ニキビの炎症を早く治すには?赤ニキビや黄色ニキビの治療法を薬剤師が解説

炎症のあるニキビ(赤ニキビ・黄色ニキビ)は、ニキビの中でも特に嫌ですよね。

見た目の印象はもちろんのこと、適切な処置を施さないと炎症が悪化し、最悪の場合ニキビ跡が残る可能性もあります。

今回は、炎症を起こしたニキビに対する正しいスキンケア方法と治療法、さらには予防策について薬剤師が詳しく解説します。

ニキビ跡の治し方について詳しく知りたい方はこちら

参考:尋常性痤瘡治療ガイドライン 2017

目次

ニキビの種類と炎症のメカニズム

ニキビの種類と炎症のメカニズムの画像(マルホ)

画像参照:マルホ

ニキビはその進行度によりいくつかの種類に分けることができ、赤ニキビや黄色ニキビはそれぞれ中等度と重度の炎症を示しています。

これらは毛穴の詰まりと皮脂の過剰分泌、加えてアクネ菌の増殖により引き起こされる炎症反応です。

一般的に「炎症のあるニキビ」というのは、赤ニキビや黄色ニキビのことを意味します。

赤ニキビの状態

赤ニキビは皮脂の分泌とアクネ菌の活動が活発になり、毛穴周辺の皮膚組織が炎症を起こして赤く腫れ上がった状態です。

赤くパンパンに腫れていることが多く、痛みやかゆみ、熱感などを感じることがあります。

皮膚の深い部分で炎症が起きている場合には、将来的にクレーターのようなニキビ跡になってしまう可能性もあるので、できるだけ早く炎症を沈静化する必要があります。

黄色ニキビの状態

黄色ニキビは更に進行し、膿を含むことから黄色く見え、痛みを伴うことが一般的です。

これらの炎症を早期に抑え、適切に治療することで、肌へのダメージを最小限にとどめることが可能です。

黄色ニキビでは膿が表面にみえているため、自分で潰そうとしてしまうことも多いですが、自分でニキビを潰すのは絶対にやめましょう。

細菌が入ってしまったり、傷跡が大きくなってしまう可能性もありますので、黄色ニキビは専門家に潰してもらう(圧出してもらう)のがおすすめです。

ニキビ炎症の対処法:基本的なスキンケア

ニキビの炎症を抑えるためには、毎日のスキンケアが非常に重要です。

皮膚を清潔に保ちながらも、過度な洗顔や摩擦は避けるべきです。

適切な洗顔料を選び、優しく泡立てて皮膚をなでるように洗いましょう。

洗顔後は、肌の水分バランスを整えるために、保湿剤を適量塗布します。

保湿剤を選ぶ際には、非コメドジェニックであることを確認し、肌に優しい成分を含んでいるものを選びましょう。

ニキビ肌の人におすすめな洗顔方法がこちら

炎症のあるニキビの治療方法

炎症のあるニキビ治療のフローチャート(尋常性ざ瘡治療アルゴリズム)

参考:尋常性痤瘡治療ガイドライン 2017

ニキビ治療ガイドラインをみると、炎症のあるニキビを治すためには、適切な治療を行っていく必要があることが分かります。

闇雲にスキンケアや保湿をするだけでは炎症性のニキビ(赤ニキビ・黄色ニキビ)を改善することはできません。

皮膚科や美容皮膚科などの専門機関で正しい治療をすることが重要です。

以下に各ニキビの治療方法を詳しく解説します。

赤ニキビの治療法

赤ニキビはその炎症を抑えることが重要です。

過酸化ベンゾイルや抗菌薬など、殺菌作用や抗炎症作用を持つ成分が含まれている医薬品を正しく使用することが重要です。

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炎症を抑えてアクネ菌を殺菌する必要があります。

赤ニキビに使用される医薬品

黄色ニキビの治療法

黄色ニキビは赤ニキビよりも進行した状態であり、膿を含むことから治療が難しいことがあります。

皮膚科や美容皮膚科を受診して専門医の診断を受けることが重要です。

医師は炎症の程度や肌の状態を確認し、適切な治療法を行います。

また、必要に応じて抗生物質の内服や外用薬が処方されることもあります。

これにより、炎症を抑え、ニキビの治癒を促進することが期待できます。

膿だし(圧出)に関して

膿だしは必ずクリニックで行うようにしましょう。

自分で膿だしを行うと、必要以上に肌や皮膚(組織)にダメージを与えてしまい、ニキビ跡が大きくなってしまう可能性があります。

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生み出しはエビデンスのある治療です。

面皰圧出は,面皰においては毛包内に貯留する皮脂,炎症性皮疹においては膿を排出することで,面皰あるいは炎症性皮疹の炎症を軽快させる理学的治療で,保険適用も有している.有効性を示した臨床試験はない,委員会の意見として有効性はすでに確立していると考えた.以上より,面皰,炎症性皮疹に,面皰圧出を選択肢の一つとして推奨する.

ニキビガイドライン

炎症ニキビの予防法

ニキビの炎症を未然に防ぐためには、日常のスキンケアと生活習慣の見直しが必要です。

特に、皮膚を清潔に保ち、バランスの取れた食事を心がけ、十分な睡眠を取ることが重要です。

また、ストレスの管理もニキビ予防には欠かせません。

とはいえ、生活習慣だけがニキビの原因ではなく、ホルモンバランスや皮脂分泌など、自分ではコントロールできないこともニキビの原因となるため、ニキビができやすいという方は適切な処置(治療)を行うことが重要といえます。

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ニキビを予防するためには毛穴のつまりを取り除く治療が大切です。

まとめ

ニキビの炎症は早めの対処が鍵です。

特に赤ニキビや黄色ニキビのような炎症を伴うニキビは、適切なスキンケアと治療が必要です。

症状がひどい場合や自己治療で改善しない場合は、迷わず皮膚科を受診しましょう。

毎日のスキンケアを正しく行い、健やかな肌を目指しましょう。

炎症ニキビの治し方を動画で解説しています

ニキビ関連でよくある質問と回答

Q. ニキビ治療薬はどれくらいの期間使い続けるべきですか?
A. 症状の改善が見られるまでには個人差がありますが、一般的には数週間から数ヶ月かかることが多いです。効果が感じられない場合や症状が悪化する場合は、アプローチを変えながら治療を行う必要があります。

Q. ニキビ跡を消す方法はありますか?
A. ニキビ跡を完全に消すのは難しいですが、色素沈着を薄くするスキンケア製品や、レーザー治療などの医療機関での治療が効果的です。肌の再生を促す成分を含む製品を使用し、十分なUVケアを行ってください。

オオクボ

編集長のオオクボです。知って得するアッと驚くような美容情報をたくさんお届けします。お仕事のご依頼は各SNSにご連絡下さい!

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この記事を書いた人

編集長のオオクボです。知って得するアッと驚くような美容情報をたくさんお届けします。お仕事のご依頼は各SNSにご連絡下さい!

この記事の監修者

オオクボタカユキ
びよう研究所所長
薬剤師・博士(薬学)
メーカーにて医薬品の適正使用に関する業務に従事した後、総合病院にて臨床薬物治療に携わる。大学院博士課程にて多数の研究論文を執筆し博士号を取得。現在は人の幸福感を上げるための美容医療の研究を行っている。
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