肌は20代から下降していき、徐々に老化していきます。
肌が老化するとシワやたるみが起こり、老けて見えてしまいます。
今回は、長く美肌をキープするために、30代、できれば20代からはじめておきたいエイジングケアの美容成分をご紹介します。
おすすめ美容成分1.レチノイド
レチノイドとは、ビタミンAに属する美容成分で、以下のような効果が期待できます。
作用①小じわやしわの減少
レチノイドは、コラーゲンの生成を刺激して肌のキメを改善することで、小じわやしわを目立たなくする効果が期待できます。
Journal of the American Academy of Dermatology に掲載された研究では、レチノイドが光老化した肌の細かいしわや肌のざらつきを大幅に改善したという結果が報告されています。
作用②肌の色調と質感の改善
レチノイドは、細胞の代謝回転と剥離を促すことにより、肌の色調と質感を改善する効果が期待できます。肌をより明るく、滑らかに、そしてより均一に見える肌に導くことが可能です。
Journal of Drugs in Dermatology に掲載された2019年のレビューでは、レチノイドが光老化の治療と肌の質感と色調の改善に効果的であることがわかったと述べられています。
作用③色素沈着過剰の減少
レチノイドは、シミや日光による損傷などの過剰な色素沈着の出現を軽減するのに役立ちます。
肌の余分なメラニンを分解する作用があることが知られています。
Journal of Cosmetic Dermatology に掲載された2005年の研究では、32人の女性を対象に行われた研究において、レチノイドが皮膚の変色と色素沈着過剰の改善に効果的であると報告されました。
作用④皮膚の弾力性の改善
コラーゲンの生成を刺激し皮膚のコラーゲンの分解を減らすことで、皮膚の弾力性を改善するのにも役立つといわれています。
Journal of Drugs in Dermatology に掲載された 2010 年の研究では、20人の女性を対象とした研究で、レチノイドと抗酸化物質の局所的な組み合わせが皮膚の弾力性とハリを改善したという結果が残されています。
おすすめの美容成分2.ナイアシンアミド
ナイアシンアミドも有名なエイジングケアに役立つ成分です。
特に、しわを減らす、肌の色合いや質感を改善する、紫外線によるダメージから肌を保護する効果などが知られています。
レチノイドとは異なり、 皮膚への刺激が少なく使いやすいのもポイントです。
また、レチノイドなどの他のエイジングケア成分と併用することで、相乗効果が得られることも知られています。
では、期待できる効果を解説します。
作用①皮膚の弾力改善
ナイアシンアミドは、コラーゲンの生成を促進する作用があり、皮膚の弾力性を改善して小じわやしわの出現を減らす効果があるといわれています。
2015年に行われた50人の女性を対象とした研究では、5%ナイアシンアミド治療が小じわやしわを大幅に改善したという結果を残しています。
作用②肌のターンオーバー促進
ナイアシンアミドは、色素沈着を減らし肌細胞のターンオーバーを促進する作用があります。そして、皮膚のバリア機能を強化し肌の色調と質感を改善するのにも効果的です。
International Journal of Cosmetic Science に掲載された 2011年の研究では、50人の女性を対象とした研究で、局所5%ナイアシンアミド治療が肌の質感と色調を改善したとあります。
作用③赤みやしみの軽減
ナイアシンアミドには、皮膚の赤みやシミを軽減するのに役立つ抗炎症作用があることがわかっています。
Journal of Cosmetic Dermatology に掲載された 2017年の研究では、局所的な5%ナイアシンアミド治療により、中等度から重度の顔面赤みを持つ28人の女性の赤みとシミが改善されたと報告されています。
作用④紫外線によるダメージからの保護
ナイアシンアミドは、早期老化につながる可能性のある紫外線によるダメージから肌を保護する効果があることが確認されています。
Journal of Investigative Dermatology に掲載された10人の女性を対象とした2010年の研究において、局所ナイアシンアミドが、UVによるダメージから細胞を保護する作用があることがわかりました。
おすすめの美容成分3.ビタミンC
ビタミンCは、強力な抗酸化作用を持つ物質でありエイジングケアにも効果的であることが知られています。
多くのコスメに配合されているので、気軽に使用しやすいのもポイントです。しかし、ビタミンCが高濃度に配合された製品では、皮膚の刺激を引き起こす可能性があります。敏感肌の人や刺激に弱い方は、まずは低濃度から始めて、時間をかけて徐々に増量するようにしましょう。
作用①コラーゲン生成促進
ビタミンCは、コラーゲンの生成を刺激して皮膚の弾力性を改善することにより、小じわやしわの出現を減少に効果的と言われています。
Journal of Dermatological Science に掲載された 2001 年の研究では、19 人の女性を対象とした研究で、局所ビタミン C 治療が小じわやしわを改善したことがわかりました。
作用②色素沈着の改善
ビタミンCは、細胞の代謝回転を促進して色素沈着過剰を軽減することにより、肌の色調と質感を改善するのにも効果的です。
Journal of Clinical and Aesthetic Dermatology に掲載された2013年の研究では、20人の女性を対象とした研究で、局所ビタミンC治療が肌の質感と色調を改善したことが報告されています。
作用③紫外線によるダメージの軽減
ビタミン C には、紫外線によるダメージから肌を保護する作用が示されています。
Journal of Photochemistry and Photobiology に掲載された 2005 年の研究では、20 人の女性を対象とした研究で、ビタミン C の塗布が紫外線による光損傷から肌細胞を保護したことが報告されています。
作用④しみの減少
皮膚のメラニンの生成を阻害することにより、シミやその他形態の色素沈着過剰の出現を減らす効果が期待できます。
Journal of Cosmetic Dermatology に掲載された2015年の研究によると、60人の女性を対象にビタミンC塗布の研究が行われた結果、シミの出現が軽減されました。
レチノイドの種類の中には副作用があるため診断を受けてから使用しよう
今回は、エイジングケアにおすすめの美容成分を3つ紹介しました。
レチノイド、ナイアシンアミド、ビタミンCは、若々しさを保つのに非常に役に立つ成分です。
しかし、レチノイドの中には効果も副作用も強いレチノールという成分があり、使用する上で注意が必要です。
レチノールのように、中には副作用が現れるもの、肌に合わない成分はありますので、ご自身に合った成分を使いエイジングケアをするなら、まずは皮膚科や美容皮膚科に相談した上で行うことをおすすめします。
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