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PLAYLIST - プレイリスト

西森千明
手触りのよい
風景へいざなう音楽
Special Playlist

西森千明
手触りのよい
風景へいざなう音楽

Special Playlist

西森千明’s Playlist
手触りのよい、風景へいざなう音楽

私にとって、特別に心が動く音楽とは、「手で触れられるような感覚があり、温度を感じる、色彩ゆたかで、よい香りのしそうな、すばらしい風景に導いてくれ る」ような音楽です。いつしか、音楽は、耳だけで聴いているのではない、と感じられるようになり、色々な感覚や感情とつながっていることを再認識でき、い きいきと感じられるのが、私にとって大切な、音楽というものなのだな、と気づきました。そう感じた音楽を、紹介させて頂きます。

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「waltz」

by 高木正勝

from 『JOURNAL FOR PEOPLE – audio』

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 水のようなものの中をスローモーションで漂うような心地になる。ピアノの音色の質感は、冷たくも温かくも。時折、温度の違う液体が流れてくるような。混ざり合って、もわもわと溶け込んでゆく。ふんわりとした綿のようでもあり、遠くかすむ靄のようでもあり。呼吸のように、静かに膨らんではしぼむ。それでいて、かすかに鳴る電子音は、体の中の音のような気がして、ふと我に返ることができる。

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「waltz, waltz」

by mama!milk

from 『Duologue』

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祐子さんのアコーディオンは、まさに手風琴だな、といつも思う。様々な風がおこるのを感じる音色で、聴くたびにドキドキする。春夏秋冬それぞれの風。優しい風も、強い風も。晴れの日の。雨の日の。朝の、昼の、夜の。恒輔さんのコントラバスの音色は、祐子さんがおこす風に悠然とたなびいて飄々とうねり、様々に姿形を変えるのです。

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「Serenade De Fruits」

by 阿部海太郎

from 『Cinemashka,chika-chika cinemashka』

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 色とりどりの果物たちが、おしゃべりをして、鼻歌でも歌っているようで、思わず微笑んでしまいます。海太郎さんの紡ぐ旋律はどれもこれも大好きなのですが、物語が流れているのが感じられて、とても楽しい気持ちになります。

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「today, piano & jet set」

by 渚十吾

from 『誰もがその人だけ Each One Unique』

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 音楽で、「ここではないどこか」を想像することができるのだ、ということを知った、とても大きな存在。自分に素直であること。この音は雲のように浮かんでは流れて消えてゆくけれど、そこかしこに漂い続ける空気を感じる。

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「17 oktober」

by musette

from 『datum』

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遠くスウェーデンにも、陽光の日和を慈しむかのような、ほどけるような愛あふれる音楽の数々。大好きなことを大切に思う気持ちのすばらしさ。晴れた日の草のかおり。夕暮れのせつなさ。家のぬくもり。

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「夢」

by 中納良恵

from 『ソレイユ』

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何でも、想像することがやさしさなのだと思う。自分ではない何かを思いやること。夢を思うことも。それは膨らむようなよろこび。思いやりが伝わって視界が開けていく時の幸福感。

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「運命のアラサー」

by WATER WATER CAMEL

from 『さよならキャメルハウス』

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とにかくイントロで心を奪われる。曲の始まりという一種の緊張の瞬間を、取り繕わずに、積み重なった滋味深い音を出せる、ふくよかな広いその感覚。ざらっとしているような、ごつごつしているような、でも固すぎない、重すぎない、じわっとよく染み込む音。私は直感で、この音を録音した人に録音してもらいたい、と思った。すると、メンバーの田辺玄さんが自ら録音していると。素晴らしいことだと思った。それから数年。念願が叶い、大事な作品を一緒に作ることが出来て、本当に嬉しいです。

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「I Don’t Want to Play in Your Yard」

by Peggy Lee

from 『Sea Shells』

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全編を通して、ハープとハープシコードの伴奏のみで、フォークやトラッドを歌ったり語ったり、というこの作品。静かにゆったりと、ポロンポロン、と奏でられる伴奏に、優しく深い歌声。子守唄のように。自然なささやき。その歌声は微笑んでいる。あたたかな思いを感じ、安心して、呼吸が穏やかになります。

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「シューマン 「”夕べに” – 幻想小曲集op.12より」

by エリック・ル・サージュ

from 『シューマン ピアノ曲・室内楽作品集 6  – 森の情景、クライスレリアーナ、幻想小曲集 他』

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シューマンの、感情を音楽に託すたまらない情熱が、いとおしい。とくにこの曲は、夕暮れから星またたく夜にかけての、穏やかでまろやかに移り行く時間のような旋律に、うっとりとした気持ちになるが、どうしようもない悲しく切ない思いとが交差するような音楽だと思う。スレスレのところで苦悩して音楽に昇華させるバイタリティに、ただただ震え上がる。

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「ラヴェル 「ラ・ヴァルス」

by カラヤン指揮・パリ管弦楽団

from 『ラヴェル:ボレロ(ラヴェル管弦楽曲集)』

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華やかで、流麗で、とにかくわくわくして、いろんな音色が、跳んで膨らんで弾けて、キラッキラに輝く世界。それでいて子どものような無邪気さにあふれているのが、たまらなくキュート。魔法のかかった夢の世界のおとぎ話のよう。そう、楽器は歌うのです。奏でる人と一緒に。歌うことのよころびがここに。

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