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ロックギターの玉道

ロックギタリストのベスト10 Part 1

この原稿を書き始めた矢先、タイミングよく「プレイボーイ」が「史上最高のギタリスト50人」特集号だったので参考にさせてもらったが、私の推すギタリストが洩れていたり、順位がまるで違ったりだった。人気投票の結果と個人の思い入れは違っていて当然といえば当然だが。今回、なるべく客観的に判断し、自分を含めた多くのギタリストに影響を及ぼしたという点を重視したが、やはり主観的な選曲、順位であるとは思う。なので、「王道」ではなく『玉道(たまみち)』。玉城の思う王道だ。リストアップしたギタリストや曲はもちろん、収録されたアルバムも推薦したいので機会があれば是非聴いて頂きたい。正直、10人(曲)に絞るのは無理な話で、今回はPunk以前のギタリスト10人に限定した。(ジョンレノンやライクーダーを外したのは心残り) 次回、Punk以後のギタリストベスト10を予定しております。

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  1. Nadia
    Jeff Beck

    62才を越えてさらに進化する世界一のギタリスト。超絶アーミング&指弾き奏法、正確無比なスライド奏法で、現在唯我独尊状態。突拍子もないフレーズを機関銃のごとく連射するが、歌心も忘れない。バラードでも決してべたつかず、笑わせて泣かす感じ。この曲はまさに集大成。しかもスライドなのにアームも使っている。作曲は苦手、プロデュースは一度で懲りた、おまけにバンドはすぐつぶす。ミュージシャンとして実に困った人なのだが、私の永遠の師匠です。

  2. Red House
    Jimi Hendrix

    27才でさっさと死んだのが天才ギタリスト、ジミヘン。しかし残した遺産は莫大だった。断言するが、彼の影響を受けていないロックギタリストは存在しない。自覚がない者も孫か曾孫のはずだ。やや暴論気味だが、それほどロックギター奏法を確立した男。しかし、でたらめに手がでかく、しかもサウスポーなので、どのように演奏しているのか正確な分析は不可能。ジェフ・ベックと違い作詞作曲、プロデュース能力が高く歌も素晴らしい。この曲はジミヘン節炸裂のもろブルース。

  3. Song Remains The Same
    Led Zeppelin

    一番好きなバンドは?と聞かれれば間違いなくLed Zeppelinと答える程、私にとって究極のロックバンド。よくヘッヴィメタルの元祖のように言われるが大間違い。(それはDeep Purple)リズムが直線的で早さが売りで 安っぽいサウンドのヘヴィメタとは100億光年は隔る。それが証拠にこの曲のギターは歪み無しのクリーントーンだ。ボンゾとジョンジーのリズム隊はスピード感があるのに横ノリだ。Zepp最高の逸品。

  4. White Room
    Cream

    教科書的でスリリングさの無いフレーズと音色は面白みに欠けるが、60年代後期の影響力は絶大で、ジミヘンは彼に会いたさに渡英したし、ベックもペイジも彼の後輩だ。Creamのスタジオ盤の音はチープだが、ライブ盤は音圧感もあり凄腕トリオの真骨頂。この曲のワウギターは完璧だ。親友(ジョージ・ハリスン)の女房を寝取ったり、ヘロイン中毒になったり波乱万丈の人生だが今やセレヴジジイ。案の定「プレイボーイ」では1位だったし、定石通り4大ギタリストに入れてやる。

  5. Gimme Shelter
    The Rolling Stones

    世界最古のまじワルオヤジバンド、老人グスットコドッコイズ。80年代、健康路線に転向したが、益々凄みに拍車のかかるルックスで、今だNo.1のライブバンド。60年代末、度重なるアクシデントにもめげず名盤をたて続けに発表。その後、ストーンズサウンドの要となる、5弦オープンチューニング奏法を確立。この曲のイントロはいつ聴いても鳥肌モノだ。05年、かつてのストーンズファンも狂喜の「Bigger Bang」発表。良し。

  6. Young Man Blues
    The Who

    頭もキレるしケンカも強い、知的武闘派集団。実際、voのロジャーは不良のボスだったらしい。メンバー間の仲の悪さも超有名。しかし、ステージに上がれば、あら不思議。まさに息がピッタリ、極上のコーラスを聴かせ、10分以上の即興演奏もダレる事無く奇跡のような場面展開。70年前後のZeppにタメを張れた唯一のバンド。そして、SGにHIWATT、腕ぶん回し奏法はしっかり日本の玉城に伝わったのだった。

  7. Marooned
    Pink Floyd

    私の愛するストラトキャスターを最も美しく奏でるギタリスト。ストラト奏者はジェフやジミヘンを始め数多いが、本来持つ美しい音色と、という点ではダントツ。この曲はペダルスティールかもと思われたが、トリルやフレージングの感じから、やはりWAMMYを使ったストラトか?初代リーダーは発狂、二代目とは裁判沙汰、三代目襲名後、満を持してのラストアルバムは前2者の文学性こそ無いもののギターアルバムとして秀逸。

  8. Red
    King Crimson

    多くのギタリストの根っこがブルースだとしたら、この人はクラシック(及びジャズ)。バルトーク、ショスタコヴィッチ等からの影響大。常に流動的なメンバーチェンジの末、現在に至るが、第3期(厳密には5期)と呼ばれる頃のアルバムを薦めたい。インストであっても文学性、精神性を感じさせる曲が多く、大学教授の様な風貌で椅子に座って弾くFrippのギターはかなり暴力的でもある。

  9. Cortez The Killer
    Neil Young

    イヤでも印象的な歌はもちろん、歌う様に鳴らす爆音ギターや独特のアコギ奏法は何年経っても変わらない。デビュー直後のSex Pistolsを一早く支持し、その精神はカート・コバーンにも受け継がれ、90年代、「グランジの父」とも呼ばれた。フォークギター1本でもこの人は根っこからパンクなのだ。Vocalistが弾く極みの様な名演。

  10. It Makes No Difference
    The Band

    サイケデリック時代に逆らう様に、19世紀風おっさんファッションで登場。アメリカのルーツ音楽を復活させた。大半をロビーが作詞作曲し、曲に応じて3人のVocalistに振り分けるという誠にぜいたくなバンド。充分歌えるし、ギターも上手いのに決してシャシャリ出ず、野球監督の様に全体をまとめるプロデューサー的存在だが、この曲では珍しくギターを弾きまくっている。ロビー抜きで再結成後の初来日はなんと渋谷クアトロ!アメリカを代表するバンドが!?でもやはり名演でした。