【危険!痩せる薬フォシーガ】ダイエットに服用は絶対NG?薬学博士が解説!

糖尿病の薬として使われるフォシーガ。
体重減少効果が認められているということで、「ダイエットに効く」「1日1回飲むだけで確実に体重が減る」といった情報がネット上にはたくさん溢れています。

編集長オオクボ

しかし、皆さん騙されてはいけません!!
フォシーガは決して痩せるための薬ではありません!

むやみにネットの情報を鵜呑みにして、フォシーガでダイエットをしようとすると取り返しのつかないことになるかもしれません。

今回は注意喚起の意味を込めて、フォシーガという薬について詳しく解説していきたいと思います。

目次

フォシーガとは?

フォシーガとは、SGLT2阻害薬というカテゴリに分類される薬です。
SGLT2阻害薬は、尿に糖を出すことで血糖を下げる飲み薬です。

フォシーガを含むSGLT2阻害薬は、あくまでも糖尿病の薬です。
(※一部、心不全・CKDにも適応あり)

フォシーガ概要

【効能効果】
・2型糖尿病
・1型糖尿病
・慢性心不全
・慢性腎臓病

【用法用量】
1日1回経口投与

【作用機序】
・糖を尿から排泄する
・利尿作用+尿糖排泄

【副作用】
・低血糖
・脱水
・体重減少 など

フォシーガには糖を尿から排泄させる作用がある

注目すべき1つ目のポイントは作用機序です。

今までの糖尿病の薬は、インスリンの投与が主流でした。インスリンによって細胞が糖分を取り込み、その結果として血液中の糖分(血糖値)が下がるという構図です。

一方、フォシーガは尿から糖を排泄するように働きかけます。強力な利尿作用と尿中のグルコース排泄作用で血糖値を下げるという構図です。

体重減少は確かに認められる

糖分が尿として排泄されるってことは太らない、むしろ痩せるんじゃない?

確かに副作用の欄にも、「体重減少」という文言が記載されています。
つまり、フォシーガに体重減少効果があるのは事実です。科学的にも証明されています。

ちなみにこれはフォシーガに限った話ではありません。SGLT2阻害薬と呼ばれる薬には体重減少効果があります。

体重減少の根拠

フォシーガに体重減少効果がある根拠を見ていきましょう。
SGLT2阻害薬を服用することで体重が減ったという研究報告があります。

引用:PubMed


上の表は、縦軸に体重、横軸に時間(週)を示しています。
SGLT2阻害薬を使用することで、時間の経過とともに体重が減っているのがよく分かります。

また、上のグラフでは、黒い棒グラフがSGLT2阻害薬を使ったグループになります。

【研究結果】
体重変化なし:34人
〜2kg減少:は59人
2〜4kg減少:55人
4〜6kg減少:34人
6kg以上減少:31人

この研究で体重が変わらなかった人も中にはいますが、全体としてみると明らかに体重が減っているのが分かります。

これらの研究報告から、SGLT2阻害薬で体重が減るというのは根拠に基づいた事実と言えます。

フォシーガの対象は糖尿病患者

医療業界では、SGLT2阻害薬で体重が減少するということは周知の事実で、もはや常識となっています。

編集長オオクボ

しかし、SGLT2阻害薬・フォシーガをダイエットのために飲んでいるという医師・薬剤師は正直聞いたことがありません!

確かにSGLT2阻害薬やフォシーガに体重減少効果は認められています。
ただし、どういう人に対して使っていくべき薬なのかと言うと、「肥満で且つ糖尿病がある人」です。

参考:PubMed

SGLT2阻害薬フォシーガの注意点

SGLT2阻害薬フォシーガは、もともと糖尿病の薬です。
あくまでも血糖値を下げるための糖尿病の薬なのです。

【SGLT2の本来の適応】
・肥満+糖尿病
・生活習慣病・メタボ

ダイエットとしては基本NG

安全性に関してももちろんそうですが、ダイエットのためにフォシーガを服用するのはどう考えても割に合いません。
副作用のリスクが高い上にコストも高く、完全に非効率的です。

SGLT2阻害薬は12週間かけても2kg程度しか痩せません。
しかもリスクがかなり高いんです…。

  • 低血糖になり倒れ、頭を打って脳出血…
  • 運転中に低血糖になってそのまま事故を起こす…

このようなケースも考えられます。
こういったリスクを考慮すると、SGLT2阻害薬フォシーガをダイエットとして服用するのは大変危険です。

編集長オオクボ

他にもダイエットの方法は山のようにあるのに、あえてなぜSGLT2阻害薬をダイエットとして使うのか?という話になってきます。
きちんとした知識を持っていれば、フォシーガをダイエット目的に服用することはあり得ないと思います!

より効率的なダイエット方法

ダイエットの目的としては、ただ痩せるだけではなく「美しく健康的に、効率的に痩せる」というのが本来の目的です。

そのためにやはり食事運動で綺麗に痩せていく・健康的に痩せていくということが重要になります。

効率的に手っ取り早く、そして楽に痩せたいのであれば、脂肪や筋肉を直接減らす美容整形をやった方が早いです。

例えば、脂肪溶解注射、脂肪吸引、クールスカルプティングなど、これらの施術で脂肪を簡単に落とすことができます。
また、筋肉を減らしたいのであれば、ボトックス注射があります。

コストはかかりますが、その分確実に脂肪や筋肉が減り、痩せられます
リスクも少なく、健康的で簡単です。

つまり、糖尿病を患っていない方がダイエット目的でするのであれば、美容整形の方が適していることは誰から見ても明白です。

【まとめ】ダイエット目的でSGLT2阻害薬を使うのはやめましょう

今回は、SGLT2阻害薬フォシーガをダイエットで使用する際の危険性について注意喚起の意味も込めてご紹介しました。

糖尿病で、血糖値が高く心不全。さらに色々な疾患を合併していて、かつ肥満傾向があり、生活習慣病を患っている…という人にSGLT2阻害薬・フォシーガを使うのはとても効果的で効率的です。

しかし、これをダイエット目的に使うというのはどう考えても割に合いません。リスクが高い上にコストもかかるからです。

ダイエットの本来の目的は、美しく健康的に効率的に痩せること。
その目的を叶えるのであれば、食事や運動といった生活習慣を見直すことが重要です。
また、短期間で楽により効率的に痩せたいという方は、美容整形で脂肪や筋肉を直接減らす方が確実です。

今後はその辺りを踏まえて情報を精査していただけるといいのかなと思います。

SGLT2阻害薬フォシーガをダイエットに使ってみたいと思っている方は、一度考え直した方が良いかもしれません。

今回の内容をYouTubeで見る

今回ご紹介した内容は、以下の動画で見ることができます。
動画でご覧になりたい方は、ぜひ見てみてください。

オオクボ

編集長のオオクボです。知って得するアッと驚くような美容情報をたくさんお届けします。お仕事のご依頼は各SNSにご連絡下さい!

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この記事を書いた人

編集長のオオクボです。知って得するアッと驚くような美容情報をたくさんお届けします。お仕事のご依頼は各SNSにご連絡下さい!

この記事の監修者

オオクボタカユキ
びよう研究所所長
薬剤師・博士(薬学)
メーカーにて医薬品の適正使用に関する業務に従事した後、総合病院にて臨床薬物治療に携わる。大学院博士課程にて多数の研究論文を執筆し博士号を取得。現在は人の幸福感を上げるための美容医療の研究を行っている。
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