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オカモト “MOBY” タクヤ×角田光代 SCOOBIE DO野音への道 トークセッション~あの人に逢いたい~

オカモト “MOBY” タクヤ×角田光代

SCOOBIE DO野音への道 トークセッション~あの人に逢いたい~

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SCOOBIE DOの結成20周年を記念したスペシャル対談シリーズ、トリを飾るのは、オカモト”MOBY”タクヤ! ドラマーとして、そしてマネージャーとしてもバンドを支えているアフロヘアーのファンキー・ガイが対談のお相手としてリクエストしたのは、直木賞受賞作「対岸の彼女」や劇場作品にもなった「空中庭園」「八日目の蝉」「紙の月」など数々のベストセラーを送り出してきた作家、角田光代。野球、マラソン、クイズ、酒場放浪などなどマルチな趣味を持っているMOBYが、この対談を機にまた新たな境地を切り拓こうと目論んでいるのか、それともはたまた……!? とりあえず、ご対面を祝してカンパイ!

MOBY えーっと、今回、角田さんにご登場願ったのは何でかっていうと、夫婦同士が同じ職種というですね……まあ、直木賞作家の方と僕の妻を並べるのもおこがましいところなんですけど、物書きとドラマーっていう。

角田 そうですよねえ。

MOBY それで、以前から河野(丈洋)くんとは夫婦同士で呑みに行けたらみたいな話をさせてもらってて、なかなか機会がなかったんですけど、今回まさかのピン同士で(笑)。

角田 いやあ、うれしいです。

MOBY なので、緊張してます(笑)。とりあえず、手ぶらで来るのもなにかなあと思ったんで、ごあいさつ代わりにおみやげを。このあいだ「TRANSIT」で香港のことを書かれてるのを読みまして……これ、香港の“出前一丁”です。

photo by h.honda

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角田
 あっ、ありがとうございます! 香港はよく行かれるんですか?

MOBY 香港は大好きで、年イチペースで8回か9回行ってるんですよ。

角田 そうなんですね。

MOBY ほぼ美味いメシを食べに行く目的で。角田さんが書かれてた定食屋も、あの場の雰囲気が好きでよく行ってます。僕も呑むこと食べることが大好きなもので、角田さんほどではないんですけど、わりと家で作ったりもするから、読んでるとすごく納得するところも多いんですよ。

角田 おうちではMOBYさんのほうがよく料理を作られるんですか?

MOBY 6:4ぐらいですかね。6が僕で。疲れて帰って来ても家で作って食べるほうがいいって考えで、いいものを食べたいとかじゃなくて、ちゃんとしたものを食べようっていう。

角田 うんうん。

MOBY そう、角田さんの本を読んでて、彼女ないし奥さんが作る手料理でいちばん好きなものはなんですか?っていうのがあったので、これはもう、この機会に答えなきゃなって思って。

角田 あら、なんですか?

MOBY きりたんぽ鍋です。

角田 へぇ~、地元なんですか?

MOBY 秋田なんですよ。

角田 しょっつる、使います?

MOBY うちはあまり使わないですね。ナンプラー代わりに使ったりとか、ラーメンのスープに足したりはするんですけど。

角田 「味どうらくの里」は?

MOBY なんですか、それは!

角田 秋田だと一家に必ずある万能の調味料で、煮物とかもそれだけ入れればいいみたいな、私は大好きでよく使ってるんです。

MOBY 一家に必ずと言えば、僕の両親の実家が姫路のほうで、ヒガシマルのうどんスープがそれなんですよ。角田さんのご実家は……横浜でしたっけ?

角田 生まれた町は市が尾っていう、横浜市なんですけど、横浜とは言えないような町で(笑)。

MOBY 横浜っていうと、シウマイ弁当ですよね。たまにある新幹線移動のときは必ずシウマイ弁当買ってます(笑)。それであのー……初めて読んだ角田さんの作品っていうのが「ロック母」っていう短編集だったんですけど、角田さんってすごくハンサムな女性だなあって、読んでて思ったんですけど。

角田 ハンサム!?

MOBY それでまあ、早稲田の先輩、角田さんは一文(第一文学部)で僕は二文(第二文学部)っていうこともあって勝手にシンパシーを抱いてまして……で、先日CD(スクービードゥー『4×20』)を贈らせていただいたんですけど……。

角田 ここ数か月、ずっと聴いてますよ!

MOBY ホントですか! 河野くんが以前やっていたバンドとは違って、やかましい感じの音楽ですけど(笑)。

角田 いやあ、カッコイイですよ。20年っていうと、1995年に結成……ですよね。どういう知り合いで作ったんですか?

MOBY えーっと、ヴォーカルのコヤマとギターのマツキが幼稚園から高校までいっしょで。2人は一浪して僕は現役で大学に入って、コヤマと僕が早稲田で同じクラスだったんですよ。

角田 へぇ~。幼稚園の縁から大学の縁まで……。深いですね。

photo by h.honda

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MOBY コヤマとは同じ音楽サークルで。で、2人がバンド始めるってことで、僕はちょっとだけ遅れて入ったんですけど。

角田 この方(ナガイケジョー)は?

MOBY 彼は4代目のベーシストで2001年に入ったんですけど、大学の後輩です。僕らが卒業したあとで同じサークルに入って来たんです。

角田 何て言うサークルですか?

MOBY ブリティッシュ・ビート研究会っていう。“ブリ研”とか言われてました。角田さんが在学されてたころだと、The ピーズの……。

角田 安孫子(義一)さん?

MOBY そう、安孫子さんがブリティッシュ・ビート研究会出身ですね。あと、スカパラの谷中(敦)さんが早稲田で。

角田 同級生ですよ!

MOBY ですよね。

角田 あの人、在学中から注目の的だったんですよ、かっこよすぎて。学内を歩いてるとみんな振り返ってました。友達がね、授業中にうしろからトントンって肩を叩かれて、振り返ったら谷中さんで、風邪を引いていたらしく「ティッシュくれる?」って言われて、うれしくて泣いちゃったらしいんです。あんなにかっこいい人が私のティッシュで洟をかんでくれる、って。

MOBY おおっ、なかなかいないですよね、そういう存在の人。

角田 でも、スカパラの人だっていうのは卒業してから知ったんじゃないですかね。

MOBY 贈らせていただいた僕らのアルバムのなかに新曲が1曲入ってて、そこでスカパラのホーン隊の方にも参加してもらってるんですけど、レコーディングの入り時間40分前に谷中さんがいらっしゃって。吹いとかないと音が出ないからって、ずっとウォーミングアップしてました。すごく努力家の方でなんですよね。

角田 へぇ~、そうなんですか。

野音への道・トークセッション

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