「防己黄耆湯でダイエットができるって本当?」
「どのくらい効果があるの?」
このように悩まれていませんか?
ダイエットできると言われている漢方薬はたくさんありますが、本当に痩せられるのか、どの程度の効果があるのかなど、疑問だらけでしょう。
そこで今回は、防已黄耆湯でダイエットができるのか、特徴や副作用、向いている人について解説していきます。
結論:防已黄耆湯でダイエットはできない!水太りの肥満症の改善はできる!
結論からお伝えしますが、防已黄耆湯でダイエットはできません。
正確にいうと、美容のためのダイエットはできないということになります。
防已黄耆湯でできるのは、水太りによる肥満症の改善です。
「ダイエット=太っているからやる」だからダイエットできるでしょ!と思われているかもしれません。しかし、美容のためのダイエットと健康のために行うダイエットではまた意味合いが異なります。
では、以下で詳しく解説していきますね!
美容のためのダイエットと肥満症のダイエットの違い
恐らく「ダイエットしたい」と思って検索されている方の中には、2通りのユーザーが考えられます
- 芸能人やモデルのような細く綺麗な体型になりたい
- 肥満症といわれてダイエットしたい
もちろん、肥満症の方の中には「芸能人やモデルのような細く綺麗な体型になりたい」と思っている方もいらっしゃると思います。ここでいう「芸能人やモデルのような細く綺麗な体型になりたい」のユーザーは「特別太っているわけではないけれど、モデルのように痩せて綺麗になりたい」という方です。
では、肥満症とは何か。肥満症は、脂肪のつきすぎや水分代謝が落ちて太ってしまい、日常生活や体に悪影響を及ぼしている状態です。
水太りとは?脂肪太りとの違い
水太りと脂肪太りの違いを以下にまとめてみました。
- 運動不足
- 冷えやすい
- あまり食事量を摂っていないのに太っている・体のたるみが気になる
- 食事はあっさり系が好み
- 軟便になりやすい
- 運動不足
- 食べることが好きでたくさん食べてしまう
- 脂質や糖質をたくさん摂取している
- 便秘になりやすい
水太りとは、水分代謝が低くなり下半身を中心に「むくみ」の慢性化が見られる状態です。運動不足やホルモンバランスなどによる水分代謝の低下が原因で起こります。ちなみに、筋力があまり使われないため脂肪が分解されにくく、脂肪が蓄積しやすいタイプでもあります。
一方、脂肪太りは、体全体に脂肪がたくさんついている状態です。脂肪太りは、摂取カロリーが高く、内臓脂肪や皮下脂肪が蓄積することが原因で起こります。ちなみに、脂肪太りには「防風通聖散」が向いています!
私が執筆した「ダイエットの漢方は防風通聖散?飲んで痩せる人や副作用を解説」では、防風通聖散を飲んで痩せる人、副作用などを詳しく解説しているので、気になる方はぜひ以下の記事も参考にしてみてください!
防已黄耆湯はどんな漢方?
防已黄耆湯がどのような漢方薬なのかを詳しく解説しますね。
紹介している内容は以下の通りです。
- 特徴
- 生薬の構成
- 効果効能
- 副作用
- 注意点
では、さっそくみていきましょう!
特徴
防已黄耆湯は、水分代謝と脂肪代謝を活発化させ、余分な水分を排出や脂肪分解を助け、水太りによる肥満症を改善する漢方薬です。
効果が現れるまでの期間は、体質や症状の重さによって異なるため、はっきりとした日数はいえません。しかし、1ヶ月服用して変化がなければ体に合っていない可能性が高いため、医師や薬剤師に相談してみてください。
防已黄耆湯に適している方は、漢方でいう「虚証(きょしょう)」に該当し、体力がない、弱々しい、胃腸が弱い、寒がりといった体質の方に向いています。
生薬の構成
防已黄耆湯には、以下の生薬が使われています。
防已(ボウイ):消化吸収をサポートしながら水分を排出します
黄耆(オウギ):体内に滞った水を取り除きます
白朮(ビャクジュツ):水分代謝を正常にする働きがあります
大棗(タイソウ):胃腸の機能を整えます
甘草(カンゾウ):生薬の働きを調和させます
生姜(ショウキョウ):体を温め消化機能を整えます
もし、防已黄耆湯と併用して他の漢方薬を服用したい場合は「甘草」が配合されていないか要注意です。
甘草の総摂取量は、一般的に1日25g以内におさめなければならないとされています。
というのも、甘草を過剰摂取してしまうと「*偽アルドステロン症」という副作用を引き起こすリスクがあるからです。
偽アルドステロン症とは…
血圧上昇、浮腫、体重増加、脱力感、倦怠感、低カリウム血症による手足のしびれ・力の入りにくさ、頭痛、口渇、食欲不振などの症状が起こる病気です。
効果効能
効果効能は以下の通りです。
【効果効能】
体力中等度以下で、疲れやすく、汗のかきやすい傾向があるものの次の諸症:肥満症(筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり)、むくみ、肥満に伴う関節の腫れや痛み、多汗症
副作用
防已黄耆湯を服用したあと、以下のような症状が現れたときは、副作用を起こしている可能性があります。
もし現れた場合は使用を中断していただき、速やかに医師や薬剤師にご相談ください。
- 皮膚の発疹・発赤
- かゆみ
- 食欲不振
- 胃部不快感
注意点
次のような方は、使用する前に必ず担当の医師、薬剤師または登録販売者にお伝えください。
- 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある人
- 妊娠または授乳中の人
- 他に薬などを使っている人
- 高齢の人
- 小児
- 高血圧、心臓病、腎臓病などの診断を受けた人
防已黄耆湯の市販薬
防已黄耆湯の市販薬で代表的なものを、いくつか紹介いたします。
通販サイトでも購入できますので、ぜひチェックしてみてください。
- コッコアポL錠
- ビスラット アクリアEX
- ツムラ漢方防已黄耆湯エキス顆粒
コッコアポL錠
コッコアポL錠は、あまり食べない・たるみ脂肪が気になる方に向いている市販漢方薬です。
フィルムコーティングされた錠剤タイプのため、漢方薬が苦手な方にもおすすめです。
1日3回の服用量を守ってご使用ください。
ビスラット アクリアEX
ビスラット アクリアEXは、更年期が原因による水分代謝の低下に向いている市販漢方薬です。
錠剤タイプのため、漢方薬に慣れていない方でも飲みやすいでしょう。
1日2回でよいため、昼間外へ働きに行っている方でも飲み続けやすいのが魅力となっています。
ツムラ漢方防已黄耆湯エキス顆粒
ツムラ漢方防已黄耆湯エキス顆粒は、水太りで膝関節が痛い方にも向いている市販漢方薬です。
顆粒タイプのため、錠剤タイプが苦手な方に向いています。
朝晩の1日2回の服用でよいため、飲み続けやすいです。
クラシエ防已黄耆湯エキス錠F
クラシエ防已黄耆湯エキス錠Fは、水太りや多汗症などに向いている市販漢方薬です。
錠剤タイプのため、顆粒タイプが苦手な方や漢方薬に慣れていない方におすすめです。
服用は、1日3回を守ってください。
防已黄耆湯を効果的にするための習慣
防已黄耆湯を飲むだけでも体質に合えば十分効果が発揮されますが、より効果的にするための習慣をご紹介いたします。
- ストレッチなどの軽い運動を取り入れる
- 筋トレを取り入れる
- 湯船に浸かる
ポイントもあわせて紹介していますので、ぜひご覧ください。
ストレッチなどの軽い運動を取り入れる
ストレッチなどの軽い運動を取り入れ、水分や老廃物の排出を促しましょう!
水太りは水分の循環がうまく行っていないことが原因ですので、血行やリンパをよくするストレッチを行い、水分を滞りにくくくすることが大切です。
防已黄耆湯の服用と併用して、起床後やお風呂上がりに行ってみてください。
起床後のストレッチは、体に柔軟性が出て1日の体の動きやすさが変わったり、体が軽くなったり、代謝がアップしたりといった、たくさんのメリットがあります♪
筋トレを取り入れる
水太りタイプさんは、筋肉が少ないことが原因で脂肪が蓄積しやすい体質になっています。
軽い筋トレを行い、筋肉量を増やすように心がけましょう!
筋トレをはじめるにあたり注意していただきたいのが『筋トレのレベル』です。
いきなりハードな筋トレからはじめると、つらくて継続できないといったことになりかねません。特に、運動が苦手な方や好きでない方は、継続できないことがほとんどです。
湯船に浸かる
シャワーだけで済ましてしまう方いませんか?
実は、シャワーだけで済ませて湯船に浸からない方は、水太りしやすい傾向にあります。
湯船に浸かる行為は、体を温めるほか、血行促進効果によって水分が滞りにくくしてくれますので、シャワーだけで済ませる方は、湯船に浸かる習慣をつけましょう!
確実に痩せたいなら医療ダイエットがおすすめ!
漢方薬は体質改善により痩せることができますが、確実に早く痩せたいなら、医療ダイエットがおすすめです。
例えば、共立美容外科では、漢方薬を含めたさまざまなダイエットの相談ができます!
脂肪細胞を減らしてリバウンドしない「脂肪吸引」や部分痩せが可能な「脂肪溶解注射」などの医療痩身術、ダイエットピルを使用する健康的なダイエットができますので、気になる方はぜひ共立美容外科のカウンセリングを受けてみてください^^
防已黄耆湯はダイエットではなく水太りの肥満症に効く!
今回は「防己黄耆湯でダイエットができるって本当?」「どのくらい効果があるの?」と思われている方に向けて、防已黄耆湯はダイエットできるのか、特徴や副作用、効果的にする方法を解説いたしました。
結論からお伝えすると、防已黄耆湯は、水分代謝のサポートや脂肪分解をサポートすることで、水太りによる肥満症を改善していくような漢方薬です。そのため、ダイエットというよりも水太りで悩まれている方に向いています。
副作用には「皮膚の発疹・発赤」「かゆみ」「食欲不振」「胃部不快感」があり、これらの症状が現れた場合は服用を中断して、医師や薬剤師にご相談ください。
防已黄耆湯と併用することで、より効果的に水太りを改善できる方法には「ストレッチなどの軽い運動を取り入れる」「軽い筋トレを取り入れる」「湯船に浸かる」があります。
水太りは、運動不足やホルモンのバランスなどで水分代謝が低下し、水分の巡りが悪いことが原因です。漢方薬の服用だけでなく、毎日の生活習慣で水分の代謝を上げられるよう意識することも大切です。