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猪又孝のvoice and beats

當山みれい 『My Way』 Interview

當山みれい

『My Way』 Interview

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小柄な体型からは想像できないパワフルな歌声としなやかなダンスムーヴを武器に持ち、自ら作詞作曲もこなす當山みれいが、自身の18歳の誕生日である7月27日にファースト・アルバム『My Way』をリリースした。清水翔太プロデュースのタイトル曲「My Way」は、苦しみの先で得た気づきをエモーショナルに叫んだ魂揺らす逸品。自身の恋愛感情を初めて赤裸々に綴ったラブソングや得意のワッキングダンスがハマるダンスチューン、同世代の海外男性R&Bシンガーとのコラボ曲や☆Taku(m-flo)の超絶手腕が炸裂した激ヤバの「I wanna NO (Tachytelic Remix)」、名曲に新しい命を吹き込んだglobeのカバー「Can’t Stop Fallin’ In Love」などが収録されている。
2014年6月に15歳という若さで衝撃のデビューを果たし、同年10月のセカンドシングル「Memories」も鳴り物入りで注目されるも、以降、本作までCDリリースが途絶えていた彼女。その2年間、彼女に何が起きていたのか。當山みれいが経験した悩み、葛藤、敗北感、その果てに得た成長を赤裸々に語る。

──こうして会うのは「Memories」の取材以来ですね。どうしてるんだろう?と気にしていました。

ありがとうございます。無事アルバムがリリースできました。ホント、「無事に」って感じです(笑)。

──しかも、誕生日にリリースだなんて。

今まではリリースに対して実感や緊張感がわりとなかったんですけど、今回は18歳の誕生日でもあるし、デビューからの2年間の中で、アルバムをどうしていくかっていうことをすごく考えたし、今までにはなかった緊張感や特別感がすごくありますね。

──「Memories」のリリース以降、動画サイトで新曲の発表はポツポツあったものの、CDリリースはありませんでした。その背景には曲がなかなか書けなかったという理由があるんですか?

“いい曲”だったり、“みんなに受ける曲”だったり、“キャッチーな曲”だったり、そういうものを作ることにすごく時間がかかってしまって。納得できる曲を作れていなかったからリリースはしなかったという感じなんです。自分の中でやりたい音楽というのがあって、それは今回のアルバム収録曲で言うと「Love Me Crazy」だったり「Bravehearts」だったりするんですね。

──それはエッジーなダンスミュージックという意味で?

そう。でも、ここはアメリカじゃなくて日本だから、良い歌詞を書くことだったり、良い曲を書くことを求められたりもする。その“良い”の基準は自分だけじゃないじゃないですか。自分が“良い”と思ったものが、本当にみんなにとって“良い”のかどうか。そこが掴めなかったんです。

──簡単に言うと、自分の書いた曲がスタッフに認められなかったということ?

そうです。そこで壁にぶつかって。結構、挫折しましたね。

──そのときの気持ちは悔しいっていう感じ?

というより、もどかしい感じ。私はソロシンガーだし、自分で作詞作曲してるから、つくれないことを人のせいにできないじゃないですか。それって絶対自分の力量不足だから。

──それは去年のことですか?

そうです。「Memories」のリリースが2014年の10月で、年末くらいまではリリースイベントやライブが立て込んでて楽曲制作モードじゃなかったんです。そのあと、スタッフさんに3枚目のシングルを作ろうかって言われて作り出したら「あれ?」みたいな。本当にどうしたものかっていうくらい、自分とみんなが違うっていう感じになってて。

──見てる方向や、求めるもの/求められるものがズレてきたと。

そう。基本的にそれまでは洋楽ばかり聴いてきたんで。なので、そこから日本語の歌詞の奥ゆかしさとか、アメリカの音楽にはない日本語の歌詞の良さをイチから勉強し直したんです。スタッフさんと「ここはこうだよね」とか話し合いながら、今も続けてるんですけど。

──その結果、自分にマッチした歌詞の書き方は見つかりましたか?

答えは正直まだ見つけきれてないけど、それまでは1曲でひとつのストーリーを完結させようとしてたんです。そうじゃなくて、その途中の、心を一歩踏み出すか踏み出さないかっていうところにフォーカスするっていう。いわば、動画じゃなくて写真のような曲を作る。そこが大事なんだなっていうのは、ひとつ気づきましたね。

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ナビゲーター

猪又 孝 / TAKASHI INOMATA

1970年生まれ。音楽ライター/エディター。小4のときにビートルズ「HELP」にヤラれ、19歳のときにロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズに心奪われるも、22歳でいきなりサザン・ソウルに開眼した、我ながら雑食家。現在は邦楽のソウル/R&B/ヒップホップを中心に執筆。でも、カワイイ& カッコイイ女の子もダイスキ。オフィシャル取材などで馴染みがあるアーティストは、加藤ミリヤ、Zeebra、SKY-HI、東方神起、三浦大知、RIP SLYME(五十音順)等々。

 
 
 
 
 
 
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