グリセリンフリーの化粧品のメリットってなに?
グリセリンフリーってどう肌にいいの?
このような疑問や悩みありませんか?
トレンドであったり、良いスキンケアアイテムなどと言われると、気になりますし使ってみたいと思いますよね。
しかし、基礎化粧品は肌に合わないと肌荒れを起こしたり、乾燥が進んだりなどのリスクもあるので、自分に合うのか知る必要があります。
今回は、薬剤師である筆者のオオクボが、グリセリンフリーがどう肌にいいのかを解説します。
グリセリンとは何か?
グリセリンは、一般的に保湿成分として使用されている成分です。
保湿成分といっても、肌に潤いを与える働きはありません。肌の潤いを逃がさないように皮膚の表面に膜を作り、水分を閉じ込めて皮膚を柔らかく保つのがグリセリンの働きです。
またグリセリンは、皮膚が自然に生成し健康なバリア機能を維持するのを助ける「天然保湿因子(NMF)」の一部でもあります。皮脂膜の分解によって生成される成分でもあるため、とくに乾燥肌や敏感肌の方におすすめの成分ともいわれています。
グリセリンは優秀な保湿成分だがデメリットもある
グリセリンは保湿成分として優秀ですが、ニキビの原因であるアクネ菌に対しては、ネガティブに働いてしまう可能性があるのはご存知でしょうか?
ニキビの予防・改善には保湿が重要であり、グリセリンの保湿力は大変優秀です。
しかし、グリセリンが配合されている保湿アイテムは、さらにニキビを悪化させる可能性が研究に示唆されています。
グリセリンとアクネ菌の関係
アクネ菌は、代表的なニキビの原因菌です。
ニキビは、皮脂や古い角質汚れやホコリ汚れなどが毛穴に詰まり、その毛穴にアクネ菌などの細菌が繁殖することで発生します。
つまり、ニキビをできなくするには、以下2つを意識しなければなりません。
- 毛穴のつまりを取り除く
- アクネ菌の繁殖を抑える
しかし、研究によるとグリセリンにはニキビの原因となるアクネ菌の増殖を促しすことがわかっているのです。
こちらの研究では、化粧品に配合されている一般的な保湿剤が、アクネ菌の増殖にどの程度影響を与えるのかが調査されています。
結果としては、グリセリンによってアクネ菌の増殖が促進されており、無添加の場合の約4倍の増殖が示されています。
この研究結果により、ニキビに悩まれている方をはじめ、グリセリンフリーのスキンケアアイテムを使用したほうがよいのではといわれるようになりました。
グリセリンフリースキンケア製品の注意点
グリセリンフリーアイテムがおすすめなのは、あくまでニキビに悩んでいる方です。
もともとニキビ肌な方、何をやってもニキビが治らない方、ニキビが繰り返しできるような方におすすめです。
たまにポツっとニキビができる人は対象ではありません。
ニキビ肌以外で乾燥肌や敏感肌の人は、むしろグリセリンフリーによって肌の調子が悪くなる可能性があります。
グリセリンは、そもそもニキビを増やすための成分ではなく、本来は肌を守ったり保湿したりしてくれる成分です。
ですので、ニキビ肌ではない人にとっては、あえてグリセリンフリーを選ぶ理由はほとんどないといえます。
ニキビ肌の人もゼロにしないといけないわけではない
アクネ菌の増殖に関わることを聞くと「グリセリンをゼロにしないと!」と思う人もいるかもしれませんが、そうではありません。
ニキビの原因はスキンケアアイテムよりも、生活習慣や食生活、ストレスなどが大きく関係しています。
ですので、あまり神経質にならず、グリセリンの配合量が少ないものを選ぶくらいで考えるくらいでいいでしょう。
本気でニキビに悩むなら、皮膚科などで薬をもらったり、生活習慣を見直すことが大切です。
ランキング記事で紹介されている商品に注意
まず、検索して出てくる「グリセリンフリー化粧水〇〇選」のような情報は、グリセリンフリーではない商品が混ざっていることもあります。
例えば、グリセリンフリーと紹介されがちな「アクネス 薬用クリア化粧水」「オルビス 医薬部外品 クリアフル ローション」には、しっとりタイプ・さっぱりタイプともにグリセリンが入っています。
ちなみに、アクネスの化粧水であれば「アクネス 薬用パウダー化粧水」がグリセリンフリーです。
以降では、グリセリンフリーの化粧水から保湿クリームまで、3つずつ紹介していきます。
グリセリンフリーの化粧水おすすめ2選
グリセリンフリーの化粧水でおすすめの商品を3つ紹介します。
- Mマーク アミノ酸浸透水
- セザンヌ セラミド化粧水
それぞれ、特徴、魅力、テクスチャーを紹介しているので、ぜひグリセリンフリー化粧水を探している方は参考にしてください。
おすすめ化粧水:Mマーク アミノ酸浸透水
Mマークのアミノ酸浸透水は、肌のベタつきが気になる方、乾燥による毛穴の開きが気になる方、ベタつかない化粧水を探している方におすすめの化粧水です。
皮膚と同成分のアミノ酸とその代謝物を配合しており、肌に優しく親水性が高く、しっかり保湿できます。
テクスチャーはサラっとしており、夏の保湿ケアにもおすすめです。
おすすめ化粧水:セザンヌ しっかりうるおうハトムギ化粧水 スキンコンディショナー
セザンヌのセラミド化粧水は、プチプラメイクの化粧品メーカーであるセザンヌが販売しているグリセリンフリー化粧水です。安い化粧水を探している方、気にせずバシャバシャ使いたい方、コスパがいい化粧水を探している方におすすめの商品となっています。
500mlの大容量で、コスパ気にせず全身のケアにも使用できるのが魅力です。ハトムギ種子エキスが保湿成分に配合されているのがポイントで、肌なじみがよくしっかり保湿できます。香料・着色料・鉱物油・アルコールフリーなので、肌が刺激に敏感になっている方も使いやすいです。
テクスチャーはサラっとしており、ベタつきが気になる夏のスキンケアに大活躍します。
グリセリンフリーの乳液おすすめ2選
グリセリンフリーの乳液でおすすめの商品を3つ紹介します。
- クラシエ モイスタージュさっぱりタイプ
- キュレル 潤浸保湿 乳液
それぞれ、特徴、魅力、テクスチャーを紹介しているので、グリセリンフリー乳液を探している方は参考にしてみてください。
おすすめ乳液:クラシエ モイスタージュさっぱりタイプ
漢方薬で有名なクラシエが販売しているグリセリンフリー乳液です。
コラーゲン・スクワラン・シルクプロテインが保湿成分として配合されており、乳液と美容液の2役を1本でこなしてくれるのが魅力です。
モイスタージュの乳液のテクスチャーには、さっぱりタイプとしっとりタイプがありますが、グリセリンフリーはさっぱりタイプのみです。
おすすめ乳液:キュレル 潤浸保湿 乳液
キュレルの潤浸保湿 乳液は、乾燥肌・敏感肌のために生まれたキュレルスキンケアシリーズの乳液です。セラミドやユーカリエキスなどが主な保湿成分に加え、抗炎症成分も配合されています。
乾燥肌や敏感肌に優しいアルコール・香料・着色料フリーとなっており、グリセリンももちろん入っていないため、ニキビに悩んでいる方にもおすすめです。
テクスチャーはサラッとしていますが、肌はもっちりしっとりとした仕上がりになります。
グリセリンフリーの美容液おすすめ3選
グリセリンフリーの美容液でおすすめの商品を3つ紹介します。
- ニューピュアフコイダン
- ビーグレン
- ビューティーモール グリセリンフリーFCEセラム
上記の商品の特徴、魅力、テクスチャーを紹介しているので、グリセリンフリー乳液を探している方は参考にしてみてください。
おすすめ美容液:ニューピュアフコイダン
ニューピュアフコイダンは、エステティシャンの高橋ミカさんがプロデュースしたブランドの美容液です。パラベン・石油系界面活性剤不使用・無着色・鉱物油不使用・アルコールフリーなので、敏感肌の方も使いやすい商品となっています。
トンガ王国で採取したフコイダンを使用しており、潤いやハリ、肌荒れ予防、紫外線ダメージの緩和が期待できます。
少しとろみのあるテクスチャーですが、肌のベタつきは少なくしっかりと潤いを感じる仕上がりです。「サラッとしたテクスチャーがいいけど肌の潤いもしっかり感じたい」という方におすすめです。
おすすめ美容液:ビーグレン
ビーグレンの美容液は2種類あり、レチノール美容液とビタミンC美容液があります。毛穴の開きや乾燥による小じわ、ニキビ、くすみが気になる方はレチノール。シミ・そばかすの予防、ニキビ、毛穴の黒ずみや開きが気になる方はビタミンCがおすすめです。
乾燥肌から脂性肌、荒れ肌まで幅広い肌質の方に適しており、試しやすいでしょう。ただ、価格は少々高めで6,000円台です。
テクスチャーは水のようなサラサラ系ですが、肌はしっとりとしてくれます。
おすすめ美容液:ビューティーモール グリセリンフリーFCEセラム
ビューティーモール グリセリンフリーFCEセラムは、FCEセラムのグリセリンフリーバージョンです。相乗効果が期待できる配合がなされているのが大きな特徴です。
年齢に応じたケアにおすすめのビタミンE誘導体が配合されており、若々しい肌を保つ効果が期待できます。ビタミンC誘導体も配合されているため、毛穴やシミ・そばかす予防も併せて可能です。
テクスチャーは水のような感じですが、もっちりとした肌に仕上がります。
グリセリンフリーの保湿クリームおすすめ3選
グリセリンフリーの保湿クリームでおすすめの商品を3つ紹介します。
- ちふれ エッセンシャルクリーム
- クーラ・ナチュア 浸透保湿フェイスクリーム
上記の商品の特徴、魅力、テクスチャーを紹介しているので、グリセリンフリー乳液を探している方は参考にしてみてください。
おすすめ保湿クリーム:ちふれ エッセンシャルクリーム
ちふれのエッセンシャルクリームは、コエンザイムQ10とα-リポ酸が保湿剤として配合されています。
保湿クリームなのにベタつかないのが魅力で、秋冬の乾燥しやすい季節だけでなく年中使えるのが魅力です。
クリームなのに重たくないテクスチャーで、スーッと肌に馴染んで肌を潤します。
おすすめ保湿クリーム:クーラ・ナチュア 浸透保湿フェイスクリーム
クーラ・ナチュアの浸透保湿フェイスクリームは、養命酒のメーカーが手がけた保湿クリームです。
和漢植物と養命水が、肌を潤しながらくすみやハリを与えてくれるので、年齢によってあらわれる悩みが気になっている方におすすめです。
水分を多く含んだクリームなので、ベタつかず伸びがいいテクスチャーとなっています。
【まとめ】グリセリンフリーが全てではない
今回は、グリセリンフリーのスキンケアでニキビ対策ができること、使用上の注意やおすすめアイテムを解説しました。
今回のまとめです。
- 肌の潤いを逃がさないように皮膚の表面に膜を作り、水分を閉じ込めて皮膚を柔らかく保つ
- グリセリンにはアクネ菌を増殖する作用がある
- ニキビ肌ができやすく繰り返しできる人にはグリセリンフリーが向いている
- 化粧水:Mマーク アミノ酸浸透水
- 化粧水:セザンヌ しっかりうるおうハトムギ化粧水 スキンコンディショナー
- 乳液:クラシエ モイスタージュさっぱりタイプ
- 乳液:キュレル 潤浸保湿 乳液
- 美容液:ニューピュアフコイダン
- 美容液:ビーグレン
- 美容液:ビューティーモール グリセリンフリーFCEセラム
- 保湿クリーム:ちふれ エッセンシャルクリーム
- 保湿クリーム:クーラ・ナチュア 浸透保湿フェイスクリーム
グリセリンフリーはニキビ肌とは相性いいですが、乾燥肌の方は肌に合わないこともあります。
商品の中にはトライアルセットがあるものもありますので、探してみて試してみることをおすすめします。
動画でも解説しています!
筆者であるオオクボは、ユーチューブでも美容に関する内容を発信しています。
本記事の内容も動画で解説していますので、ぜひ視聴してみてください。