LBとOtowa  Page.1 -

掲載日:2012.08.14

LBとOtowa  Page.1

昨年3月に無料配信したアルバム『FRESH BOX(β)』が1万ダウンロードを超え、彗星の如く日本語ラップ界に現れた二人組ユニット、LBとOtowa。その後、ラッパーのLBはソロ作『AOAOAO』『KOJUN』を無料で配信し、今年6月にはKREVAの「PROPS」に客演で参加。一方、トラックメイカーのOtowaはSKY-HIに「One By One」を提供するなど、右肩上がりに注目度が増している彼らが、初のフィジカルアルバム『インターネット ラブ』を8月8日にリリースした。アニメ声のヴォーカルを多用しながら歌詞の所々にはヤンキー臭が漂うなど、ナードとハード、テクノロジーとエモーショナル、アーバンとローカルといった、一見相反するような要素が共存する世界観が彼らの魅力。Otowaが本作で展開するビートは、四つ打ちが中心で、ヒップホップファン以外にもアピール可なライトかつカラフルなものになっている。いまだ素顔を明かさず、本作のリリースにあたってはアーティスト写真を100枚用意。さらに本作が到着する直前にLBがソロでEP「WooWeeDay」を無料配信するなど、一筋縄でいかないアクションで世間を煙に巻く二人。そんな彼らの正体とは?

-- 2010年に結成したそうですが、それまでの二人の歩みを教えてください。

LB : 僕は地元が新潟県の村上市なんですけど、もともとは高校生のときにMC3人とクルーを組んで、そのバックDJをやっていたんです。で、18、19歳くらいのときにマイクを持ち始めたんです。

-- 新潟市内で活動していたんですか?

LB : そうです。でも、そのときは遊び感覚が強かったし、地方でやっていくことにも限界を感じて、一度ラップをやめたんですよ。で、1年くらいニートをしていたときに、もともと一緒にやってたヤツらに「ラップをまたやってみなよ」って言われて。でも、やるんだったら東京に出ようと思って、まず自主でCDを制作して、それを手売りした金で上京したんです。それが2009年ですね。

-- Otowaくんとはどこで知り合ったんですか?

LB : ネットです。出会い系ですね(笑)。その自主CDの音源を作るときに、MySpaceで音源を探してたらOtowaくんがいて、結成する前に一曲提供してもらったんです。そうこうしてるうちに上京したんで、東京で初めて顔を合わせたんですよ。

-- そこで一緒にグループをやろうと誘ったんですか?

LB : 最初はグループをやるっていうつもりじゃなくて。お互い別々にやってるけど、一緒に一枚やりたいっていう感じだったんです。だから、最初はすぐ解散する勢いで(笑)、安易に名前をつけたんです。

-- 解散してもリスクのないようなグループ名にしよう、みたいな。

LB : そうです。一枚作って別れても「LBとOtowa」だから、誰が誰だかわかるじゃないですか。それにまず自分の名前を売りたいと思ったし。それが2010年夏ぐらいの話ですね。

-- 一方、Otowaくんはどんな音楽人生を歩んできたんですか?


Otowa : 僕はCDを集めるのが趣味だったんです。高校の頃はペン&ピクセルっていうデザインチームがジャケットを手掛けているCDを買い漁っていて。もちろん中身も聴くんですけど、興味は側(がわ)の方にあったんですよ。

LB : ネットで調べたらすごいエグいデザインがいっぱい出てきますけどね(笑)。

Otowa : 確かに(笑)。で、大学に行ったら周りにバンドの人たちがたくさんいて。その人たちが自主で作ってる音楽を聞いて、僕も作ってみようかなと思ってMPC1000を買ったんです。けど、一ヶ月で売っちゃって。

-- なぜそんなに早く手放したんですか?

Otowa : 僕の思い描いてることがMPC1000じゃ全部できなくて。ストレスなく、もっとスピーディーに作りたかったんです。で、大学2年の終わりくらいにパソコンで作り始めたんですけど、そしたらすぐにLBさんに声をかけてもらって。

LB : 作り始めて半年くらいだったっけ?

Otowa : そう。そのくらいでLBさんと繋がったんです。

-- 音楽面で影響を受けたトラックメイカーは?

Otowa : トラックを作り始めた頃に影響を受けたのはBACH LOGICさんとSTYさんですね。最初に買ったソフトはCubaseだったんですけど、それもBACH LOGICさんが使ってるから、っていう理由だったし(笑)。すごく丁寧に作られてる感じ、すごく繊細な感じが好きだったんです。特にそれはSTYさんに感じていて、そういう音を作れたらなって思っていました。

-- 今回の『インターネット ラブ』では、ハウス調の曲やダブステップを聴かせていますよね。そういうビートメイクはどの辺から影響を受けてるんですか?

Otowa : 最初4つ打ちはまったく興味がなくて。ハウスとかを聴き始めたのは本当最近なんです。それも、ラスマス・フェイバーとか、ハウス系のアーティストを“お洒落だから”と思って買ってみたら、すごい格好良くて自分でもやってみました、みたいな。ヒップホップは僕の中で軸になってるんですけど、今回の『インターネット ラブ』は流行りの服を着るみたいな感覚で作ったんです。

-- 去年、無料で配信した『FRESH BOX(β)』は、どんないきさつで作ったアルバムなんですか?


LB : まずは自分たちの名前を売りたくて作ったんです。俺は上京したてだし、Otowaは大学生だったから、名刺代わりになるものを一枚作ろうと。あと、そのときのヒップホップシーンでは、フリーダウンロードがまだフレッシュな文化だったんですよ。けど、自分が聴いた範囲ではそういう中にあまりパッとする作品がなくて。だったら、俺らが出したらイケるんじゃない?みたいな気持ちもありました。

-- リリック面では何かテーマやコンセプトは設けていたの?

LB : サウンドを特に聴かせたかったので、リリックは全然思い入れがなくて。Otowaくんから音源が来た日にサッと書く。来たら書く、来たら書くっていう、ほぼフリースタイルのノリでやってました。ただ、ひとつだけ、汚い言葉は排除しました。ビッチとかファックみたいなのはやめて書くと、この音でラップの聞こえ方がどう変わるのかな?みたいな。そういうテスト的な感じでしたね。

Otowa : 確かにテスト的な感じ。音も次への練習みたいなところがありました。

LB : 無料なんで、無料は無料のクオリティだろっていうようなところがありましたから。一生懸命作るけど、内容に関しては、声のエディットとか、自分たちがやりたいことちょっとウザイくらいに全部やって、次の作品を作るための練習にするっていう感じでしたね。

-- 新作『インターネット ラブ』は、いつ頃から、どんな思いで作り始めたんですか?

Otowa : 去年の10月くらいにタイトル曲の「INTERNET LOVE feat. RANL」のビートをLBさんに送ったんです。「ちょっと4つ打ちがやりたいな」っていう話だったんで。それが始まり。

LB : 日本で流れている音は海外のメインストリームな音と比べるとちょっと古いというか、時差があると思うんですけど、その時差がある方をやりたかったんです。日本で流れてるタイプのわかりやすい4つ打ちで、トピックも日常の一瞬だけをバッと切り取ったライトな感じをやろうと思ってましたね。

-- その「INTERNET LOVE feat. RANL」は、すばりネット恋愛がテーマですね。


LB : これは俺の友達の実話なんです。女の子と付き合ったことがなくて24まで童貞だったオタクの友達がいて。そいつが、ある日「女ができた」って言うんで話を聞いたら、ネットでピグを使って女の子といろいろ話してるんですね。画面をみせてもらったら、自分がしたことのない恋愛の相談とかに乗ってるんですよ。で、この子のどこが好きなの?って聞いたら、「ピグがかわいい」って。「え? そこ?」と衝撃だったんですけど、ヤツはピグがかわいいからとか、顔文字がかわいいからとか、そういう理由で恋してるんですよね。そういうやりとりを見てすごい現代的だなと思ったし、話には聞くけど本当にあった、みたいな。で、友達本人の許可を得て書いたんです。

-- この曲には、【ネットとリアル 感じた距離】という歌詞が出てきます。二人はネットというものをどう捉えていますか?

LB : そこにネットがあるから利用してるだけ、というか。そんな深く考えたことはないですね。単純に便利なものとして考えてる。さすがにネットで恋愛となると「ん?」となるんですけど、コミュニケーションには絶対必要なツールっていう感じ。

Otowa : 僕もツールという感覚。僕のツイッターのフォロワーは9割以上会ったことのない人ですけど、リプライを送ってくれたりしてすごい面白いなと思うし、こんな世界があるのかっていう。僕もそれを利用してるところがあるし、あるものを使う、あるから使うっていう感じですね。

LB : ツイッターとかのSNSは、また別の世界の自分がいるっていう感覚もありますね。自分の日常とは別にツイッターの中に「LB」っていうヤツがいて、それを俺が動かしてどんどん有名にしていくゲーム、みたいな。たまごっちみたいなもんです(笑)。

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リリース情報

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3rd Album
『インターネット ラブ』

2012.8.8. ON SALE!
POP136 / ¥2,000(tax in)

 

収録曲
01. IKUYO??
02. Steppin' 2 The New World
feat. IZAKU (Prod. Otowa)
03. Hero Vision
feat. RANL (Prod. Dubscribe)
04. STEP 5
feat. RANL (Prod. Otowa)
05. INTERNET LOVE.
feat. RANL (Prod. Otowa)
06. Fighting Nemo
(Prod. iPPey from BYG DADDY)
07. @Jus-Pla
08. GS GIRL (Prod. Otowa)
09. Stress War Free
feat. DJ CHE-E (Prod. Otowa)
10. Take It Eazy (Prod. Otowa)
11. Happa Chillin'
(Prod. Otowa)
12. SUNLIGHT -PM 5:35-
(Prod. Otowa)
13. SHIGEKI
feat. GOBURIN (Prod. Otowa)
14. Zasu Zasu...
15. ARIGATO
feat. IK, KURO (Prod. Otowa)


プロフィール

LBとOtowa
2010年に突如日本語ラップシーンに現れた、正体不明の謎のユニット"LBとOtowa"。 その名の通り、ラッパーの"LB"と、トラックメーカーの"Otowa"の2人のからなるこのユニットは、HIPHOPを軸に、J-pop、Electro、Dubstep、Rock、アニソンに至るまで、様々なジャンルの音楽をファッションのごとく着こなしていくスタンスと、話題の時事ネタからTwitterのタイムラインに流れてくる情報までを敏感にキャッチし、タイムリーに作品に反映させるインターネット世代ならではのスピード感で、たて続けにリリースした無料配信作品は、ネットユーザーを中心にその知名度を上げていき、2011年3月、発表から2ヶ月で1万回以上のダウンロード数という快挙を成し遂げたモンスター無料配信アルバム"FRESHBOX(β)"をリリース。評価はネット界隈から音楽好きのもとへも届き、中毒者が続出。「正体不明の謎のユニット"LBとOtowa"」の存在を確立する。 その後、二人はソロとしての活動にも力を入れ、LBは無料配信アルバム"AOAOAO"、"KOJUN"のリリース、さらにアニメ声ラッパー"RANL"のプロデューサーとしても評価され、2012年6月KREVAとの共演を果たす。一方、Amebreakなどのコンテストで様々な賞の受賞経歴があったOtowaはさらに制作を続け、2012年5月、SKY-HIの"ONE BY ONE"のトラック公募で、200曲以上もの中から選出され(最終選考に残った10曲の内3曲がOtowaの曲だったという逸話つき)見事採用されるなど、様々なアーティストからプロップスを集めている。変幻自在の実力派、そして誰もその顔を見たこのない正体不明の謎のユニット"LBとOtowa"。遂にフィジカルファーストアルバム「インターネット ラブ」をこの夏POPGROUPよりドロップする!!

OFFICIAL SITE
http://lbtootowa.pop-group.net/

 

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