【化粧品選びの注意点】騙されないで!間違ったスキンケア用品の選び方

みなさんは化粧品やスキンケア用品を選ぶ際、どのような基準で選んでいますか?

どう選べばいいか分からず、何となく選んでいる…

しかし、その「何となく」選んでいる基準、実は間違っているかもしれません。

今回は化粧品やスキンケア用品を選ぶ際の注意事項とよくある間違いについてご紹介していきます。

目次

スキンケア用品の種類

スキンケア用品の選び方を知る上で、まずはスキンケア用品の2つの種類について理解しましょう。

スキンケア用品は大きく分けて「化粧品」「医薬部外品」に分類されます。
より細かく見ていくと、さらに細分化して分類することもできますが、大きく分けるとこの2種類に分けることができます。

そして、これらは「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」で定義されています。

化粧品と医薬部外品

医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)の中で化粧品は、「人体に対する作用が緩和なもので、皮膚、髪、爪の手入れや保護、着色、賦香を目的として用いられるもの」と定義されています。

一方、医薬部外品は、「人体に対する作用が緩和なもので医療機器でないもの。厚生労働大臣の指定するもの」と定義されています。

「薬用化粧品」のように「薬用〇〇」と書いてあるものは、医薬部外品に該当します。

参考:化粧品と医薬部外品の違い

間違ったスキンケア用品の選び方

スキンケア用品選びにおいて、よくある間違いは以下の3つです。

  1. 効果が高いのは「化粧品<医薬部外品」
  2. 成分含有量は多ければ多い方が良い
  3. 成分表記ルールは化粧品も医薬部外品も同じ

それぞれ詳しく解説していきます。

【間違い①】効果が高いのは「化粧品<医薬部外品」

医薬部外品は、厚生労働省が指定する成分が決められた量入っています。
例えば、ビタミンCの場合、医薬部外品では、上限3%と量が決まっています。

一方、化粧品は成分の含有量に制限がなく、ビタミンC成分濃度の配合量に上限指定がありません
つまり、医薬部外品ではビタミンC濃度が「上限3%」なのに対し、化粧品は3%以上のビタミンC成分を入れても問題がないということです。

医薬部外品:成分の配合量に規制がある(ビタミンCの場合、上限3%)
化粧品:成分の配合量に規制がない

ビタミンC濃度「化粧品>医薬部外品」の実例

ここで一つ、例を挙げて見ていきましょう。

ニキビや毛穴に効果があるというMTメタトロンの商品で、ビタミンCがリッチに配合されている美容液「MTコンデンスCセラム」という化粧品があります。

MTメタトロン MTコンデンスCセラム 20ml

実はこの商品、ビタミンCが20%も入っています

薬品でもない、医薬部外品でもない普通の化粧品にビタミンCが20%入っているんです。

ええええ!
「何のために医薬部外品で上限3%という基準を設けているの?!」と思ってしまいます。

おそらくMTメタトロンの戦略として、医薬部外品の承認を取ってしまうとビタミンCが上限3%と決まってしまうので、敢えて医薬部外品としてではなく化粧品として販売しているのだと推測されます。
そのくらいビタミンC濃度は曖昧だということです。

【間違い②】成分含有量は多ければ多い方が良い

ここでもう一つ騙されてはいけないポイントがあります。

本当にビタミンC20%も必要なのか?という点です。

  • 本当にビタミンC濃度を上げたら効果があるのか?
  • ビタミンC濃度を上げてもコストだけかかっていくのではないか?

この疑問について、検証していきましょう!
皮膚科学会から出ているニキビのガイドラインとその参考文献1参考文献2を紐解いた結果が以下のようになります。

  • アスコルビン酸(ビタミンCの誘導体)は抗菌効果があり、ニキビに効果的
  • 参考文献1の論文では、その濃度は1%で十分効果があると記載されている
  • 参考文献2の論文では、ビタミンC濃度5%が効果的と記載されている

このようにニキビのガイドラインから見ても、ビタミンC成分は20%も必要ないということが分かるかと思います。

【間違い③】成分表記に注意

スキンケア用品を選ぶ際、成分表記を参考に選ぶ方もいるかと思います。
しかし、化粧品と医薬部外品では成分表記のルールが異なるため、注意が必要です。

化粧品の成分表記のルール
・原則、配合されているすべての成分を表示する
・全成分を配合量の多い順で記載する
・配合量の多い順に記載して、配合成分1%以下は順不同で記載する

一つ例を挙げて見ていきましょう。
「MT CEBローション」という化粧品の成分を確認してみます。

MTメタトロン MT CEB ローション 150ml オイリースキン用 アウトレット

成分
水、BG、ビスグリセリルアスコルビン酸、グリシルグリシン、グリセリン、ピリドキシン環状リン酸、ナイアシンアミド、トコフェリルリン酸Na、イノシトール、ビオチン、PCA-Na、グリチルリチン酸2K、ヒアルロン酸Na、アセチルテトラペプチド-15、マンニトール、クエン酸、クエン酸Na、PPG-6デシルテトラデセス-30、水酸化Na、EDTA-2Na、1,2-ヘキサンジオール、フェノキシエタノール

引用:MTメタトロン

化粧品の成分のほとんどは水です。だから水から表記されています。
そして、ビタミンC誘導体であるビスグリセリルアスコルビン酸は3番目に表記されているため、この化粧品の成分としてビタミンC誘導体は3番目に多いということが分かります。

化粧品では、成分表記の順番をチェックすることで含有量の予測が可能となります。

一方、医薬部外品の成分表記ルールは化粧品と異なります。

医薬部外品の成分表記のルール
・原則、配合されているすべての成分を表示する
・「有効成分」と「その他の成分」に区別して表示する
・「有効成分」は承認書の記載順、「その他の成分」の記載順は企業の判断とする

医薬部外品の「その他の成分」の表記順は企業判断で決められるため、含有量の判断基準にはなりません。

参考:ニキビのガイドラインとその参考文献1参考文献2

【まとめ】間違ったスキンケア用品選びは卒業しよう!

今回は、スキンケア用品を選ぶ際によくある間違いと注意点について紹介しました。
内容をまとめると以下のようになります。

  • 化粧品と医薬部外品ではルールが違う
  • スキンケア用品の効果は「化粧品<医薬部外品」というわけではない
  • 化粧品成分は配合量が多ければいいというわけではない
  • 化粧品と医薬部外品では成分表記にそれぞれ異なるルールがある
  • 化粧品の成分表記は、配合量の多い順に記載されている

今回ご紹介した知識を踏まえて、スキンケア選びでやるべきことは「自分に合った製品」を探すことです。
「トライアンドエラーで、使ってみてダメなら次の製品を試す」これに尽きるかと思います。

しかし、数あるスキンケア用品の中から、製品を選ぶのは本当に難しいこと。
「より早く自分に合った製品を見つけたい」という方は、専門家の意見を参考にするとより近道です。

美容クリニックでは、スキンケアについて専門家からアドバイスが貰えるので、気になる方はぜひ相談してみてください。

YouTubeで「よくあるスキンケア用品選びの間違い」について解説

今回ご紹介した内容は、以下のYouTubeで解説しています。
動画でご覧になりたい方は、ぜひ見てみてください。

オオクボ

編集長のオオクボです。知って得するアッと驚くような美容情報をたくさんお届けします。お仕事のご依頼は各SNSにご連絡下さい!

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この記事を書いた人

編集長のオオクボです。知って得するアッと驚くような美容情報をたくさんお届けします。お仕事のご依頼は各SNSにご連絡下さい!

この記事の監修者

オオクボタカユキ
びよう研究所所長
薬剤師・博士(薬学)
メーカーにて医薬品の適正使用に関する業務に従事した後、総合病院にて臨床薬物治療に携わる。大学院博士課程にて多数の研究論文を執筆し博士号を取得。現在は人の幸福感を上げるための美容医療の研究を行っている。
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