーが出てきていないにも関わらずストロボの点滅に合わせ轟く歓声。オーディエンスのとてつもないパワーにまず驚かされた。こんなにも多くのファンに支えられているMERRYは幸せだと思わずにいられないほどに逞しく力強い声。メンバーがステージに現れるとさらに声は大きくなり、豪快なパワーを発していた。
そんなファンの想いに応えるように、ド頭の「finale」から音の勢いが凄まじい。「東京行くぞー!」と叫ぶガラ。気合いはもちろんのこと、自分たちが歩んできた10年という月日を見せつけてやるという覚悟に満ちた堂々とした姿は圧巻。「モノクローム」でさらにスピードを上げて加速すると「ロストジェネレーション-replay-」では全員がドラム台に集まってスタート。力の籠った迫力のドラミング。結生、テツのコーラスも満ち満ちた気合いが感じられ、健一も結生とタイミングを合わせてピョンピョン跳ねながら楽しそうにプレイし、グッとオーディエンスの心を引き寄せた。

「ザァーザァー」、「 Fleeting Prayer」、「クライシスモメント」の哀愁ゾーンの流れがとても秀逸で、MERRYの世界に飲み込まれた。「 Fleeting Prayer」では、ガラの鬼気迫る叫び声と真っ赤な照明が相まって、観客に鈍痛を与える。
このアニバーサリーイヤーで自分たちの10年を振り返った結果、MERRYとしての確たる自信が自然とプレイに現れるようになったのではないだろうか。「スカル」で、「羊が1匹、羊が2匹…」とカウントするガラの妖しいオーラも、「絶望」で、机に正座しながらマイクで頭を叩くガラのクレイジーなパフォーマンスも、これぞMERRYのあるべき姿だと感じさせられた。

昨年、『Beautiful Freaks』のインタビューの際、ガラが「披露する場所と時は選びたい」と言っていた「SWAN」。アルバムリリースから約9ヶ月一度も披露されることはなかったこの曲が満を持して初披露された。「アイデンティティー」が終わり訪れた静寂を破るカウント。ガラの高音が非常に美しく、ギュッと心を締め付けてくる。ステージからもフロアからも今までに感じたことのない緊張が伝わってきて、呼吸をすることさえ忘れてしまう。特別な日に演奏された特別な1曲。ガラはマイクを置いて深く一礼し、ステージを去った。

 

 

 

第2部は、スタート直前にネロの影アナが入り、それが終わるとステージ前方に敷き詰められた48灯のパーライトが一気に点灯、ステージを煌びやかに染め上げる。ステージに現れた5人はMERRYの正装ともいえる黒のスーツ姿。ビシッと決まった姿に、6DAYSで覚えた高揚感を再び感じた。
オーディエンスの声も衰えを知らない。ミラーボールが場内を煌めかせると「六本木ジャジー喫茶」がスタート。足元に設置されたストロボが激しく点滅を繰り返すと、リクエスト第一位となった「愛国行進曲」が演奏された。さすがに一位に選ばれただけはある。会場の一体感が素晴らしい。続く「頭がザクロ」でガラがジャケットを脱ぎネクタイを外し、思いっきり頭を振って、“動”と“静”の“動”をフルスピードで見せつけると、「高層ビルの上でラストダンス」から “静”である、哀愁漂う歌モノゾーンへ突入。緩急をつけた理想的な展開でライヴを進めていく。
「死んでくれ」というガラの呟きが印象的な「心切ループ」に続いて演奏されたのは「Arry」。ゆっくりと一灯の白熱灯が天井から降りてきた。6DAYSの「ビニ本2丁目八千代館」や「薔薇と片隅のブルース」と同じ演出。一気にあの時間へとトリップした。
ガラ、結生、健一の3人で披露した「Fleeting Prayer」のアコースティックバージョンも1部で披露されたものとは違う面持ちで切に心に訴えかけてくる。本編終盤、MERRYの代表曲で楽しそうに暴れるオーディエンス。ガラもニヤリと笑みを浮かべ、その表情が何とも言えず幸せそうだった。

アンコールはニューシングル「群青」の会場限定盤に収録されている「Carnival」でスタート。ネロが、手拍子とタオルを使って盛り上げてくれ、と説明をすると初めて披露する曲にも関わらずオーディエンスはすんなりと曲のノリを掴み、まるで定番曲のように盛り上がった。飲み込みが早いというより、MERRYのノリが体に染みついているのだろう。
そしてライヴ定番曲「T.O.P」、「ジャパニーズモダニスト」、「バイオレットハレンチ」と続き、ガラの習字タイムへ。ガラが書いたのは「君」「羊」「青」。ニューシングル「群青」を分解したこの3文字は「群青」のタイトルに込めた、「君=ファンがいて、羊=MERRYがいて、そしてそれが青春だ」というガラの想いだ。6DAYSの延長ともいえるリクエストライブのラストは、これからのMERRYの第一歩となる「群青」で締めくくられた。

『Beautiful Freaks』、そして6DAYS、MERRYの10周年を象徴する2つを融合させたスペシャルなライヴは、ファンへの感謝の時間でもあった。ネロがファンに向けて言う「6人目のメンバー」という言葉は、オーディエンスの声に支えられ、見事に初のZepp Tokyoワンマンを完遂した姿に集約されていたような気がする。
10周年のアニバーサリーイヤーは幕を閉じた。懐古だけではなく、未来へ向かうための自分たちの在り方を再確認し、MERRYはさらなる高みへ歩き始めている。

 

 

<取材・文 / なるまゆか  写真 / 畔柳ユキ>

 

10th Anniversary FINAL @ Zepp Tokyo
~Beautiful Freaks A GO GO~  セットリスト


第1部
1. -choral-
2. finale
3. モノクローム
4. ロストジェネレーション-replay-
5. ザァーザァー
6. Fleeting Prayer
7. クライシスモメント
8. -sabbat-
9. 不均衡キネマ
10. 絶望
11. スカル
12. 夜光
13. The Cry Against ME
14. ハーメルン
15. 消毒
16. アイデンティティー
17. SWAN
18. -dawn-


第2部
1. 六本木ジャジー喫茶
2. 愛国行進曲
3. 頭がザクロ
4. 青春ノイローゼ
5. 高層ビルの上でラストダンス
6. 琥珀色のバラード
7. 伊勢佐木町ブルース
8. 心切ループ
9. Arry
10. Fleeting Prayer(アコースティック)
ネロリズム(Drum solo)
11. やさしさ・キッド
12. オリエンタルBLサーカス
13. 溺愛の水槽
14. イエローガール
15. 陽の当たらない場所

EN1. Carnival
EN2. T.O.P
EN3. ジャパニーズモダニスト
EN4. バイオレットハレンチ
EN5. 群青

最新コラム