海外セレブや芸能人、韓流スターたちがこぞって受けていると話題の白玉注射。
白玉注射(美白注射)という名前からして、赤ちゃんのような白くてモチモチのお肌が手に入りそうなイメージがありますよね。
しかし、その効果は実際いかほどなのでしょうか?
今回は、白玉注射について詳しく調べてみたので、みなさんにシェアしたいと思います!
白玉注射の効果について、実際どうなの?と思っている方は是非参考にしてみてください。
白玉注射とは?
美容クリニックなどで行われるいわゆるカクテル注射や美肌注射の一種です。
白玉というだけあって特に美肌・美白効果に優れていると言われています!
主成分はグルタチオン
白玉注射の主成分は「グルタチオン」と呼ばれる成分です。
白玉注射(グルタチオン)の効果について、複数の美容クリニックがホームページなどで、以下のように宣伝をしています。
グルタチオンに期待できる効果
・強力な抗酸化作用
・透き通るような白い肌を手に入れることができる
・体のサビを防いでアンチエイジングができる
すごい良さそうな謳い文句をいっぱい抱えていますね!
白玉注射の相場(目安)は1万円
気になる価格帯について見てみましょう!
共立美容外科
白玉点滴1回(グルタチオン600mg+高濃度ビタミンC10g+L-システイン20ml) 5,500円
湘南美容外科クリニック
美容注射シングル(600mg) 4,980円
美容注射ダブル(1200mg) 8,900円
品川美容外科
白雪点滴1回 13,620円
クリニックによって価格の設定・グルタチオンの量に違いがあるため、一概にいくらと断言はできませんが、大体1万円前後が目安となっています。
グルタチオンは美容医療だけでなく医療現場でも使われる
実は、グルタチオンという成分は美容医療だけでなく、医療現場で疾患の治療にも使われる医薬品です。
美容クリニックによっては、「グルタチオンは医薬品だからこそ強い美白効果がある」と謳っているところがあります。しかし、果たしてその真相はどうなのでしょうか?
このグルタチオンという成分が医療現場でどういったことに使われているのかをご紹介したいと思います。
以前、私は病院で働いていたことがありますので、「医療の現場でグルタチオンがどういう風に使われてるのか?」っていうことの方が専門と言えば専門なんです。
医療現場でも皮膚炎・色素沈着に使われる
医療の現場でグルタチオンがどのような用途で使われているのか見ていきましょう。
■効能効果
①薬物中毒、アセトン血性嘔吐症(自家中毒、周期性嘔吐症)
②慢性肝疾患における肝機能の改善
③急性湿疹、慢性湿疹、皮膚炎、じんま疹、リール黒皮症、肝斑、炎症後の色素沈着
④妊娠悪阻、妊娠高血圧症候群
⑤角膜損傷の治癒促進
⑥放射線療法による白血球減少症、放射線宿酔、放射線による口腔粘膜の炎症
■用法用量
1回100~200mgを溶解液にて溶解し1日1回筋肉内又は静脈内に注射する
■副作用
ほとんどない
■薬価
57円 200mg
結論、医療現場では、グルタチオンは「激安の医薬品」という扱いなんです。
グルタチオンはエビデンスのない成分
医療のグルタチオン注射は1回100〜200mgしか使われないのに対し、美容医療では600〜1200mgの投与が一般的です。
そんなに投与して大丈夫なのでしょうか?
この疑問については、論文報告をもとに解説していきたいと思います。
色素沈着に対するグルタチオンの有効性に関する論文の調査結果を見ていきましょう!
この研究で600〜1200mgのグルタチオンが色素沈着に使わています。また、海外では1500〜4000mgも投与されることもあるようです。
これが何を示しているかと言うと、どれくらいの量のグルタチオンを使えば良いのかよく分かっていないということです。
そして、これだけの量を使っても、副作用がほとんどないというのがグルタチオンです。
要するに、グルタチオンにはエビデンスがなく、よく分からないというのが事実です。
グルタチオンの美容医療と医療分野でのギャップ
グルタチオンは医療分野では以下のような成分として使われます。
【医療分野でのグルタチオン】
・古くて安い薬
・エビデンスに乏しい
すなわち、グルタチオンというのは美容医療では主役、医療では脇役なんです。
しかし、グルタチオンには良い面もあります。
【グルタチオンのメリット】
・副作用がない
・他の薬の邪魔をしない使いやすい薬
つまり、グルタチオンを使ったからと言って悪いことはほとんどありません。
だからこそ医療では人気なんです!
しかし、医療分野ではグルタチオンは低コストだから使っているのに、わざわざ高額なコストをかけて美白注射する必要はあるの?という疑問が生じてしまいますよね。
ここに矛盾が生じるわけです。
この矛盾に対する答えは、一人一人の考え方次第です。
- 白玉注射(美白注射)に自分がどれだけの価値を感じるのか
- 美容に対してかけられる予算はいくらなのか
- 美容に関して自分の優先順位はどこにあるのか
こういった自分の判断基準で、白玉注射の必要性について考えてみてください。
まとめ:グルタチオンの効果はまだ証明されていない
今回は、白玉注射・白玉点滴の主成分「グルタチオン」について詳しく解説しました。
美容クリニックでは大々的に宣伝されている白玉注射。しかし、その主成分「グルタチオン」はエビデンスのない成分で、医療分野では脇役的な存在として使われることがほとんどです。
美容医療の現場ではすごく担がれてても、医療の現場に持ってきたら誰も見向きもしないような医薬品というのはたくさんあります。
グルタチオンもそういったものだということを理解した上で白玉注射の広告などを見ていくと、少し考え方とか見方も変わってくると思います。
ただし、僕はそんなことをわかっていても、白玉注射をやってみようと思います!
なぜかと言うと、もしかすると効くかもしれないからです。
僕にとってはエビデンスがないと言うことは、効くかもしれないってことなんです!
美容医療の分野では、エビデンスだけでは測れない部分もたくさんあります。そういった意味では、一度施術を受けてみて体感をした上で考えるというのが一番良い方法だと思います。
白玉注射が気になるという方は、ぜひ一度受けてみてはいかがでしょうか。
今回の内容をYouTubeで見る
今回の内容「白玉注射の効果について」は、以下のYouTubeで見ることができます。
動画でご覧になりたい方は、ぜひ見てみてください。