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猪又孝のvoice and beats

泉まくら Specilal Interview

泉まくら

Specilal Interview

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はっきり言って名盤の誕生だ。愛をテーマにした泉まくらのニューアルバム『愛ならば知っている』は、女性の繊細な心の機微を表現させたら天下一品な彼女が真骨頂を発揮した一枚。特に「幻」は、失恋後の甘い追憶と本心に渦巻く深い絶望を見事に描写した絶品のバラード。全女子必聴のラブソングだと言える。DJ Mitsu the BeatsやLIBRO、同郷のOlive Oilなどヒップホップ畑の濃いメンツをトラックメイカー陣に配しながら、非常にまろやかで軽やかでキャッチーで、普段ラップを聴かない人の耳にも間違いなくフィットする仕上がりとなった本作。制作に向き合う意識を前2作から変えたと言うが、そこにはどんな思いがあったのか。まだまだ進化を続ける泉まくらの才能と感性をロングインタビューで紐解く。

——前作『マイルーム・マイスペース』からの1年半に、アニメ「スペースダンディ」の挿入歌「知りたい」を担当したり、映画「テラスハウス」に「balloon」が起用されて、きゃりーぱみゅぱみゅが同曲のMVについてつぶやいたりと(https://twitter.com/pamyurin/status/567358404834783232)、いろいろ話題がありました。そのように注目されていることに関してはどう思っていますか?

あんまり気にしてないです。あんまりというか、ほとんど。でも、「テラスハウス」はビックリしました。「balloon」が流れて、特に女の子が自分と重ね合わせて聴くんだろうなと思うと、ちょっと責任を感じたというか、心苦しかったというか(笑)。でも、それで変えられないので、スタイルは。いろんな人が聴いてくれるのは嬉しいことだから、それはそれとしてっていうふうに受けとめてます。

——じゃあ、前作から本作の間に環境の変化はありますか?

独学ですけど楽器の練習を始めました、ピアノを。

——作曲やトラックメイクをしていきたいから?

コードがどういうふうに成り立ってるかとかをなんとなく知るだけでも違うかなっていうのと、人にトラックをお願いするときにそういうことをわかっていたほうが伝えやすいかなって。やれば何かしらプラスになるだろうなっていうのもあったし。でも、最終的には作曲してみたいです。

——ミュージシャンシップの芽生えってことかな。

たぶん(笑)。『マイルーム・マイステージ』ができてから、今回のアルバムを作ってる途中くらいまでに、いろいろ考えることがあって。

——どんなことを考えたの?

音楽をやることに対してもっとしっかりしなきゃっていうのがまずあって。「ラップしてます」とか「歌詞は自分が書いてます」とかそういうことじゃなくて、もっと音楽をしたいなって。音楽としての完成をめざすっていうこと。今回のアルバムをその初めの一歩にしなきゃっていうのがあったんです。

——そう思ったキッカケは? 

いろんな人の音楽を聴いたこと……そうそう、加藤ミリヤさんの「Loveland tour 2014」に行ったんですよ。それでもう感動して。

——「ラップのことば2」のインタビューでも加藤ミリヤをよく聴いてるって言ってたよね。

ライブを見て、ミリヤさんは歌詞に注目されがちだけど、音楽として成り立ってるから言葉が強く聞こえるべきところで聞こえてるんだっていうことを感じて、「なるほど!」と思ったんです。私は今まで、歌詞をものすごく重要視してきたし、歌詞を褒めて頂くことも多かったけど、言葉をもっと強く聴かせるためにも音楽として成り立っていることが、自分が思ってる以上に重要なんだと気づいて。それなら、とりあえず今の自分が好きなノリを知ろうと思ったんです。だから今回のアルバムはどんなトラックが来ても自分の乗り方でやろうと。それを重視して歌おうと思ったんです。

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ナビゲーター

猪又 孝 / TAKASHI INOMATA

1970年生まれ。音楽ライター/エディター。小4のときにビートルズ「HELP」にヤラれ、19歳のときにロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズに心奪われるも、22歳でいきなりサザン・ソウルに開眼した、我ながら雑食家。現在は邦楽のソウル/R&B/ヒップホップを中心に執筆。でも、カワイイ& カッコイイ女の子もダイスキ。オフィシャル取材などで馴染みがあるアーティストは、加藤ミリヤ、Zeebra、SKY-HI、東方神起、三浦大知、RIP SLYME(五十音順)等々。

 
 
 
 
 
 
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