医療脱毛は美容脱毛に比べて痛いと聞いたことはありませんか?
ネット上では「泣くほど痛かった」などという声を見かけることがあります。マイナスな情報を目にすると、医療脱毛を受けるのに躊躇してしまいます。
そこで今回は、実際に美容クリニックに勤務し医療脱毛の施術を担当していた元美容看護師(現役看護師)の友弘さんに真相をインタビューしました。また、元美容看護師だからこそ知っている美肌ケアの方法も聞いてみました。
今回お話を伺った、友弘さんのプロフィールはこちらです。
名前:友弘あさみ(32歳)
看護師歴9年目。総合病院に勤めたあと、美容クリニックへ転職。美容クリニックでは、医療脱毛と美肌治療を担当。化粧品検定1級を所持し、お客様のホームケアについてアドバイスをおこなう。
医療脱毛は本当に痛いのか?
今回は医療脱毛について詳しくお聞きします!
よろしくお願いします。
こちらこそよろしくお願いします。
分かることは何でもお答えするので、どんどん質問して下さいね!
ありがとうございます。では早速質問です。
医療脱毛はサロン脱毛に比べて痛いと聞きますが本当に痛いのでしょうか?実際に施術されたお客さんの反応はいかかでしたか?
医療脱毛が痛いかどうかは一概に言えません。
全く痛くないという人もいますが、かなり痛みがある人もいらっしゃいます。
なかには麻酔をかけてVIO脱毛する人もいますので、痛みの感じ方にはかなり個人差がある印象です。また、医療脱毛の種類によっても痛みの感じ方は変わります。
なるほど。痛みには個人差があるのですね。医療脱毛の種類はどんなものがあるのでしょうか?
では、医療脱毛の種類を簡単に紹介しますね!
医療脱毛の種類
医療脱毛は、熱破壊式と蓄熱式の二種類の方法があります。
熱破壊式は、高出力のレーザーを照射して毛根(毛乳頭・毛母細胞)を破壊する脱毛方法です。毛乳頭は、毛母細胞に栄養を送る役割で、毛母細胞は毛母細胞が細胞分裂し毛がはえる働きがあります。
痛みはゴムではじくようなパチッとする痛みがあり、レーザーはメラニン色素に反応するので、ホクロ・アザの照射は避ける必要があります。また、高出力のレーザーなので、火傷のリスクがあります。毛の抜け方は照射後1週間~2週間です。
蓄熱式は、低出力のレーザーを照射してバルジ領域(発毛の司令塔)にアプローチする脱毛方法です。痛みはマイルド、じわーっと暖かさを感じる程度です。
肌状態をそこまで気にしなくても照射できるため、敏感肌の方でも照射可能です。毛の抜け方としては、照射から1ヶ月程度かかります。
痛みに弱い人や敏感肌の人は蓄熱式がおすすめです。
熱破壊式は痛みはあるが毛の抜け方が早い、蓄熱式は毛の抜け方に時間はかかるが敏感肌でも受けられるという違いがあるんですね。
私は両方施術を受けた経験があります。
蓄熱式は痛みは全くなく寝てしまうほどでしたが、熱破壊式はゴムで弾かれるような痛み(我慢できる程度)でした。
VIO は痛みが強く声かけをしてもらいながらゆっくり照射してもらいました。
また、私自身が脱毛施術を担当していた時は、蓄熱式と熱破壊式の機械を使って脱毛の施術をしていました。
熱破壊式で痛みが我慢できない方は、痛みを感じにくい蓄熱式の機械に切り替えて施術を受けられていました 。
痛みが強い部位と痛みの原因
ここからは痛みが強い部位はあるのか、また痛みの原因についてお聞きします。
特に痛みがある部位は、VIOや脇です。
また、皮膚がうすくて骨に近い部分も痛みを感じやすいと言われており、肘や膝も痛みを訴える方が多い印象です 。
脱毛施術の痛みの原因は、脱毛方法の違いや機械の違いのほか、お客様の肌状態や体調により痛みを感じやすくなる場合もあります。
VIOは濃くて太い毛が密集しているため、痛みを感じやすくなります。痛みの感じ方は様々で、チクッとした痛みやゴムで弾かれたような痛みや熱さを感じられる方もいらっしゃいます 。
脱毛の痛み自体はその場限りのものです。家に帰った後も痛みが続くようであれば、火傷になっている可能性もありますので、施術を受けたクリニックへ相談された方が良いでしょう。
また乾燥していると、とくに痛みを強く感じやすいと言われています。肌が乾燥していると肌のバリア機能が低下しているため、外部からの刺激に反応しやすくなります。そのため、脱毛の施術に痛みを感じてしまいます。
このほかにも、生理前後で肌が敏感になっている時も、痛みを感じやすくなります。前回の施術では痛みがなかった方でも、生理前後になると痛みを感じやすくなる場合もあります。痛みが気になる方は生理前後の施術は避けましょう。
そして VIO は、痛みに強い方でも多少痛みを感じます。どうしても痛みがある部分は麻酔クリームを使用し、脱毛することもできます。痛みが辛くて医療脱毛を止めようか悩んでいる方は、一度クリニックに相談してみてはいかがでしょうか。
痛みの軽減方法
痛みを感じるのは、肌の乾燥や体調が影響していたんですね。
では、肌の乾燥を防ぎ保湿をすれば痛みは軽減できるのでしょうか?
その通りです!しかし、脱毛の施術後や施術日の数日前だけ保湿するのではなく、毎日の保湿が必要です。
私も面倒くさがりですが、保湿は毎日必ずします。お風呂上がりの服を着る前の裸の状態で、全身に保湿クリームを塗ってしまいます。
保湿する習慣を身につけることが痛みの軽減につながります。
やはり保湿が重要なんですね。ちなみに施術当日にも保湿は必要なのでしょうか?
まれに脱毛の施術の直前に保湿される方もいらっしゃいますが、施術の妨げとなりますので施術当日は保湿剤を塗らなくても大丈夫です。
脱毛時には保湿の重要性を説明しています。保湿の種類はローションタイプやクリームタイプなどもありますが、クリームタイプがおすすめです。
クリニックでは保湿の必要性をお伝えするのですが、しっかり保湿できている方は少ない印象です。毎日の保湿は大変ですが、脱毛の効果を高めるためには必要です。
肌が乾燥している状態は皮膚が硬くなっているので、毛も抜けにくい状態です。保湿することで皮膚が柔らかくなり、毛も抜けやすくなります 。保湿をしっかりすることで痛みの軽減だけでなく、脱毛効果を高めることもできます。
医療脱毛選びのポイント
医療脱毛を選ぶ際のポイントなどはありますか?
医療脱毛と言っても、機械や脱毛方式も様々です。
痛みの感じ方にも個人差があるので、通いたいクリニックのカウンセリングでテスト照射を受けてみるのが一番ですね。
脱毛の価格も大事ですが、自分に合った脱毛方法を選びましょう。
機械の種類や脱毛方式のほかにも、通いやすさやクリニックの雰囲気も重要です。
私が勤めていたクリニックでは、蓄熱式・熱破壊式の両方の機械を採用していました。クリニックにもよりますが途中で機械を切り替えることもできるので、どの方法がいいか悩まれている方は、両方を採用しているクリニックで脱毛施術を受けることがおすすめです。
自分に合うクリニックを選ぶためにも、カウンセリングに行くことが大切です。
元美容看護師だから知っている肌を美しく保つ方法
元美容看護師の友弘さんにお聞きします。
美しい肌を保つために一番重要なことは何でしょうか?
肌を美しく保つには保湿も重要なのですが、やはり一番は紫外線対策です!紫外線はシミの原因になるだけではなく、シワやたるみの原因にもなります 。
日焼け止めは毎日塗っていますか?
実は、夏場や外出時にしか塗っていません。
それはいけません。
室内にいるときも必ず日焼け止めは塗りましょう。また、外出する際には日傘を使いましょう 。
私は外出する時は、11月から2月以外は全て日傘を使用しています 。
日傘の UV カット機能の効果が持続するのは2年から3年と言われています。しかし使用頻度によっても変わってきますので 、私は日傘を一年に一回は買い替えています。
外出時に紫外線対策をするのはわかりますが、室内でも対策は必要なのでしょうか?
紫外線には種類があり、室内にいても紫外線が届く場合があるんです。
紫外線の種類
紫外線はUvaとUvbに分かれます
Uvaは地上の紫外線の約9割を占め、真皮まで到達します。日常の生活の知らず知らずのうちに浴び続けることで、皮膚の弾力を保つエラスチン繊維やコラーゲン繊維にダメージを与えるのでしわやたるみの原因になります。
Uvbは主に表皮にダメージを与え、いわゆる日焼けを起こします。アメリカの皮膚科学会では、老化の原因の約80%が紫外線だと考えられています。
Uvbは夏の7月から8月の間が特に強く、冬になるとその量は激減します。
Uvaは4月から9月まで強い時期が続き、冬になっても半分程度しか下がりません。つまり紫外線のダメージを避けるためには年間を通して気を付けなければいけません。
曇りや雨の日でも紫外線は降り注いでいるので紫外線対策は必要です。Uvaはガラス越しでも届きますので、室内にいるときも日焼け止めは必須となります。
私は美容医療を受けることもありますが、あくまでスペシャルケアとして受けています。
毎日の習慣がお肌にとって重要です。皆さんも毎日の紫外線対策から始めませんか?
まとめ【医療脱毛の痛みには個人差がある!毎日の保湿が痛みの軽減になる】
今回は元美容看護師(現役看護師)の友弘さんに医療脱毛の痛みについてお伺いしました。
痛みの感じ方には個人差があり、機械の種類によっても変わってくることがわかりました。また、美肌を保つには紫外線対策が重要です。毎日のケアを丁寧におこなっていきましょう。