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シーナに捧げるロックンロールの夜 ライブドキュメント シーナの日(2015年4月7日)

シーナに捧げるロックンロールの夜

ライブドキュメント シーナの日(2015年4月7日)

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シーナさんの愛と鮎川誠さんの愛、そしてロックンロールのステキさに満ち溢れた、とても素晴らしいライブだった。
鮎川夫妻が長く時間を過ごした下北沢。その街にあるライブハウスGARDENで、4月7日に行なわれた「鮎川誠 presents シーナの日 #1 ~シーナに捧げるロックンロールの夜~」のことだ。

18時半頃に会場に着き、まずGARDENの地下2階へ。チケットナンバーを受付で伝え、リストバンドとシーナさんのポストカードを受け取って開場を待つ。すぐにソールドアウトとなった公演である故、ガレージのようなそのスペースには大勢の人が集まっていた。
番号が呼ばれ、会場へ。中に入るとシーナ&ロケッツの初期の曲が流れていて(シーナが歌った明治チェルシーのCM曲「明治チェルシーの唄」なんかもかかっていた)、スクリーンにはシーナとロケッツの過去のさまざまな写真が映されている。ライブ写真はもちろんのこと、バンド結成前の若きシーナさんの写真や、家族揃っての写真なんかもあって、そこにあの歌声が重なるものだから、この時点でちょっと感傷的な気分になってしまった。

19時半を5分ほど過ぎたところで客電が落ちて開演。まずはロケッツのメンバー3人……鮎川誠(ギター)、奈良敏博(ベース)、川嶋一秀(ドラム)と、サポートの中山努(PANTAと長く活動を共にしているキーボード奏者)が登場した。鮎川さんの第一声は「ロックンロール!」。開幕曲はお馴染みのインストゥルメンタル「BATMAN THEME」だ。一気に発火。「今日は4月7日。シーナの日と決めました!」と鮎川さん。昔からのたくさんの仲間が楽屋にいて、さらにはムッシュかまやつや、シーナ&ロケッツの数々の楽曲の作詞を手掛けたクリス・モスデルからもメッセージをもらったと喜びを観客に伝えた。そしてそのまま自身のヴォーカルで「DEAD GUITAR」。“デッ・デッ・デッ”のところで前方のファンたちが拳を高くあげる(もちろん僕も)。

Photo By Shino Seki

Photo By Shino Seki

3曲目の「ROKKET RIDE」で最初のゲストがヴォーカルで加わった。Lucy Mirror。鮎川夫妻の3人の娘さんのひとりだ。続く4曲目の「BABY LOVE」を歌ったのは、なんとベースの奈良さん。照れながらも気持ちの入った歌を聴かせてくれた。
次に呼びこまれたのはLA-PPISCHのMAGUMI。「YOU REALLY GOT ME」を歌い、「サンキュー、シーナ!」とシャウト。続いてはバンド“赤と黒”から、かつて日本のイギー・ポップと呼ばれたヴォーカルのTAKAこと岩口タカとギターの本間章浩が登場した。“赤と黒”とシーナ&ロケッツは80年代にシリーズ・イベントをやったりもしていた仲。TAKAは相変わらず狂気を孕んだ動きを見せつつ、ハードな「おまえがほしい」を熱唱して去った。

続いてのゲストはギター&ヴォーカルの澄田健とベースの穴井仁吉。MOTO PSYCHO R&R SERVICEで活動を続けるふたりであり、穴井さんはとりわけザ・ロッカーズのオリジナル・メンバーとしてよく知られているが、90年代後半にはシーナ&ザ・ロケッツにも参加していたものだった。澄田さんがギターを弾いて歌ったのはロケッツの初期曲「SUGAREE」。なんてゴキゲンなロックンロール。それが終わるともうひとりゲストが。元・プリンセス プリンセス、現・VooDoo Hawaiiansの中山加奈子だ。ロケッツ+澄田&穴井をバックに彼女が歌ったのは「SWEET INSPIRATION」。珍しくギターを持たずヴォーカルに徹していたが、“じっとしていられない”のところを歌う際の動きがなんともキュートだった。“SWEET INSPIRATION!”のところは観客もシンガロング。この曲でよくシーナさんの歌に合わせて一緒に声を出したなと思い出したらジンときた。

Photo By Shino Seki

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次のゲストはルースターズ~ROCK’N’ROLL GYPSIESのドラマー、池畑潤二。そしてその池畑さんの現トリオ、Dee Dee Feverのヴォーカル、KEICOT。彼女の腕にはタトゥーのように太字でSHEENAと描かれていた。選ばれた曲は「HAPPY HOUSE」だったが、歌からの入りがバンドと合わず、やり直し。だがそれでかえって緊張がほぐれようで、楽しんで歌っている彼女の明るい声が会場全体を華やいだムードで包みこんだ。“ここはみんなの いつもHAPPY HOUSE!”。そう、まさしくGARDENがHAPPY HOUSEとなった瞬間だ。ドラムの池畑さんはそのまま残り、続いてあの男が呼びこまれる。池畑さんがいるということは……と予想できた人も多かっただろうが、その通り、花田裕之だ。「シーナのお婆ちゃんが花田ち言うんだけど、その人も無口でね(笑)」と鮎川さん。そんな無口な花田さんはここでもやはり静かでマイペースである。ここまでのゲストはみなシーナ&ロケッツの楽曲を歌っていたものだが、花田さんがギターを弾いて歌い出したのはルースターズの「DO THE BOOGIE」。ん?と一瞬思ったが、そういえばこれを作曲したのは鮎川さんだったことを思い出した。鮎川さんと花田さん、ギターを弾きながら寄り添うふたりは実に絵になる。

Photo By Shino Seki

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