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SHE’S ファースト・フル・アルバム『プルーストと花束』 Interview & Special Playlist

SHE’S

ファースト・フル・アルバム『プルーストと花束』
Interview & Special Playlist

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ピアノを前面に据えたスタイルからして個性派の部類ではあるが、この編成だからこその幅と奥行きをそのサウンドにしっかりと映し込み、クラシックからの影響も感じさせるドラマチックで美しいメロディーと、文学的な香りも漂う情感溢れる言葉──豊かな表現力によって、その存在感を際立たせてきた4人組バンド、SHE’S。インディーからのファースト・ミニ・アルバム『WHO IS SHE?』から2年半あまり。昨年6月にメジャー・デビューを果たし、これからのロック・シーンはおろか、邦楽シーン全体を賑わせそうな期待を集める平均年齢24歳のヤング・ジェネレーションが、ついにファースト・フル・アルバム『プルーストと花束』を届けた。

──ようやく……と言っていいですかね?

井上竜馬(ヴォーカル/キーボード) そうですね。フル・アルバムは初めてなので。

──アルバムの制作はいつぐらいから始まりました?

井上 「Tonight」(2016年10月リリースのシングル)を録り終えてからでしたから、夏前ぐらいですね。7月ぐらいから曲を作り始めて、8月にはレコーディングを始めてっていう感じで。

──初のフルということで、メンバー内でとくに話していたことは?

広瀬臣吾(ベース) いろんな曲を作るっていうことはいままで通りで、いままではミニ・アルバムだったから、そのバリエーションをちょっと増やしていこうっていう。

井上 「グッド・ウェディング」っていう曲は「Tonight」のカップリングに入るかもっていうところで録り終えていたり、「プルースト」っていう曲は春ぐらいに作ってたんですけど、ほとんどは「Tonight」以降に作った曲で。

──ハイピッチな作業でしたね。

井上 自分は曲を作るのが遅いほうだと思ってたんですけどね。でも、去年の2月にミニ・アルバム、6月と10月にシングル、それで1月にフル・アルバムと出してきて、出させていただいて、出せって言われてきたので(笑)、それをやりこなしたっていうことは、よう考えるとだいぶ早いほうのかも知れないですね。

広瀬 作り始めたら早いのかも知れないね。

井上 それと、追い込まれないとできないかも。いろんな曲を書きたすぎて、どれから着手しようとか、次はどう行こうとかって考える時間がめっちゃ長くなってしまって、放っておくと一曲仕上げるのが遅くなっちゃうんですよね。

──なるほど。ところで、アルバムのタイトルはどの段階で決まったんですか?

井上 全曲出来上がった段階です。最初のほうで出来上がっていた「プルースト」っていう曲を起点に曲を書いてきたので、なんとなくイメージがそこにありつつ。全部の時間軸がきっちり合ってるわけじゃないですけど、新しめの曲から始まってラストの「プルースト」に帰って行く──「プルースト」ありきのアルバムだなあと思ってます。

──出来上がってきた新曲に対して、他のメンバーはどんな印象を?

木村雅人(ドラムス) リズムとかいままでにない感じのものが多かったかな。

井上 いままでにないものっていう意識はかなりしてたから。いままでとカブるのは絶対嫌やったんで。

服部栞汰(ギター) うん、いままでにない曲調があったり、たしかにカブりがないなあって……。

井上 天才やなあ思った?

服部 ……まあまあ、思った(笑)。

井上 まあまあでも、思ってもらえたらすごい(笑)。

──リズムということでは、「グッド・ウェディング」や「Running Out」といった曲が新鮮でした。

広瀬 そうですね、そのあたりは、いままでと違うなあって感じでしたね、最初に聴いたとき。

──そのなかで「Freedom」という曲がリード曲になっていて、MVも制作されてます。

井上 MVは自分たちがいま出したかったイメージというか、前回の「Tonight」がバラードだったので、次はバラード以外で作ろうと。じゃあ、これしかないでしょって。

──演奏シーンがメインになってますけど、かなり攻めてる画ですよね。

井上 そうですねえ、バラードばかりが目立つバンドにはなりたくないですから、今回はこんな感じで。

広瀬 バラードは割合的に少ないんだけどね。

服部 うんうん。

井上 少ないんだけど、僕が良い曲を書きすぎるせいでビデオになるという(笑)。

広瀬 そういう映像だと、僕らのイメージもおとなしいというかでも、ライヴでワーッとなってる僕らを観てびっくりしたっていう声も結構多かったりしたので、そういう面を今回のMVでも伝えてみようと思ったんですよ。

──その他の新曲で、とくに手応えのあった曲を挙げるとすれば……。

井上 「Say No」とかはデモが出来上がった段階でガッツポーズした曲だったんですけどね。レコーディングではデモの時の勢いはちょっと減ったかなと思いつつ、作品としては綺麗に仕上がって。

木村 歌もメロディーも入ってない状態でデモが来たんですけど、「Say No」はすごいの来たなあって印象でしたね。

広瀬 うん、思ったな。

井上 メッセージ的にも陰の部分を歌っているというか。

服部 これはまあ、結構天才やと思った(笑)。

──デモを仕上げていく段階で“平される”ことはままあることだと思うんですけど、それって良く考えれば、一曲で二度美味しい楽曲というか、ライヴでやれば別のキャラクターになれる楽曲ということでもありますよね。

井上 そうですね。ぜんぜん違うものになるだろうし、ライヴハウスで鳴らしたら空気感とかもぜんぜん違うようになるんだろうなあって。この曲に限らず、そうしていかないといけないと思うし、ライヴでアゲられないとダメやなあと思いますね。やっぱり作品としての曲がありきでSHE’Sだと思うし、基本的にいままで作品としての曲作りを意識してきてたんですけど、どっかのタイミングでライヴを意識したアルバムみたいなものも作ってみたいなあと思ってますね。

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