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ダメな男達の挽歌

ダメな男達の挽歌が賞賛される日がむこう一億年先まで来ないとしても、或いは、むこう一億光年先の星でも受け入れられないとしてもいい。どうでもいいのだ。お茶がぬるくなるまで儚いスパークを眺め続ける姿。容赦なく無視してくれ。

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  1. Meant For You
    Brian Wilson

    <駄目な僕>を駄目な僕らで聴いていた。<駄目な僕>ってタイトルいいよね。そう言いながら駄目な僕らはニヤニヤしながら聴いていた。その1年後あいつは監獄へぶち込まれ、僕は1年間社会生活をまっとうできない身体になった。ブライアンの上澄みだけを掬い取った浅はかで無能な僕らからの返答。真に駄目だった僕らは、少し遅くなったけれど挽回しなければならない。その気力がまだあることだけにでも拍手をくれ、ブライアン。

  2. Girl I Used 2 Know
    Trashmonk

    官能的(自分勝手に、やりたい放題。出たままにさらけだす)に受動的(勝手な思い込みによる天からの啓示)に音楽を作ることは多くの人には伝わらないけれど少数の者にとっては最高の挽歌になるはずだ。

  3. Candy Says
    The Velvet Underground

    目を見開いてるのにだるい。あ~目を見開いてるのにだるい。いやいやだるいな、どうしよう。こんなに開いてるのに。そんな時「笑って無いのに笑ってるなんて言わないで!」などと攻めないで欲しい。だって目を見開いてるのにだるいこともあるんだよ。暗闇でも見える光はあるんだよ。そんな男の奏でた歌はとてつもなく美しい

  4. Alman [Instrumental]
    Bert Jansch

    死に際のお茶は紅茶にしたいところだが(ウソ)きっと熱くて飲めないだろう。なにせ死に際なんだから。バロック調の少しうつむいたギターの調べを流してもらえば、それでいいから。あぁそれでいいから。

  5. Time Has Told Me
    Nick Drake

    自殺は駄目な男の最後の自己表現であり、哀愁のみを前面に押し出す一人舞台の花道。誰も振り向いてはくれない。誰も認めてはくれない。だけど僕には音楽しかないんだ。もうニックはいない。十数年前6畳風呂なし共同トイレのアパートで僕は、畳にうっぷしてこの曲を味わいながら聴いた。僕らには忍耐が必要だ。皇帝ペンギンちゃんには負けるが、、、。

  6. Feather By Feather
    Smog

    かつてこんなデュエットを聴いたことがあるだろうか。間違えてテイク違いのトラックを使ってしまったかのような、男女不協のズレズレで。まさかまだリハ中か?おい君、やる気はあるのか?なめるのもいい加減にしたまえ。そのふざけたタンクトップも脱ぎたまえ。だがしかし、僕はこんなに心に響くデュエットを今まで聴いたことが無い。完敗である。

  7. Sertao
    Moreno+2

    音楽は言葉ではない。僕は音楽の中における言葉を追求してきたが、音楽は言葉ではないと断言できる。音楽は身体から発するエネルギーだ。それが形になり発せられ、誰かの耳を振るわせ脳に伝わりその時感じた感情が快感か不快感か決定付ける。もっともシンプルでもっとも動物的な回路で。

  8. I'm Not Bad
    Alucidnation

    ある夜、僕は頂頭部を絨毯にひっつけていた。まるで侍が座りながらお辞儀をするような格好で。その時絨毯が泥のように溶け出しマントルに向かってゆっくり沈みだした。確かその時に聴いた気がする。低く深いリバーブの中に金属を引っかくようなリズム。欠伸のような歌と間延びした鈴。とても幸せな気分だ。

  9. ドロップ
    ホープ・サンドヴァル・アンド・ウォーム・インヴェンション

    満潮時には波飛沫がふりかかる洞窟で、上半円の黒いスクリーンに退屈な星の移動。岩に跳ね返りは消えてゆく波の音よりも、遥か爆音で鳴らすのだ。宇宙へ響け、甘い挽歌よ。

  10. マザー
    ジョン・レノン

    駄目な男がさらけ出す姿は美しい。音楽というより行為がだ。もう何年聴いていないがその行為だけは僕の中にひっそりと、ルームライトほどの存在で灯り続けている。何はともあれ始まりはジョンだ。今年はダコタへ行けるかもしれない。今となってはそこで感極まり涙するなんてこともないと思われるが、お礼を言わなくては、と思っている。昔買った「ジョンノレン」と書いてある暖簾にくるまり僕は、ただただ佇む。ダコタで。東京で。