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フラワーカンパニーズ 結成28年、“苦み”のわかる野郎たち ライブハウス限定シングル「あまくない」インタビュー

フラワーカンパニーズ

結成28年、“苦み”のわかる野郎たち
ライブハウス限定シングル「あまくない」インタビュー

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2015年12月19日に自身初の日本武道館公演を大成功させ、昨年は初の47都道府県ワンマンツアーを敢行したフラワーカンパニーズ。現在は、今年3月から始まったツアー〈フラカン28号〉の真最中だが、その各ライブ会場で販売されているのが、シングルとしては約3年ぶり24枚目となる「あまくない」。このシングルは15年ぶりに再稼働した自主レーベル〈カレーライスレコード〉からのリリースとなる。同世代なら共感するであろう想いを綴った今回のシングルの中で、とくに表題曲となった「あまくない」は、抗う気持ちを持ちつつも、人生の苦みを受容する境地に至った鈴木圭介の吐露が胸を突く。結成28年目の春。久々に発表した新曲を中心に、フラカンを代表して鈴木、グレートマエカワの両氏に話を訊いた。

──新曲「あまくない」のお話を伺う前に、今年1月13日に渋谷 CLUB QUATTROで行なわれた遠藤賢司さんの70歳を祝うライブ・イベント(〈祝! 生誕70年 エンケン祭り〉)にフラワーカンパニーズも出演していたことにチラッと触れたいなと思いまして。

マエカワ はい……あの僕たちが若手だった日ですね(笑)。

──そうです、そうです(笑)。曽我部恵一さんや湯川潮音さんが出演していたとはいえ、主役の遠藤賢司さんをはじめ、鈴木慶一さん、PANTAさん、遠藤ミチロウさん、大友良英さん、大槻ケンヂさん、そしてアンコールでサプライズの山本恭司さんといったすごいメンバーの中で……。

マエカワ 完全な若手。久し振りに若手の気分を味わいました(笑)。

──(笑)。あのイベントは本当に素晴らしかったですね。

鈴木 すごく良かったですよね。

マエカワ さすがに、日本のロックの名曲たちをあのメンバーがひとりひとり歌うっていうのはなかなか見られないですもんね。僕は特に(鈴木)慶一さんが歌った「塀の上で」がヤバかったなあ。素晴らしかった。慶一さんもエンケンさんと同様に鍵盤を弾きながらギターも弾く。そういうふうに複合技になっていくんですよね、名人たちは。

──ええ、ええ(激しく頷く)。どのシーンも素晴らしかったんですが、私は中でも(山本)恭司さんとエンケンさんの「夢を叫べ」に魂が震えました。

マエカワ ホント、すごかったですよね。

──そこでお二人はこのイベントに出演なさっていかがでしたか?

マエカワ 僕らも良かったですよ(笑)。

──もちろん! フラカンらしいステージでした。そこで歌われた「深夜高速」が今までフラカンのステージで聴いたことのないくらい緊張した「深夜高速」だったのが印象に残ってます。個人的に貴重なものを見ることが出来たなと(笑)。

鈴木 (笑)。

マエカワ いい経験をさせてもらいました。

──「深夜高速」はエンケンさんからのリクエストだったんですよね?

マエカワ そうです。エンケンさんから「深夜高速」のリクエストをもらって。あと1曲はエンケンさんの「東京ワッショイ」をやったんですけど、それもエンケンさんからやってくれって言われて。俺らもこの曲はやるつもりだったんですけどね。

──「東京ワッショイ」の演奏中に途中でエンケンさんが加わったのはお約束だったんですか?

鈴木 そうですよ。リハも一応やりました。

マエカワ だけど、エンケンさんのことだからここで入ってくると決めても、結局、本番ではどこで入ってくるかわからないから、そういう緊張感もありましたね。

鈴木 そうそう。思った通り、ずいぶん早くに入ってきちゃって(笑)。

マエカワ 早かったね、やっぱり(笑)。

鈴木 最初の予定と違うって(笑)。ほぼ最初から入っているみたいな(笑)。

マエカワ でもまあまあ、そこも想定済みだったから。その辺はさすがに長い付き合いで。

──そういうちょっとしたエピソードもありで(笑)。それにしても何度も言うようですが、本当に感涙のイベントでした。

鈴木 いい一日でした!

マエカワ ああいう時に、バンドをやっていて良かったなあって。こういう現場におれて良かったなって思いますね。

──さてここから本題へ。今回のシングル「あまくない」は、自主レーベル〈カレーライスレコード〉からのリリースですね。何だか“カレーライス”っていうと、冒頭のエンケンさんと繋がってしまいますけど(笑)。

鈴木 なんかややこしいですけどね(笑)。

──カレーライスレコードを立ち上げたのって、確か、アンティノスレコードを離れた後でしたよね?

マエカワ そうです。アンティノスが終わって、トラッシュレコードから次のアルバムが出る前だから、2001年ですね。メジャーを離れて完全に自分らでライブをやり始めようという時に、やり始めるには音源がいるなと思って。その頃はアンティノスから出たCDが廃盤になっていて買えない状況だったから。それでシングルを作って会場で物販しようと思い立って、自主レーベル〈カレーライスレコード〉を作ったんですよね。

──当時そこで発売したのが……。

マエカワ 「真赤な太陽」と「人間の爆発」の2枚のシングル。それは後にトラッシュレコードから出した『吐きたくなるほど愛されたい』というアルバムに収録するんですけどね。

鈴木 あの時、ライブ会場限定で出すってことで、自分たちでやりましたよ、封入作業。

マエカワ そうそう。一番安くやるにはジャケットも別で、自分たちで封入作業をするっていう。みんなで集まってひとつの机でやってましたね。

──当時もお訊きしたと思いますが、改めてカレーライスレコードの名前の由来を教えていただけますか?

鈴木 名古屋に〈オリエンタルカレー〉っていうブランドがあって……。

──ああ、昔ながらの〈オリエンタルカレー〉! そういえば昔CMでありましたよね、名古屋弁で「ハヤシもあるでよ~」っていう……。

鈴木&マエカワ そうそうそうそう(笑)。

──南利明さんのCMでしたね(笑)。

鈴木 そうそうそうそう(笑)。でね、僕らの小学校時代に給食にオリエンタルカレーが出てて、あのマーク(マスコットキャラクターのオリエンタル坊や)が可愛いらしくて、このマークっていいなと思ったのがたぶんきっかけだったと思う。

マエカワ そうそう。今はちょっと使いにくいマークになっちゃいましたけど。で、マークありきで“カレーライス”にしようってことでレーベル名が決まったんですね。

──そこから2枚のシングルを会場限定で発売して、その後、カレーライスレコードは休眠していた状態になっていたわけですか。

マエカワ ええ。その後はトラッシュになって、またメジャー復帰してソニーからのリリースだったからやっていなかったんですけど、今回、ライブの物販としてライブ会場で先行発売しようと思った時に、15年ぶりにカレーライスから出すのも面白いなと。それでジャケットも当時と同じラインで行こうということになって、ひとつのカラーに小さな文字のタイトルだけっていうふうにしたんですね。

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