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菊地成孔の気まぐれな10曲

SFみたいなビッグバンド・ジャズ、ヤバい声を持った美しい女優の歌、ワールド・ミュージックの珍品、現代音楽の巨匠が書いたバレエ音楽、カーネギーホールの大掃除で出てきた幻の音源、魔法がかけられたAOR、マイルス・デイヴィスに生き方を教えた伝説のジャズメン、ジャズメンに愛された亡命作曲家、夢うつつのサントラ、両刀使いのマイルス・デイヴィス……菊地成孔が思いつくままに選んだバラエティ溢... more

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  1. Snowfall Theme
    Claude Thornhill

    〈プレ・モダン〉のなかで、いちばんモダンだったサウンドですね。ほんとに美しいビッグバンド・ジャズ。なかでもこの曲は透明感溢れるサウンドで、近代モダン、要するに60年代以降にいろんなものが発達してから書かれたんじゃなくて、1947年の段階でこの音が鳴っ... more

  2. あたたかい12月
    ジュリー・ロンドン

    日本ではジャズ・シンガーとして有名ですが、本職は女優さんなんです。僕は歌しか聴いたことがありませんが、彼女のことが本当に好きで、日本で手に入るものは全部持ってます。声質がもう、ヤバいですね。この曲は『カレンダー・ガール』というアルバムに入ってるんです... more

  3. Dada (Sister)
    Various Artists

    久しぶりのワールド珍品というか。大正琴とかが入ってるんですよね(笑)。メンバーが世界各国へ行って買ってきた楽器を、そのまま楽団で使っているらしい。そんなユルさもいいんですが、そこにアフリカ音楽のポリリズムな感じもすごく入ってる。僕はワールド・ミュージ... more

  4. Marche Du Jeune Homme/La Reine Et Les Insectes
    Pierre Henry

    ピエール・アンリは言わずと知れたフランスのミュージック・コンクレートの巨匠ですけども、そういう人がモダン・バレエのために書いた曲を集めたアルバムです。「懐かしいなあ、67年ぐらいの前衛」っていう気分ですね(笑)。でも、すごく良いんですよ。電子音楽に未... more

  5. Evidence
    Thelonious Monk, John Coltrane

    これは学生にサックスを教えるための教材にしているアルバムなんですが、「一生聴けない」とジャズ・ファンが思っていた伝説の音源の復刻盤です。なんとカーネギー・ホールを大掃除をしたら音源が出てきたらしいんですが、伝説を裏切らない素晴らしい演奏で、ほんとすご... more

  6. Snowbound
    Donald Fagen

    実はスティーリー・ダン(ドナルド・フェイゲンのユニット)ってそんな好きじゃなくて、この曲が好きなんです。この曲が入っているアルバム(『カマキリアド』)自体はそんなにクォリティーは高くないんですが、この曲は転調につぐ転調、複雑なメロディー、無重力的な和... more

  7. Muy
    Allen Eager

    アレン・イーガーは白人のビ・バッパーで、ジャズ・ファンの間では伝説のテナー。名前とエピソードばかり有名で、これまで音源が聴けなかったんです。マイルス(・デイヴィス)研究者にとってはキー・マンの1人で、マイルスに「いい服着て、パトロンをたらし込んで、い... more

  8. 室内音楽第2番Op.36-1 オブリガート・ピアノと12の独奏楽器のための
    バーデン=バーデン合奏団

    ヒンデミットは昔から好きなんです。1950年代の亡命作曲家の系譜というのがあって。現代音楽の作曲家が、第二次世界大戦の戦火を逃れるためにアメリカにどんどん亡命してきて、NYのジャズメンに影響を与えたという説があるんです。スウィング・ジャズからビ・バッ... more

  9. Sognando La Tua Voce
    Piero Piccioni

    サントラにはよくあることなんですが、この曲一曲を聴きたいためにアルバムを買いました(笑)。疑似オペラというか疑似アリアみたいな感じで、夢うつつのうっとりしたシーンにかかるんですよ。ピッチオーニのなかでは、この曲が飛び抜けて良いですね。

  10. チュニジアの夜
    テディ・チャールス

    ジャズ・ファンなら誰でも知ってる有名な珍盤ですが、リー・コニッツとマイルス・デイヴィスの双頭バンドですね。白人のビ・バップ研究の人たちと、オリジナル・ビ・バッパーのひとり、マイルスの邂逅ということで、後に『クールの誕生』に繋がっていくわけです。マイル... more

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