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特集 J それぞれの“FREEDOM”を手にするために

特集 J

それぞれの“FREEDOM”を手にするために

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1年半振りにJのニューアルバムが完成した。タイトルは『FREEDOM No.9』。とことん自分自身の音楽を貫き続けるJが放つ“FREEDOM”。Jの持つ不変的な熱が反映された、ハンパじゃないエネルギーを持った最強のロックアルバムだ。
前向きなメッセージが印象的で、聴いた者の背中をポンと押してくれるような、スイッチを入れてくれるような作品となった『FREEDOM No.9』について、“より自由に、よりロックに”と制作に取り組んだというJにじっくりと話を訊いた。

「自分自身のスタイルを貫き通せているのは俺の誇り」

―― Jさん、今年はライヴ多いですよね?

「TOKYO 10 DAYS」と全国ツアーと、イベントにもたくさん声かけてもらってるからね。こうやって色々なところに呼んでもらえるのは、LUNA SEAのJっていうイメージとは違うところで見られてるんだろうし、ホント嬉しいことだよね。

―― LUNA SEAのパブリックイメージとは違うところで見てもらえている。

そう。自分自身がソロでやってきたもの、これまでに積み上げてきたもの、そういうもの、Jの音をきちんと見てもらえて、「Jって熱いよな」って思ってもらえてるんだろうなって。そういうのを感じると、自分の音を貫いてきてよかった、これからも貫き通していこうって改めて思える。

―― イベントに出演すると他のバンドのエネルギーを感じて刺激をもらえますよね。

熱いヤツらと一緒にやるのは本当に楽しいし、年齢関係なく自分と違う表現方法をしているバンドはすごく刺激になる。実際、俺に憧れてベースを始めたり、バンドを始めたっていう人がたくさんいてね。そういう人でも、俺の真似をしてる人もいれば、独自のやりかたでやってる人もいる。俺が刺激的に感じるのは後者。やっぱり自分と違うことをやっている人はすごく魅力的なんだよね。俺のプレイに影響を受けたというより、俺のマインドに影響を受けて自分のやりかたで魅せてくれる。それってミュージシャンとしてすごく嬉しいことなんだ。

―― Jさんの不変さ、変わらないでいてくれることってとても心強くて、時代や環境に流されて自分が変わらざるを得ないことって誰にでもあると思うんですけど、その変化が怖かったり、寂しかったり、そういうときに変わらないJさんの音があり続けることが救いに、支えになる。そういうJさんの変わらないスタイルは憧れだと思うんです。今回のアルバムでもやはりJさんの不変さを感じましたし。

自分自身でいること。アルバムを作りながら意識していたのはそこなんだ。新しいものを取り入れて、そこからまた新たな場所に足を踏み入れることはもちろん毎回トライしているんだけど、今まで自分がやってきたことをさらに積み上げる=自分自身でいることっていうのが大前提としてあるから、今回もど真ん中ストレートを恐れずに投げた。手法として新しいことをやってみたり、今までにやったことのない曲をやるなんてことは、借り物でよければいくらでもできるわけ。でも俺が聴いて育ったミュージシャン、バンドは、自分たちの音楽をやり続けて、それがずっと変わらないで今も輝き続けてる人たちばかりなんだ。そういう人たちがレジェンドになり、クラシックになっていく。ものすごく大変なことだけど俺もそういうふうになりたいって思ってる。俺にとってのロックやロックバンドってそういうことなんだ。

―― 1stアルバムの『PYROMANIA』からJさんのストレートさは変わらないですね。

「1stアルバムで絶対的なものが出せないヤツはいなくなって当然だ」って思いながら作ったのが『PYROMANIA』で、『PYROMANIA』は「自分の音楽はこれなのか」って本当に何度も何度も自分を問いただしながら作ったアルバムだから、LUNA SEAとは全然違うし、俺が聴いて育ってきた音になった。その想いををずっと守り続けていけなければ、ただの「ロックTシャツに着替えてみました」みたいな感じになっちゃうじゃない。それってロックファンからしたら屈辱的なことだと思うし、俺の音はそんなところで鳴らすものじゃない、そんなところで音楽をやってるわけじゃないって思ってやってきたんだ。だから今でもこうやって自分自身のスタイルを貫き通せているのは俺の誇りだし、そう感じてもらえるのは嬉しいことだね。

―― 貫くということは相当の熱がないとできないことだと思うんですが、Jさんが熱を持ち続けていられるのは、理想があるから?

そうだろうね。「理想って何?」って言われたときに具体的に言葉で説明できない理想があるからなんだと思う。「今じゃない、今以上」って俺はずっと思ってるんだ。自分の音を奏でたり、仲間と話したり、今が満たされていないわけでは決してない。でも「きっと今以上の場所があるはず」、「今以上って何だろう?どこにあるんだろう?」って考えながら俺は生きてるところがあるよ。もっと触れたい、もっと探してみたい、もっと知りたい。そういう「もっと」っていう気持ち。「さらなる自分を手に入れたい」って思う気持ち、それが俺の考える“理想”。すごく自然な欲求だと思う。今回のアルバムもそうだったけど、最高の曲ができても、できあがった直後にもう「こここうしたらもっとかっこよくできたかも」って思ったりする。それってきっと全力で向き合っているからこそ思えることなんだよね。だから俺は常にそのときの自分の力を全部出し切ってるし、姿勢を正して向かう事にしてる。だって、作れば作るほど自分を満たすものって少なくなってくるんだよ。

―― 経験値として積み上げられてしまうから。

そう。もちろんそこまで行かないと新しい扉なんて開かないから、いつも賭けだよね。でも賭けてみる価値はある。先に行けない、動かないっていうのは退屈でしょ。退屈は、俺は死ぬほど嫌いだからさ。

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