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猪又孝のvoice and beats

スチャダラパー 25周年スペシャル・インタビュー

スチャダラパー

25周年スペシャル・インタビュー

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スチャダラパーが6年ぶりとなるフルアルバム『1212』(ワンツー・ワンツー)を完成させた。本作にはライブ会場などで販売されていた激レア自主制作盤『3000』(2011年)、「哀しみturn it up」(2012年)、『6ピースバリューパック』(2013年)からの曲も収録。斬新な作りで話題のテレ東の新ドラマ「山田孝之の東京都北区赤羽」のオープニングテーマ「中庸平凡パンチ」も聴ける。歌詞のトピックは、時事問題に社会風刺、青春グラフィティにゲーム賛歌、さらにコラボにコントまで多種多彩。90年代エッセンスが感じられる独創的なトラックも今の日本語ラップに類を見ないため却って新鮮だ。歌詞も音もスチャダラ節全開。揺るぐことのないオリジナルな芸風。3人がしれっと繰り出すワンツーパンチにノックアウト必至。いつも以上にスチャダラ濃度の濃い一枚だ。

——気づけばフルアルバムのリリースは6年ぶりなんですね。

Bose:それ、今回インタビューを受けてると、すごい言われるんですよ。自分たちとしては、「やってますよー」っていうつもりだったんだけど、ライブで発売してたミニアルバムとかを世の中ではカウントされてなかったという(笑)。その認識が自分たちになかったっていうことなんですよ。

SHINCO:それこそDO THE MONKEYのはじっこでコソコソ構成して「余談」を作ったりしてたのにね。

Bose:そう。だから、「余談」も世に出てないことになってるかも(笑)。

ANI:Amazonで売ってなかったのが原因かもね(笑)。

Bose:だから、やり方としては、これをもう少し早いペースでやればいいんだなと思いましたね。3年くらいでちゃんとまとまってアルバムになればいいんだなっていうのを勉強した6年でした(笑)。

——半数以上が前述のミニアルバムなどで発表済みの曲ですが、その点を踏まえて、どんなアルバムを作りたいと思っていたんですか?

Bose:なんにせよベストみたいものになるんだろうなぁと思ってて。熱心なファンの人にとっても、ベストでちょっと新曲も聴ける、みたいな。新曲がもっといっぱいできたら新曲寄りのものになったかもしれないけど、とはいえ、発表してなかったことになる曲をこのまま置いとくと出てないままになるから、それも残念だなっていうのがあって、その辺のバランスは考えてましたね。

——でも、いろんな時期に作っていた曲がまとまっているから、トピックはバラエティに富んでますよね。

Bose:そうですね。いろんな人とコラボもしてるし。

——さらに「Off The Wall feat. 清水ミチコ」のようなコントまであって(笑)。

Bose:本当コントでしたね、あれは(笑)。

SHINCO:もしくはスキットというか。

——しかも、どの曲もスチャダラ節が全開だなと思ったんです。「らしさ」がいつも以上にあるなって。

Bose:まとめてみるまで、まったくできあがりをイメージしてなかったけど、できてみたら「ぽいわー」って(笑)。

ANI:より、ぽいかも(笑)。

Bose:前よりもっと、なにかやるとすぐ「スチャダラっぽいねー」って言われるものになってきたっていう感じがありますね。もちろん毎回新しいことをやりたいと思ってやってきてるんだけど、良くも悪くも「やっぱスチャダラパーだよねー」っていうものができあがるっていう。

——でも、その「らしさ」が圧倒的なんですよね。今の日本のラップ界を見渡して、こういうリリックや音をつくる人はいないなぁと思うから。「やっぱりオリジナルだなぁ、この3人は」と思いました。

Bose:言い方ですよ、それ。良いように言えばそうで、伸び悩むよね−、みたいなところもあるから(笑)。なんかこうさ、パッとした想像を超えるようなコラボとかないの?みたいな。

ANI:想像は超えなかったね(笑)。

Bose:残念ながら(笑)。

SHINCO:2年前の曲とかどうかなぁ?と思ってても、全然収まりがいいんだよね(笑)。

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ナビゲーター

猪又 孝 / TAKASHI INOMATA

1970年生まれ。音楽ライター/エディター。小4のときにビートルズ「HELP」にヤラれ、19歳のときにロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズに心奪われるも、22歳でいきなりサザン・ソウルに開眼した、我ながら雑食家。現在は邦楽のソウル/R&B/ヒップホップを中心に執筆。でも、カワイイ& カッコイイ女の子もダイスキ。オフィシャル取材などで馴染みがあるアーティストは、加藤ミリヤ、Zeebra、SKY-HI、東方神起、三浦大知、RIP SLYME(五十音順)等々。

 
 
 
 
 
 
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