「トラネキサム酸を摂取しているけれど、肝斑が改善されない」とお悩みではありませんか?
そのようなときは、漢方薬を試してみましょう。漢方薬は肝斑ができる原因そのものに働きかけ、根本から改善する効果が期待できます。
とはいえ、漢方薬をどのように選べばいいのか、どのような種類を選べばいいのかわからない方も多いでしょう。
そこで今回は、漢方薬を選び方や薬局で購入できるおすすめの漢方薬を紹介します。
肝斑の特徴と原因
肝斑を治すためには、まず原因をしっかりと知っておく必要があります。
漢方薬は原因に沿って選ばなければならないためです。
漢方の特徴や原因を解説しますので、しっかり目を通しておきましょう。
肝斑の特徴
肝斑は、30歳から40歳前後の女性に多いシミです。両頬や目尻の下、口周り、額などに左右対象にレバーのような形のシミができることから、肝斑と名付けられました。
閉経とともに薄くなったり消えたりするのも、肝斑の特徴です。
原因
妊娠やピルの服用などが原因で肝斑ができやすいことから、女性ホルモンのバランスが変化したり乱れたりすることが原因の1つと考えられています。
また、日ごろからフェイスマッサージを取り入れている方は、肝斑を発症しやすい傾向にあることがわかっており、紫外線や摩擦などの慢性的な刺激が原因であるともいわれています。
肝斑の漢方での考え方
肝斑の原因は漢方では、血行不良が原因と考えられています。
肝斑を含むシミの原因は、肝(かん)の機能低下です。
肝にはエネルギーや血の巡りを調整したり、血を貯蔵したりする働きがあります。しかし、ホルモンバランスの乱れや更年期、ストレスなどによって肝の機能が低下すると、エネルギーや血を体に巡らせることや血を貯蔵させることが困難になります。
このような状態を漢方では気滞や瘀血(おけつ)といい、肝斑をはじめとするシミを作る原因になると考えられているのです。
肝斑に効く漢方薬
肝斑に効く漢方薬は、エネルギーや血の巡りを良くするものを選ぶと効果的です。
効果的な漢方薬の例として、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、桂枝茯苓丸薏苡仁(けいしぶくりょうがんよくいにん)、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、加味逍遙散(かみしょうようさん)があります。
肝斑に効く漢方薬の選び方
肝斑に効く漢方薬の選び方を紹介します。選び方のポイントは以下の3つです。
- 錠剤タイプか顆粒タイプどちらにするか
- 肝斑以外の症状や体質をチェック
- 価格やコスパをチェック
錠剤タイプか顆粒タイプどちらにするか
漢方薬には、錠剤タイプと顆粒タイプがあります。それぞれのメリットとデメリットは以下表の通りです。
タイプ | メリット | デメリット |
錠剤 | ・漢方特有の苦さを感じない ・少しの水でもサッと飲める | 喉にひっかかることがある |
顆粒 | ・効果の効き始めが錠剤に比べて早い ・固形を飲み込むのが苦手でも飲みやすい | 苦さをダイレクトに感じる |
もし、どちらを選ぶか迷った場合は、顆粒タイプをおすすめします。
肝斑の治療は長い期間が必要なので、少しでも早く改善されるよう、効き目が早い顆粒タイプを選ぶとよいでしょう。
肝斑以外の症状や体質をチェック
漢方薬の効果効能は、肝斑だけでなく、さまざまな体質や症状にも効果があります。よって、肝斑以外の症状にも目を向けて選ぶ必要があるのです。
漢方には独特の診断方法があり、体力の程度(免疫機能)や病気や症状が出る原因など、複合的な観点から見て漢方薬を選択します。
体力の程度(免疫機能)は、漢方薬にも記載があり、確認せずに購入すると体調を崩す可能性があるので、しっかりとチェックしておきましょう。体力の程度(免疫機能)は、虚弱体質・体力が中等・体力があるといった風に表記されています。
価格やコスパをチェック
肝斑の治療は継続が必要です。しかし、漢方薬は8,000円を超えるくらいの高価なものもあるので、中には継続するのが難しい方もいるかもしれません。
ご自身がどのくらいまでなら費用を捻出できるのか予算を立て、それに近い漢方薬を選ぶとよいでしょう。
確実なのは医師の診断による処方
ご自身の体質に合わない漢方薬を選ぶと、副作用を引き起こす恐れがあります。
中には重篤な症状もあるので、心配な方はご自身で選ばず医師に処方してもらうのが賢明です。
市販の漢方薬の購入は、医師から処方を受けたあと、継続のために購入するのがおすすめです!
皮膚科や美容皮膚科、最近では漢方薬のオンライン処方などもあるので、購入しやすく継続しやすい方法を選んでください。
薬局で買える肝斑におすすめの漢方薬
薬局で買える肝斑におすすめの漢方薬を紹介します。
- ツムラ・クラシエ 桂枝茯苓丸
- ツムラ・クラシエ 桂枝茯苓丸薏苡仁
- ツムラ・クラシエ 当帰芍薬散
- ツムラ・クラシエ 加味逍遥散
- ツムラ 桃核承気湯
ツムラ 桂枝茯苓丸
効果効能
比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えなどを訴えるものの次の諸症: 月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、血の道症注)、肩こり、めまい、頭重、打ち身(打撲症)、しもやけ、しみ、湿疹・皮膚炎、にきび
タイプ
顆粒タイプ
用法・用量
1日2回
成人(15才以上):1包
7歳以上15歳未満:2/3包
4歳以上7歳未満:1/2包
2歳未満:服用しないこと
クラシエ 桂枝茯苓丸
効能効果
比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えなどを訴えるものの次の諸症:月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、血の道症、肩こり、めまい、頭重、打ち身(打撲症)、しもやけ、しみ、湿疹・皮膚炎、にきび
タイプ
錠剤タイプ
用法・用量
1日3回
成人(15才以上):2錠
15才未満7才以上:1錠
5才未満:服用しないこと
ツムラ 桂枝茯苓丸薏苡仁
効能効果
比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えなどを訴えるものの次の諸症
月経不順、血の道症、にきび、しみ、手足のあれ
タイプ
顆粒タイプ
用法・用量
通常、成人1日7.5gを2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
クラシエ 桂枝茯苓丸薏苡仁
効能効果
比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えなどを訴えるものの次の諸症
月経不順、血の道症、にきび、しみ、手足のあれ
タイプ
錠剤タイプ
用法・用量
1日2回
成人(15才以上):4錠
15才未満7才以上:3錠
7才未満5才以上:2錠
5才未満:服用しないこと
ツムラ 当帰芍薬散
効能効果
体力虚弱で、冷え症で貧血の傾向があり疲労しやすく、ときに下腹部痛、頭重、めまい、肩こり、耳鳴り、動悸などを訴えるものの次の諸症:
月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、産前産後あるいは流産による障害(貧血、疲労倦怠、めまい、むくみ)、めまい・立ちくらみ、頭重、肩こり、腰痛、足腰の冷え症、しもやけ、むくみ、しみ、耳鳴り
タイプ
顆粒タイプ
用法・用量
1日2回
成人(15歳以上):1包
7歳以上15歳未満:2/3包
4歳以上 7歳未満:1/2包
2歳以上 4歳未満:1/3包
2歳未満:服用しないこと
クラシエ 当帰芍薬散
体力虚弱で、冷え症で貧血の傾向があり疲労しやすく、ときに下腹部痛、頭重、めまい、肩こり、耳鳴り、動悸などを訴えるものの次の諸症:
月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、産前産後あるいは流産による障害(貧血、疲労倦怠、めまい、むくみ)、めまい・立ちくらみ、頭重、肩こり、腰痛、足腰の冷え症、しもやけ、むくみ、しみ、耳鳴り
タイプ
錠剤タイプ
用法・用量
1日3回成人(15才以上):4錠
15才未満7才以上:3錠
7才未満5才以上:2錠
5才未満:服用しないこと
ツムラ 加味逍遙散
体力中等度以下で、のぼせ感があり、肩がこり、疲れやすく、精神不安やいらだちなどの精神神経症状、ときに便秘の傾向のあるものの次の諸症:
冷え症、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害、血の道症注)、不眠症
タイプ
顆粒タイプ
用法・用量
1日2回
成人(15歳以上):1包
7歳以上15歳未満:2/3包
4歳以上 7歳未満:1/2包
2歳以上 4歳未満:1/3包
2歳未満:服用しないこと
クラシエ 加味逍遙散
体力中等度以下で、のぼせ感があり、肩がこり、疲れやすく、精神不安やいらだちなどの精神神経症状、ときに便秘の傾向のあるものの次の諸症:
冷え症、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害、血の道症注)、不眠症
タイプ
錠剤タイプ
用法・用量
1日3回
成人(15才以上):4錠
15才未満7才以上:3錠
7才未満5才以上:2錠
5才未満:服用しないこと
ツムラ 桃核承気湯
体力中等度以上で、のぼせて便秘しがちなものの次の諸症:月経不順、月経困難症、月経痛、月経時や産後の精神不安、腰痛、便秘、高血圧の随伴症状(頭痛、めまい、肩こり)、痔疾、打撲症
タイプ
顆粒タイプ
用法・用量
1日
1日2回成人(15歳以上): 1包
7歳以上15歳未満:2/3包
4歳以上 7歳未満:1/2包
2歳以上 4歳未満:1/3包
2歳未満:服用しないこと
漢方薬治療が効果なければクリニックの肝斑治療もおすすめ!
漢方薬治療が効果なければクリニックの肝斑治療もおすすめです!
漢方薬よりも早い段階での肝斑の改善が可能なので、美容クリニックでの肝斑治療も視野に入れるといいでしょう。
共立美容外科では、肝斑の治療ができるレーザー治療やマッサージピール、イオン導入があります。
ピコレーザー
Pico Dream(ピコドリーム)という2つの波長で施術をします。
通常、レーザーを肝斑に当てると強い刺激を与えるため悪化しますが、ピコドリームは均一に強すぎない刺激で肝斑の色素を破壊できます。
1兆分の1秒という非常に短い時間で照射するため、肌への負担や痛み、炎症後色素沈着のリスクを減らした施術が可能です。ダウンタイムの心配もほとんどありません。
>>ピコレーザーの詳細はこちら
スペクトラレーザー
スペクトラレーザーは、肝斑治療でアメリカのFDAに認可されているレーザーです。
肝斑に照射すると、レーザーが吸収されて熱エネルギーとなり、肝斑の色素を粉々にして破壊します。
レーザー光を均一に当てるため周辺組織へのダメージが少なく、痛みやダウンタイムはほとんどありません。
>>スペクトラレーザーの詳細はこちら
メドライトC6
メドライトシリーズは、世界初の色素性皮膚疾患用レーザーです。メドライトC6はメドライトシリーズの技術とノウハウを継承しており、世界中で肝斑をはじめとするシミ治療に使われています。
0.000000006秒というかなり短い時間で肝斑の色素を粉々に破壊するため、痛みやダウンタイムはほとんどありません。
>>メドライトC6の詳細はこちら
マッサージピール
「PRX-T 33」というピーリング薬剤を、マッサージしながら塗り込みピーリングを行う施術です。
ピーリングにより肌のターンオーバーが整え、肝斑の改善を目指します。
個人差がありますが、ピリピリとした感覚が伴います。
>>マッサージピールの詳細はこちら
イオン導入
イオン導入は、微弱な電気の力を使ってトラネキサム酸を基底層に届ける施術です。
トラネキサム酸の抗プラスミン作用がメラニン色素を作る「メラノサイト」の活発化を抑制し、肝斑を薄くする効果が期待できます。
痛みはほとんどありません。
>>イオン導入の詳細はこちら
肝斑は漢方薬で根本から治療できる!
トラネキサム酸を服用しても肝斑が改善されない場合は、根本から治療できる漢方薬がおすすめです。
薬局で購入できるおすすめの漢方薬は以下の通りです。
- ツムラ・クラシエ 桂枝茯苓丸
- ツムラ・クラシエ 桂枝茯苓丸薏苡仁
- ツムラ・クラシエ 当帰芍薬散
- ツムラ・クラシエ 加味逍遥散
- ツムラ 桃核承気湯
体質に合わない漢方薬を飲むと、副作用を引き起こす可能性があるため、医師に処方してもらうのがおすすめです。
また、漢方薬でも効果がなかった場合は、共立美容外科でも肝斑治療が受けられるので、相談してみてはいかがでしょうか。