豊胸すると乳がんになるリスクが上がると耳にしたことはありませんか?
そんなこわい情報を耳にすると、豊胸する気持ちもなくなってしまいます。
そこで、「今回は本当に豊胸すると乳がんになりやすいのか?」という疑問にお答えします。
そして、豊胸後に受けることができる検査の種類も紹介しますので、参考にしてください。
乳がんとは
乳がんと聞くと、思い浮かべるのはしこりではないでしょうか。
しかし、症状はこの他にも、胸がくぼんだりただれてきてしまったり、乳頭から分泌物がでることもあります。
男性にも発症のリスクはあり、多くの場合乳管から「がん」が発生します。主な治療法は、手術・放射線治療・薬物療法となります。
豊胸すると乳がんになりやすいのか
ここからは、本題である豊胸すると乳がんになりやすいのかについて説明していきます。
乳がんになりやすいと言われる理由
- 乳房インプラントによるがんのリスク
- 乳がん検査「マンモグラフィー」ができない
- ヒアルロン酸に発がん性がある
この3点が乳がんになりやすいと言われる理由です。内容を下記で詳しく解説します。
乳房インプラントによるがんのリスク
乳がんになりやすいインプラントとは、シリコンバッグ挿入や生理食塩水バックを使用する豊胸のことです。
現在でも主流となっているシリコンバッグ挿入ですが、2017年3月にアメリカによってがんのリスクがあるという情報が公開されました。FDAによると、がんの1種「未分化大細胞リンパ腫」のリスクが確認されました。
2019年4月には、テクスチャードタイプとポリウレタン製に未分化大細胞リンパ腫との関係があると認め、フランス国内での使用が禁止されました。(フランス医薬品・保険製品安全庁が発表)
未分化大細胞リンパ腫は、インプラント周辺にできた被膜組織から発生します。インプラントを挿入後、平均9年経過後に、胸が腫れてくるのが特徴です。
世界では573例の発症や発症が疑われる例があり、死亡例は33例となります。しかし、日本での死亡例は発表されていません。(2019年時点でのFDAの発表)
シリコンバッグ挿入の場合、乳がん検査「マンモグラフィー」ができない
脂肪注入やヒアルロン酸注入であれば、マンモグラフィーを受けることが可能です。
しかし、シリコンバッグ挿入の場合には、破損の恐れがあるので検査しない病院が多くあります。このことから、マンモグラフィーができないという情報だけが先行し、「豊胸すると検査ができない」と思い違いをする方が増えています。
また、豊胸したことがバレたくない人などは、検査を嫌煙しがちになります。その結果、乳がんの発見が遅れることへと繋がります。
ヒアルロン酸に発がん性がある
2019年に、ヒアルロン酸には発がん性の可能性があると発表されました。(東京大学より)
高分子であるヒアルロン酸であればがんを抑える働きがあり、低分子になれば、がんを促進するのではないかとの発表となります。
豊胸に使われるようなヒアルロン酸は、高分子となりますが、今後の研究結果によっては、注意が必要となる可能性があります。
豊胸しても乳がん検査は可能
少なからず、豊胸するとがんのリスクがあることがわかりました。
しかし、定期的な乳がん検査をおこなっていれば早期発見に繋がります。ここからは、豊胸後でもできる乳がん検査を紹介します。
- 超音波エコー
- マンモグラフィー
- 涙
超音波エコー
胸に超音波プローブをあて、マンモグラフィーでは発見しにくい乳がんを見つけるのに有効です。
シリコンバッグ挿入の場合には、マンモグラフィーでは破損の危険がありますが、超音波エコーではその危険がありません。また、胸をはさんだりする必要はないので、痛みなく検査できます。
マンモグラフィー
胸専用のX線撮影です。胸を板で挟み圧迫し撮影します。石灰化を見つけるのに有効な検査法となります。
脂肪注入法やヒアルロン酸注入をしている場合、検査が可能です。しかし、ヒアルロン酸などが石灰化していることもあるので、検査前には医師や検査技師に豊胸していることを伝えて下さい。
涙
自宅や病院などで涙を採取し、検査機関で検査すると乳がんの有無を調べることができる、という新たな検査方法の臨床研究が始まりました。(神戸大学)
検査費用は想定1回5000円ですが、痛みもなく豊胸していても検査時にバレることがないため、早期実用化を期待する検査法となります。
まとめ【乳がんのリスクは少なからずある。乳がん検査を定期的に受けることが大切】
今回は、豊胸すると乳がんになりやすいのかについてまとめました。
少なからずリスクはありますが、豊胸していない人でももちろん乳がんのリスクはあります。豊胸しているからと、超音波エコーやマンモグラフィーなどの乳がんの検査を受けないことが、乳がん発症のリスクが上がることなのではないかと感じます。
また、定期的なメンテナンスをおこなうクリニックを選ぶことも大切です。
この記事が皆様のお役に立てれば幸いです。